名作なんか、こわくない の商品レビュー
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柚木さんの読書エッセイ。 オススメ本と共に柚木さんの人となりが分かって面白かった。 柚木さんは中学・高校が女子高出身と聴き、どうりで…と納得していたら、後で、周囲の人からよく納得されるとありまたまた大納得。 そんな柚木さんのオススメ本は女性が主人公の作品が多い。 しかも世間の常識に囚われない個性的な女性が多いように思った。 妙に自信満々で世間に対して果敢に挑む「強い」女性達。 「意地悪、怖いと言われる女性のどこかに私はいつもユーモアや人間味を感じてしまう」と書いておられるように、一般的には避ける人も多い女性同士のドロドロした関係も柚木さんは楽しんでおられる。 王子様から魔法をかけて貰うのではなく、逆に王子様に魔法をかけてしまう天晴れな女性達。 私も好きなタイプの女性達で、柚木さんのように爽快感を味わいたくなった。 所謂古典的な作品なのに、主人公の女性達の悩みやコンプレックスは現代と何ら変わりがないことにも驚いた。 柚木さんのお陰で今まで手にしていなかった古典文学に興味がわいた。 正しく表題通り「名作」と怖がっていてはいけない。 読んでいない人は人生の半分くらい損をしている、とあった柚木さんオススメの有吉佐和子『悪女について』は是非読みたい。
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面白かった。読書好きとしては、バイブルとして置いておきたいほと。専攻の関係で取り上げられているフランス文学はだいたい読みましたが、尻の青い大学生の頃にはいかに内容がわかってなかったか思い知らされました。熟年になった今こそフランス文学の魅力がわかるのでは、と強く実感。日本文学、外国...
面白かった。読書好きとしては、バイブルとして置いておきたいほと。専攻の関係で取り上げられているフランス文学はだいたい読みましたが、尻の青い大学生の頃にはいかに内容がわかってなかったか思い知らされました。熟年になった今こそフランス文学の魅力がわかるのでは、と強く実感。日本文学、外国文学含めもう一度じっくり読んでみなければ、と思わせてくれます。文学の魅力を噛み砕いて教えてくれた、軽妙な作品でした。スカーレットオハラのドレス、思わず検索してしまいました。
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柚木麻子さんの世界の名作紹介とエッセイ。 読んだことがない本ばかりだけれど、そして外国の小説は苦手なんだけど (人の名前や地名が覚えられなくて) 読んでみたくなる本がたくさんありました。 柚木さんの小説に出てくる主人公は結構キャラが強いんだけれど… その中に柚木さんの一部が入っているのかなと勝手に思っていたけれど… 豊富は読書量や読み方捉え方から成り立ってるのかなと思いました
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なんというか感じ方が女性だなぁ、としみじみ思う。 強い女性が主人公かサブキャラの作品が多いと感じていた。しかし、作者自身は日々悩み、映画の俳優に黄色い声を上げる普通の女性であったことに新鮮さを覚えた。 作者が紹介した「高慢と偏見」は「本を守ろうとする猫」でも出てきた。そして「白...
なんというか感じ方が女性だなぁ、としみじみ思う。 強い女性が主人公かサブキャラの作品が多いと感じていた。しかし、作者自身は日々悩み、映画の俳優に黄色い声を上げる普通の女性であったことに新鮮さを覚えた。 作者が紹介した「高慢と偏見」は「本を守ろうとする猫」でも出てきた。そして「白鯨」の紹介中に登場したクィークェグは「書店主フィクリーのものがたり」でカクテルとして登場。 本と本が繋がるのは楽しい。 何となく日頃Twitterやニュースを見てモヤモヤしていたことが、彼女の言葉ですっきりした。 「どうして今、こんなに野心や情熱が疎まれるかといえば、それは、誰しも感情を殺すことになれっこだからだと思う。ガツガツ生きるさまが見苦しいという以上に「私達が我慢しているんだから、あなたも我慢しろ」が本音だろう。」
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世界名作全集に載るような本にはどうしても苦手意識があってつい避けてしまいがちだったけれど、このエッセイを読んでとても興味が湧いた。今更だけど読んでみようかな。
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これまでおよそ読んでこなかったフランス文学をはじめとする、名作揃いの世界文学。時代ごとに女性の描き方は違えども、女性は女性。その辺りを柚木さんは見事に捉えていらっしゃる。上流階級の女性、貧しさと差別の中で生きる女性、女同士の確執などなど。正直取り上げられたフランス文学やイギリス文...
これまでおよそ読んでこなかったフランス文学をはじめとする、名作揃いの世界文学。時代ごとに女性の描き方は違えども、女性は女性。その辺りを柚木さんは見事に捉えていらっしゃる。上流階級の女性、貧しさと差別の中で生きる女性、女同士の確執などなど。正直取り上げられたフランス文学やイギリス文学にはあまり惹かれなかったけれど(翻訳の文体に馴染めなかった覚えがあります。)大人になったローラ・インガルス・ワイルダーについては、私も愛読したので面白かった。これは翻訳でも読めたんだよね。 ここにある日本の小説はまあまあ読んでいたのですが。 感性が光ることばにもハッとさせられます。 「人間の本質をえぐるのではなくサクリと切り取ってみせる熟練の技術。えもいわれぬふくよかな読後感」向田邦子をこう言ってみせる柚木さん。林芙美子には、最も「ガツン!」とやられてしまいました。 バブルっぽい世相や、都会的な女性には縁がないので、現実には興味もないのけれど、柚木さんの小説になると、興味深く読まされてしまう。そこが、すごい。 エッセイには創作のヒントも見え隠れしていて興味深かったです。色々発見があって面白かったのだけど、それは読書メモに書いておこう。 ここにある本を読んだら、また読み返したい。やはり読んでいればもっと面白いから。
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あ~面白かった! 20代の頃は岩波文庫を読み漁っていたなと懐かしむ。 そっかフランス文学が私は好きだったのか、と。 本棚に静かに眠っているその子たちを、また取り出してみようかと思う。 読んでない日本文学もチェックしつつ、新訳版の「風と共に去りぬ」も読みたいかも。
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一言でいうと「大人女子のための恋愛名作感想まとめ本」といった感じです。著者とまるで女子トークをしているかのような心地で、世界の名作についての大まかなあらすじを知れます。私が気になった名作は「放浪記」です。映画や舞台で有名な作品だということは知っていましたが、読んだことはなく。。。...
一言でいうと「大人女子のための恋愛名作感想まとめ本」といった感じです。著者とまるで女子トークをしているかのような心地で、世界の名作についての大まかなあらすじを知れます。私が気になった名作は「放浪記」です。映画や舞台で有名な作品だということは知っていましたが、読んだことはなく。。。「悩みやうだうだをスパッと切り捨て、明るい方向へ向かって力強く踏み出したいあなたに、ぴったりな1冊である」とのこと。ぜひ、読んでみようと思います。 フランス、日本、イギリス、アメリカの名作文学が合計57冊紹介されています。恋愛もの小説が好きな方は、きっと気になる名作に出会えると思います。
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