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はじめての八十歳 の商品レビュー

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2021/03/01

 1970年代の『ブラックアングル』からの愛読者。著作も何冊か、過去読んでいるが、文章だけは久しぶりかな。  バッサバッサと世相を切る痛快さは、老境に入ってますますご健在、というか切れ味を増している。  もとより、古風な、昔ながらの頑固オヤジ的な視点だったものが、まったく遠慮が...

 1970年代の『ブラックアングル』からの愛読者。著作も何冊か、過去読んでいるが、文章だけは久しぶりかな。  バッサバッサと世相を切る痛快さは、老境に入ってますますご健在、というか切れ味を増している。  もとより、古風な、昔ながらの頑固オヤジ的な視点だったものが、まったく遠慮がなくなってきていて痛快であるに加え、本当に「はじめての八十歳」という視点から発せられる所感には、実感が籠っている。 「人間の五感は、ある部分が弱くなると他の感覚がそれを補ってくれる。つまり、定員制なのだ」  特に、こうした身体的な感覚は、実体験に基づいてのものだろう。  その他、大所高所からの所感、意見もいろいろ参考になる。  “長寿の秘訣は「知らぬが仏」と。つまり今の、これからの人間、ともに過剰情報時代に入ってしまっているから、必要でない情報に一喜一憂するのはつまらんぞと言いたい。”  と、情報過多の時代に寄せる感慨も多い。スマホも、“煙草なんかより悪質だろう。ココロを病むという意味で。”とバッサリ好き放題。  こうした好き放題も、齢80になってこそか。「好き嫌い」の正体も、 ”その正体は「虫」ではないのか —。 「虫が好かない奴だ」 「虫の居所が悪かった」 「腹の虫がおさまらなかったんだから仕方ない」などなど、「虫」という正体不明なるもののせいにすることが多い。”  しかし、これを「老化」のせいではなく、“「虫」というものに仮託”した、“昔の人の知恵”と喝破する。  まだまだ、ご健在ぶりを拝読できてうれしい限りだ。

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2020/08/18

表紙を見て、、、あれ?! 作者は、似顔絵のイラストの有名な人では・・・と、。 どんなことを書かれているのか、と、興味をを持って、読んでみた。 膝関節の手術そして、80歳の誕生日は、入院中。 理解できる。 入院したら、することが無い。 まして、膝の手術だと、院内を歩き回ることも出...

表紙を見て、、、あれ?! 作者は、似顔絵のイラストの有名な人では・・・と、。 どんなことを書かれているのか、と、興味をを持って、読んでみた。 膝関節の手術そして、80歳の誕生日は、入院中。 理解できる。 入院したら、することが無い。 まして、膝の手術だと、院内を歩き回ることも出来ない。 その不自由さのなかで、思いついた事柄を書かれたのだろう。 病院での先生は、大概、年齢を知ると不調を訴えても、、、、「それは、老化です!」と、、、しか言わない。 今まで、してきたことが否定されるようで、悲しいが、脚が悪くなると、外出も、旅行も、、、敬遠。 腕や手が、悪くなると、荷物を持つのも億劫に。 小動物を飼っても、毎日の世話と、どちらが、病気もせずに長生きできるかと。 耳が、遠くなれば、人との会話も少なくなり、目が悪くなると読書も出来にくくなる。 一つづつ、当たり前のように暮らしていたことが、出来なくなって来るのは、、、、悔しいのだが、若くなることは出来ない定めなのだから、、、、一つ一つ受け入らなけれはならない。 山藤氏も、思いついた事柄を編集者のすゝめで書かれたのだろう。 でも、私は、エッセーより、似顔絵イラストが、好きである。 八十歳の本音を語られているのだろう。 私も、この年になったら、こんな風に思えるのかも・・・と、思いながら本を閉じた。

Posted byブクログ

2019/10/06

エッセイ集 話があちこち徘徊する。徘徊老人。初めての80歳、虫の目で見、鳥の目で見る あの世にも次の世があるかしら  老人の共通の敵は「孤独」

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2018/07/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

人生は砂時計。砂が落ち始めたら、もう果てるまで見守るしかない 人間の受容できるロッカーは無限に広いわけじゃない。適当なところで、もう腹いっぱいだから遠慮します、と言っていいはずだろう 遊びの心がわかったら日本語と大いに遊ぼう。それにはたくさんの本を読み、たくさんの会話をすることだ 島国でほぼ単一民族だから、簡単に他人を信用して、とことん理詰めでガードするということはなかった。日本全体が文系と言えば言えなくもない 余談だけど、野暮と言うのは実は大切なことで、みんながみんな、鋭角的に枠に話を進めていくと、大衆はわからないので作者は孤独になる

Posted byブクログ

2018/03/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

年齢って考えてみれば全部”はじめての”が付くんだね。 その年をはじめて迎えて一年経ったら二度ともう経験できない。 著者はアンチ鶴べいだったんだ。滅多にいないと思うけど、 ダミ声が嫌い、半ズボンが嫌い、人の話しを横取りするとこも嫌い…。本編と関係なくここが印象に残った。

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