京都なぞとき四季報 町を歩いて不思議なバーへ の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
気軽に読める連作短編……なんてつもりでいたら、最終章でけっこうな衝撃が 三号館の存在、夢かうつつかあやふやなままでいくのかと思っていたら、こんなにもがっつりと実在側として描くなんて! ホントにびっくりしました え、そっち!?そっちの方向で舵を切るの!? 三号館の目くらましのための偽プレハブ棟の存在が推理の根拠として書かれてるし、現実世界での蒼馬さんも登場しちゃうし、えーー!!??って でもそうなると『ペイルライダーに魅入られて』での面浦先輩との対決で使われたアブサン、麻薬効果で何でも言うことを聞いてしまうという魔法のような特製アブサン、あのシーンの「三号館という場所でならなんでもありかな」と思わせる心理に揺らぎが生まれてしまう…… (現実に軸足を置いた視点で考えてみると、アブサンを飲まされた実感のなかった遠近くんこそが正常で、フラフラで帰っていった面浦先輩は思い込みなどから来る催眠状態にあった的な解釈にスライドすればいいのかな?) あと青河さんとの関係をぶん投げて終わったのも結構衝撃でした(笑 あそこまで蒼馬さん全開のラストシーンになるなんて お酒絡みのお話で「蒼馬美希(ソーマ神酒)」ってのは上手いネーミングだななんて思ってたら、作中の人物がそのまま名前解説まで始めてちょっと笑っちゃいました 作者さんも気に入ったネーミングだったんだろうなー
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主人公の大学生が大学生活で出会った謎をお題に、とても美味しいカクテルを飲むことが出来るバーと出会ってしまったことで、次々と起こる事件。京都の街を舞台に謎解きと、少し恋という日常生活にどんどん読み進んでしまった。
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なかなかおもしろかったです☆ でも後半の2つのお話は、確率…とかちょっとわたしには難しい。人体消失なんかのお話はワクワクしたし、突然現れる学内の幻のバー「三号館」も魅力的!と思ったのに。 京都の四季を鮮やかに描写していてそこも良かったです☆ 結局、三号館はなんだったのか…幻か、で...
なかなかおもしろかったです☆ でも後半の2つのお話は、確率…とかちょっとわたしには難しい。人体消失なんかのお話はワクワクしたし、突然現れる学内の幻のバー「三号館」も魅力的!と思ったのに。 京都の四季を鮮やかに描写していてそこも良かったです☆ 結局、三号館はなんだったのか…幻か、で終わると思ったら現実にいたとは。続編もあるみたいだけど、正体バレてどう続けるんだろ。 いつか読んでみたいです。
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京都の大学生による日常青春小説! 大きな謎解きではなく、その時々に起こるちょっと不思議な謎を解く物語。 大学内で都市伝説的に語られる幻のバー「三号館」… そんな場所が大学にあったら、面白いでしょうね~ 来店できる人にはある特徴があって… 私は絶対に来店出来なさそうです。 謎とかあ...
京都の大学生による日常青春小説! 大きな謎解きではなく、その時々に起こるちょっと不思議な謎を解く物語。 大学内で都市伝説的に語られる幻のバー「三号館」… そんな場所が大学にあったら、面白いでしょうね~ 来店できる人にはある特徴があって… 私は絶対に来店出来なさそうです。 謎とかあっても「あ、そう…。不思議だな~」で終わらせてしまうので…… 京都の観光名所もいくつか出てきて、京都水族館に行ってみたいです! オオサンショウウオのぬいぐるみが欲しいです! 賀茂川乱歩に参加したいです!
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日常系謎解きミステリー。 京大は不思議が実際にあり何かと舞台になりがちだが、そこまでスポットを当てた感じはない。 日常にておこる小さなミステリー5本が収録されているがファンタジーじみたものなど少々トリックが雑な印象が多い。 大学にひっそりと存在するバー「三号館」という都市伝説め...
日常系謎解きミステリー。 京大は不思議が実際にあり何かと舞台になりがちだが、そこまでスポットを当てた感じはない。 日常にておこる小さなミステリー5本が収録されているがファンタジーじみたものなど少々トリックが雑な印象が多い。 大学にひっそりと存在するバー「三号館」という都市伝説めいたアイデアはワクワクして面白い。普通ならあり得ないが京大ならもしやと思わせるのは不思議。 もうちょっと青河さんのキャラを立たせても良いのでは?と思わないでもない。
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京大のキャンパスで神出鬼没なバー「三号館」にお題代わりに謎を持ち込んでカクテルを飲むと謎の答えに気づかされるお話 連作短編日常の謎もの 収録作は以下5編 ・クローバー・リーフをもう一杯 ・ジュリエットには早すぎる ・ブルー・ラグーンに溺れそう ・ペイル・ライダーに魅入られて ・...
京大のキャンパスで神出鬼没なバー「三号館」にお題代わりに謎を持ち込んでカクテルを飲むと謎の答えに気づかされるお話 連作短編日常の謎もの 収録作は以下5編 ・クローバー・リーフをもう一杯 ・ジュリエットには早すぎる ・ブルー・ラグーンに溺れそう ・ペイル・ライダーに魅入られて ・名無しのガフにうってつけの夜 「四季報」なんて単語が入っているので「株に関する謎か?」と思ったけど、京大の学生による日常の謎だった もしかして4冊で一年間の物語の予定とか? 腐れ学生とまでは行かないけど、森見登美彦がよく書くキャラクターの風味を感じる 主人公もそうだし、憧れの女性の描写もそれっぽく思ってしまう ただ、「江戸川乱歩」をもじった「加茂川乱歩」は、森見さんならもう一捻り加えてくるかもとも思う 謎に関しては、偶然性に頼り過ぎな謎が結構ある まぁ、日常の謎に限らずミステリはそんなの多いですよねー あと、バーの女性店長を「マスター」と呼ぶのは違和感がある かといって、「バーメイド」「ミストレス」という表記をされると、それはそれで違和感を持つ人も多そうですね まぁ、この作品ではそんな知識のなさそうな大学生視点で描かれているので、地の文でもマスターと呼んでいても「そう呼ぶでしょうねぇ」としか思わないかな 「モンティ・ホール問題」は、スタンダードな条件だと変えた方が有利ではあるんだけど 些細な条件で確率って変わるからねぇ 事前情報の有無や情報を知っているかどうかで変わってしまうものは、果たして確率論としてどうなんでしょうね? ストーリーに関して、バーの存在がファンタジー的なものかと思いきや、そんなオチとは ただ、理屈は説明できても、そんな営業形態にする動機がよくわからない あと、ペイル・ライダーの前提要件が明らかにファンタジー要素を含むんだけど、これも現実的な説明ができるなんだろうか? それとも、これも心理的な思い込みによるものなんですかね? とりあえず、続きを読む
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普通の人には解けない謎を解決する幻のバーが京大の中にあるという設定は面白い。 だけど、青河さんとの恋の行方は中途半端だし、もっと活躍しそうなキャラクターである灰原さんの扱いも中途半端なので、何かと不完全燃焼です。 シリーズ化を前提とした前振りなのでしょうが、それなら次作への期待感...
普通の人には解けない謎を解決する幻のバーが京大の中にあるという設定は面白い。 だけど、青河さんとの恋の行方は中途半端だし、もっと活躍しそうなキャラクターである灰原さんの扱いも中途半端なので、何かと不完全燃焼です。 シリーズ化を前提とした前振りなのでしょうが、それなら次作への期待感を煽る結末にして欲しかったな。
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京大に入るアタマは私にはないから、ぷらぷらと遊びに行ったことがあるだけですが、京都は馴染みのある街。そんな京都もコロナ禍で、鴨川名物の「アベック等間隔の法則」も崩れていることでしょう。その前に「アベック」という言葉がもう死語か(笑)。 主人公は京大生の街歩きサークルに所属する男子。彼の片想いがなかなか可愛くて、それを見守りつつ、青春×ミステリー×ファンタジーを楽しみました。途中まではそうだったのですけれど。後半はなんだか不穏な空気が漂い、嫌な事件と嫌な動機。 この不穏な感じも、世間が正常なときであればなんとも思わなかったかもしれません。今は明るい京都の街並みを想像しづらいから、妙に暗い気持ちになってしまう。コロナの悪影響が読書にも及ぶ。 第4話に登場する「モンティ・ホール問題」に興味がおありの方は、『ラスベガスをぶっつぶせ』(2008)をご覧になると面白いかと思います。 映画『ラスベガスをぶっつぶせ』の感想はこちら→https://blog.goo.ne.jp/minoes3128/e/cb5d7907bd38437c94fa568f335e6877
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京都大学の中に時々現れるバーでカクテルを飲むと、 なぜか頭の回転がよくなってミステリーが解けてしまう、 という話だった。 バーの人の正体こそが一番のミステリーで、それが最後に分かるのも面白い。
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なぞがあるときだけ現れる「三号館」。遠近倫人は青河さんへの恋に奮闘しながら三号館に助けられて謎解き。最終章で京大の自治問題に触れてますね。実際テレビで大学と学生の対立を見たことあります。続編も読みたい。
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