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分かったで済むなら、名探偵はいらない の商品レビュー

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9件のお客様レビュー

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2024/05/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

居酒屋「ロミオとジュリエット」にて繰り広げられる推理モノ。…推理モノ? 終わった事件の答え合わせのパターンで短編が組み合わせてある訳だが。 この居酒屋に訪れるお客さんはロミオとジュリエットに詳しい人が多いらしい。 その各々の異なる解釈のロミオとジュリエットが一方的に披露されるが、これが面白い。多分この小説のメインはこっち。 私は全くロミオとジュリエットを知らないので、自分の意見も無くとても興味深く読んだ。大人の都合に振り回された悲劇の恋の話なのかと思っていたら…。今のところ、ジュリエットの父親に同情している。 事件の推理はこの小説に於いては贅沢なアクセントと捉えたがそれは作者に失礼だろうか。 それから主人公の過去がぼんやり過ぎて想像もできずにいるのだが、続きがあるのだろうか。あれば読んでみたい。

Posted byブクログ

2020/03/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「一段階目の謎解き-ロミオとジュリエットを援用した再解釈-最終判断」という構造は、全編にわたって継続する。論理クイズを思わせるところもあるが、そこはきちんとエンタテイメントになっている。“滅私奉公”の蘊蓄なども。 (最終編の着地は、そこまでのキレは無いかもしれないが)  この約束事を楽しめるかどうかで、作品の評価は変わろう。  さて、ところで、名探偵の恋路は?

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2019/01/21

恋人の父親を犯罪者として見抜いてしまったことを後悔する刑事は、今日も居酒屋「ロミオとジュリエット」で飲んでいる。そこに持ち込まれるさまざまな愚痴、相談、挑戦。問題解決のきっかけになるのはいつも、ロミオとジュリエットのあらゆる解釈だった。 安楽椅子探偵的な連作短編集。アイディアは...

恋人の父親を犯罪者として見抜いてしまったことを後悔する刑事は、今日も居酒屋「ロミオとジュリエット」で飲んでいる。そこに持ち込まれるさまざまな愚痴、相談、挑戦。問題解決のきっかけになるのはいつも、ロミオとジュリエットのあらゆる解釈だった。 安楽椅子探偵的な連作短編集。アイディアは面白いし、一話一話の真相もなるほどと思わせるものもあるし、ロミジュリの解釈もそれぞれ面白かった。でもなんか……くどいというか、ちょっと疲れた。

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2018/10/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

刑事の「俺」が通う居酒屋「ロミオとジュリエット」で起こる少し不思議な事件を「俺」が推理するという物語。 ・ある妻が夫を殺害した。妻は犯行を認めたがすごく後悔していた。なぜ後悔しているのか。「俺」は考えた(106は頑張っている) ・妹の会社であった事件のついて、名探偵聞いてほしい!分かってほしいと絡む酔っ払いの女。残業を終えた妹が会社で襲われ、犯人は死んだ。その事件に対してワンマン社長は美談として社員に語った。それが許せないと酔っ払いは言う。その事件について探った「俺」は…(バカにすんな!) あと何作か似たような事件が「俺」のところに来る。その推理の鍵はいつも「ロミオとジュリエット」の解釈。世の中人は「悲劇の恋愛」と思っているが、この居酒屋に集う人たちはそうではない。ジュリエットの父親目線から見た物語やジュリエットに求婚したパリス目線での物語。ロミオジュリエットの結婚を認めた牧師目線の物語。様々な解釈があって、あー私が知っている物語とは違うなと思った。そういう解釈もあるんだなって。そして、そう思うと自分勝手な恋愛に振り回された大人たちの物語なのかなと思った。 話自体はパターン化している。事件発生→「俺」が考える→隣の席の客がいろんな目線で見るロミオとジュリエットを語る→事件解決ってかんじ。まぁ、事件という事件ではなく困りごとだったり「どう思う?」的な話。面白かったけど、なんだかあまり内容が入ってこないかんじもした。 ちょっとこの居酒屋には行ってみたいけど。 2018.10.28 読了

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2018/07/13

【収録作品】106は頑張ってる/バカにすんな!/Bプランでいこう/マリコさん、只今後悔中/ロザラインなんているもんか/陰謀ジジイの質問タイム/106は頑張っていた  『ロミオとジュリエット』の多面的な解釈が楽しい。

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2018/05/26

刑事なのに探偵? タイトルのイメージとは違う作品だった。謎解きプラス、ロミオとジュリエットの新解釈で興味深いけれど、だんだん疲れてきて両者の結び付きがよくわからなくなった。事件よりも居酒屋の客たちのほうが謎。

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2018/04/10

居酒屋「ロミオとジュリエット」でいつも一人で飲んでいる刑事の”俺”の前に、酔っぱらいがやってきては悩みや愚痴を語りだし、”俺”は毎回酔客たちがさまざまな角度から語る「ロミオとジュリエット」の話をヒントに謎を解いていくという連作短編集。 正直、客が語る実際の事件はパズル的だしちょっ...

居酒屋「ロミオとジュリエット」でいつも一人で飲んでいる刑事の”俺”の前に、酔っぱらいがやってきては悩みや愚痴を語りだし、”俺”は毎回酔客たちがさまざまな角度から語る「ロミオとジュリエット」の話をヒントに謎を解いていくという連作短編集。 正直、客が語る実際の事件はパズル的だしちょっと息切れ感のあるものもあるが、ロミオとジュリエットの解釈がとても面白かった。ロザラインなんて知らなかったし。 タイトルのセンスはいまいち謎だが、最初の「106は頑張ってる」と最終話「106は頑張っていた」の呼応はいい。

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2018/02/02

あー。『見えない精霊』の著者かあ。失礼だけど、創作活動は辞めたのかと思っていた。15年ぶりの新刊だとの事で、期待は高まった。 読んでガッカリ。一応謎解き主体の連作短編集だったが、7編全て戯曲『ロミオとジュリエット』のいろんな場面を別解釈して、それをヒントに名探偵と言われる刑事が真...

あー。『見えない精霊』の著者かあ。失礼だけど、創作活動は辞めたのかと思っていた。15年ぶりの新刊だとの事で、期待は高まった。 読んでガッカリ。一応謎解き主体の連作短編集だったが、7編全て戯曲『ロミオとジュリエット』のいろんな場面を別解釈して、それをヒントに名探偵と言われる刑事が真相を突きとめるパターン。確かに『ロミオとジュリエット』はツッコミどころが多い話だけどねぇ。原作を知らないと別解釈の面白さが伝わり難いし、この分野には鯨統一郎さんが居座っているから、あの牙城を崩すのは容易じゃないよ。 復活してくれたのは嬉しいが、デビュー作の味わいの方が断然好きだったな。

Posted byブクログ

2017/12/11

舞台は、『居酒屋ロミオとジュリエット』。酔客たちがかの名作になぞらえて、「名探偵」の前で、その怒りや悩みを訴える。みな、自分の事件の『本当の姿』を知りたくて──。カッパ・ワンの奇才が帰ってきた! 心を癒やす不思議な魅力のミステリー。

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