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源氏物語 A・ウェイリー版(1) の商品レビュー

4.2

8件のお客様レビュー

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2024/07/30

100年前、A・ウェイリーが英訳したものを日本語に訳し直した作品。1巻は「桐壺」から「明石」。西洋と日本(東洋)の文化が混在した世界観に戸惑ったが、次第に魅了されるようになった。ゲンジとロクジョウの緊迫感を感じさせる関係、事あるごとにロクジョウを思い出し比べるゲンジが印象的だった...

100年前、A・ウェイリーが英訳したものを日本語に訳し直した作品。1巻は「桐壺」から「明石」。西洋と日本(東洋)の文化が混在した世界観に戸惑ったが、次第に魅了されるようになった。ゲンジとロクジョウの緊迫感を感じさせる関係、事あるごとにロクジョウを思い出し比べるゲンジが印象的だった。

Posted byブクログ

2024/06/20

読み応えありすぎ! わかっていたけれど。 それは置いといて。 今まで、いろんな現代語訳の源氏を読んできたけれど。 そのどれとも違う。 中世のヨーロッパのような感じ、というか。 英語版も読んでみる…?

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2023/02/09

寂聴さん現代語訳を読んだことはあったけど、こんな翻訳版があるとは! 日(古文)→英→日という時を超えた翻訳プロセスが興味深く、自由でのびのびとした表現が際立つ新しい源氏物語でした。 兎にも角にも、アーサー・ウェイリー氏の偉業に感謝。日本の古典ラブロマンスを英国の文壇に広めてくれた...

寂聴さん現代語訳を読んだことはあったけど、こんな翻訳版があるとは! 日(古文)→英→日という時を超えた翻訳プロセスが興味深く、自由でのびのびとした表現が際立つ新しい源氏物語でした。 兎にも角にも、アーサー・ウェイリー氏の偉業に感謝。日本の古典ラブロマンスを英国の文壇に広めてくれたんだから。 それにしても平安のカルチャーって摩訶不思議。 紫式部の時代、多くの宮女や身分の高い女性たちが「稀代のモテ男」光源氏に妄想を膨らませ、心ときめかせていたんだと思うと今のオタクとか腐女子カルチャーに通ずるものを感じる。

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2021/01/19

クリムトでしかも接吻で竹宮惠子だと⁉︎角田光代版の源氏物語積ん読なんだよ。これ知ってたら、絶対積ん読にならんかった。教えてくれた方に感謝

Posted byブクログ

2020/12/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「角川武蔵野ミュージアム」で見て、「源氏物語」にクリムトの絵を表紙に使うセンスが秀逸!と思い、図書館にリクエストしました。厚さ5㎝で、ちょっと読むのに躊躇するほど厚かったですが…読了! 「源氏物語」は、昔から憧れで、読んでみたいなと思っていました。瀬戸内寂聴さんのを読もうかとも思っていましたが、何もせず。 こちらは、「源氏物語」をイギリス人が訳し、それを日本語に再訳し他本。読みやすいのでしょう。 アーサー・ウェイリー氏が訳して、世界的に名作と認められ、各国で訳され大ヒットしたそうです。日本文学が、世界で認められたなんて素敵です。 帝にエンペラーと振り仮名があったり…和歌の訳が具体的だったり…。 古典は…いや、国語全体が苦手だった私です。 でも、「いとおもむきぶかし」とか「いとおかし」だとか…なんか素敵♪とは思っていました。 なんとなく、源氏物語の内容は、生霊で殺される姫がいたり、不細工な姫もいたりなど、なぜか知っているお話もありますね。漫画みたいなもので見たことがあるような…。 これは、3巻セットなのかな?4巻セットなのかな? 感想… 「源氏物語」って、こういう話なのか。 平安時代の美しい男性「光源氏」が織りなす恋物語の数々…と思っていましたが、その通りですね。 これは、恋に憧れる年ごろに読むべきだったのか…な。 結婚して、子どもを2人持ち… すっかりおばちゃんになった今… う~ん、 浮気男の不倫話じゃないですか! 二股三股では飽き足らず、六股くらい平気でやってのける…いいのかこの人? ちょっと気になる女性がいると、口説き倒す。 無理矢理、家に忍び込む。 おいおい、それあり? 拒まれれば、拒まれるほど、燃える。なるほど。 これって、プライドの高い男性の口説き方?かな。 まあ、次々に他の女性をたぶらかしていくんですけどね。 生霊になって、相手の女性を呪い殺すほど、源氏を恋焦がれた女性もいて… 生霊を目のあたりにして、 源氏も反省はするんですけれど、また、他の女性に仕掛けていく…。 なんだかな~ そんな言い方をしたら、わびさびがないかな。 すみません。私、文学がよくわかりません。

Posted byブクログ

2020/06/21

古典の名作『源氏物語』をA・ウェイリーが英訳、それをさらに日本語訳した、今まで知っている源氏物語とは全く違う雰囲気で読みやすく面白い。

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2020/02/24

べらぼうに面白いです。こんなに楽しく、感心しながら、感動しながら何百ページも読み進めた経験はありませんでした。この物語を、自分の国の物語として読める幸福は、おそらくイタリア人にダンテがあり、スペイン人にセルバンテスがあり、イギリス人にシェイクスピアがあるのと同じくらいの幸福だろう...

べらぼうに面白いです。こんなに楽しく、感心しながら、感動しながら何百ページも読み進めた経験はありませんでした。この物語を、自分の国の物語として読める幸福は、おそらくイタリア人にダンテがあり、スペイン人にセルバンテスがあり、イギリス人にシェイクスピアがあるのと同じくらいの幸福だろうと思います。 生まれながらに全てをもっているゲンジは、器量も教養も国で最高のレベルなのですが、特に二十七、八までは時に性急で人の心が分からないお馬鹿さんです(ただ、素直で憎めないイイやつでもあります)。この物語は、そんな彼がたくさんの女性たちと出会い、恋や愛を知りながら宮廷で生き抜いていく話ですが、ここで出会う女性たちの心情の数々が繊細で奥深く、「これが人の心の全て」だと思わせるほどの量と質で押し寄せてきます。死ぬまでずっとこの物語だけを繰り返し読んでもいいとさえ思います(実際はほぼ毎日別な本を手に取るわけですが)。 物語手法もたいへん凝っていて、もっとも大事そうなシーンが描かれなかったり、知らない名前が出てきて、後からその人との関係が明かされたり、何百ページも前の風景描写が伏線になっていたりと二十世紀小説顔負けです。博識なウェイリーは、注釈でプルーストやウルフの名前を出して、紫式部がいかに時代を先取りしていたかを教えてくれます。「千年前の小説ではない。千年後から来た小説だ。」という書評にも大きく頷きます。 今回、与謝野訳、寂聴訳、角田訳、田辺聖子版と並行して読みましたが、このウェイリー版は一度英訳してそれを和訳という一見無駄なプロセスを経ることによって、平安という時代の歴史的特殊性と、それを所謂古典として受容せざるを得ない日本、という社会的特殊性の両方を濾過することに成功し、それによって物語の本質としての人の心が浮き彫りになっていると思います。 また和歌の訳が上記の中で断トツに優れていました。訳者が俳人とのことでムベなるかなですが、説明し過ぎず、かといって丸投げでもない具合の意訳のうえで、しっかり情緒が乗っている訳は、小説家にはできないプロの技だと思いました。 長文になってしまいました。源氏を読むとご覧の通りに一文が長くなって仕事にも影響が出てしまうのは珠に瑕ですので皆様もご注意ください。

Posted byブクログ

2018/06/15

エンペラー・キリツボの御代、ムラサキを育てるゲンジは馬車に乗ってロクジョウの館を訪ねます。新訳のウェイリー版源氏物語は、オリエンタルな雰囲気の中、登場人物が活き活きと動きます。平凡社の初訳は千一夜物語風の語り口に違和感を感じましたが、なぜかこちらはしっくりハマり、面白さにサクサク...

エンペラー・キリツボの御代、ムラサキを育てるゲンジは馬車に乗ってロクジョウの館を訪ねます。新訳のウェイリー版源氏物語は、オリエンタルな雰囲気の中、登場人物が活き活きと動きます。平凡社の初訳は千一夜物語風の語り口に違和感を感じましたが、なぜかこちらはしっくりハマり、面白さにサクサク読めました。次巻が楽しみなヴィクトリアン・GENJI です。

Posted byブクログ