コリーニ事件 の商品レビュー
筆者のフェルディナント・フォン・シーラッハさんのファンで、自分が小説を書くならこういうのが書きたいと思ったのがシーラッハさんの「罪悪」でした。 著者が勝手に盛り上がらずに、読者の気持ちを盛り上げてくれるのが読んでて落ち着く。
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冒頭、当番弁護士の感じが日本と同じだー、と面白かった。ドイツから学ばせてもらったんだったか。 話自体も面白かった。孫との関係は正直要らんかなと思ったけど(映像化が意識されていそうなのは苦手)。ざ・ドイツ、というお話と思う。そんな法改正がなされるのも凄いと思うけど、その後に検討委員会が作られるのも凄いと思った。日本では前者だけで終わりそう。
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事件が進むにつれ、一見残忍に見える犯人が、法の僅かな落とし穴によって如何ともし難い苦痛を味わっていることに気づく。重厚な後味を残す一冊でした。 所々、表現が長ったらしく退屈する文があったので星4にしました。
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ドイツの映画を観たいと思い探していたところ、このタイトルに行きつき、原作であるこの小説をまず読んでみることにした。 理解したことを書いてみると、戦争中の殺人は、命令だから罪にならない。指導者側にいたとしても時効がある。 そのような現代の法と照らし合わせた矛盾を暴く、重いストーリー...
ドイツの映画を観たいと思い探していたところ、このタイトルに行きつき、原作であるこの小説をまず読んでみることにした。 理解したことを書いてみると、戦争中の殺人は、命令だから罪にならない。指導者側にいたとしても時効がある。 そのような現代の法と照らし合わせた矛盾を暴く、重いストーリーだった。 私のこのような理解があっているのかどうかわからない。 映画を観てみたい。
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前情報なしで読み始めたので、そんな話だったのか!と驚き、あとがきで作者の出自を知ってさらに驚いた。 知らないまま読めてよかった。 知ったうえで読み返すと、最後のヨハナとライネンのやり取りがますます胸に迫る。 淡々とした語り口なのだが、続きが気になってスルスル読めてしまう不思議な魅力を感じた。他の作品も読んでみたい。
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このドイツ人著者の作品を読んだのは「犯罪」に続いて2作目。この作品をきっかけにドイツ政府も動いたというから衝撃作ですね。殺人事件の裁判を通して、過去のナチ時代と向き合った今作は、ページ数も少ない分内容も凝縮されている。
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ドイツ語と日本語両方で読み、ドラマも視聴した。 日本であれば、短編と言われるほど薄い本。すぐに読めてしまうが、ドイツらしい読了後に非常に考えさせられる作品だった。彼の作品は、単調な日々の中でも倫理とは、正義とは、人生とはなどをふと立ち止まって考える機会を与えてくれる良書である。
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映画が気になってたのですが劇場に行けず。なので、原作を読んでみました。 全くと言っていいほど無駄がなく、淡々と物語が進みます。一気読みです。面白かった!著者の他の作品も読んでみたい。
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話の内容自体は重めですが、先が気になりすぎて一気読みしてしまった一冊です。 ドイツの歴史や法律、それぞれの登場人物の恋愛・人間模様など、色々なトピックを扱っていながら、どのトピックも面白く、かつ程よい分量で書かれているので、読み飽きないと思います。 そもそもレビューを書いている今この時から、多分半年以上前くらいに読了していて、それくらい時間があくと、本の内容をはっきりと覚えていないことが多いんです。。 ですが、この本は興味深いトピック(特にラストは、結局時効問題に行き着くという、一昔前の日本の殺人事件のようで、考えさせられました)を多く扱っていて、内容を大体思い出せました! これを機に、シーラッハ著の本を何冊か読んでみようと思います!!
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法廷もの。しかも過去と現代を行きつ戻りつするのにすごく読みやすくておもしろかった。 映画化されてますね。顛末をわかっていても観てみたくなります。 「やがて来る者へ」というイタリア映画に第三帝国時代のドイツの蛮行が描かれています。 併せて観るとコリー二の無念さがより浮かび上がってくると思います。
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