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コミュニティ の商品レビュー

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7件のお客様レビュー

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2024/02/08

第110回アワヒニビブリオバトル テーマ「文庫本」第2ゲームで紹介された本です。ハイブリッド。チャンプ本。 2024.2.6

Posted byブクログ

2022/12/04

不安定で先行きの見えない社会情勢の中で「コミュニティ」つくりに関わる取組みやその重要性への期待は年々増してきているように思う。私自身も非営利組織の支援に関わる中で真摯にコミュニティに向き合おうとしている方々と多く仕事をしている。そんな時だからこそ読みたい本。グローバル化が進展し歴...

不安定で先行きの見えない社会情勢の中で「コミュニティ」つくりに関わる取組みやその重要性への期待は年々増してきているように思う。私自身も非営利組織の支援に関わる中で真摯にコミュニティに向き合おうとしている方々と多く仕事をしている。そんな時だからこそ読みたい本。グローバル化が進展し歴史的に個人を(良かれ悪しかれ)包み込んできた地域や国家や企業の枷が緩み、”エリート”と”ゲットー”の分断が進む中で不安な個人が求めるコミュニティの利点だけでなく懸念点を理解することは非常に重要と感じる。読みやすくはないがコミュニティに関わる人には一読してもらいたい

Posted byブクログ

2019/08/15

”2017年に亡くなった社会学者 ジグムント・バウマン氏による、ややシニカルなコミュニティ論。2001年発刊の原著が 2007年に邦訳されており、2017年に文庫化されたもの。 序章「ようこそ、とらえどころのないコミュニティへ」で、「コミュニティ」とは、安全と自由のトレードオフ...

”2017年に亡くなった社会学者 ジグムント・バウマン氏による、ややシニカルなコミュニティ論。2001年発刊の原著が 2007年に邦訳されており、2017年に文庫化されたもの。 序章「ようこそ、とらえどころのないコミュニティへ」で、「コミュニティ」とは、安全と自由のトレードオフの場であることを指摘。エリートと非エリート、グローバルとローカル のように敵対する一派におけるコミュニティの意味を解説。 <抄録(抜き書き)> ・仲間や社会は悪いものでありうる。しかしコミュニティはそうではない。コミュニティは、いつもよいものだと感じられるのである。  ※companyやsocietyは悪いものとして非難の対象になるが、「コミュニティ」という言葉の語感(feel)はよいもだ、という主張。一方で、「現実」は非常で、競い合って、手の内を見せず、他人に頼るなといわれる時代である、と。 ・これはまさに、「厳しい現実」、明らかに「非コミュニティ的」な、あるいははっきりと反コミュニティ的な現実とは異なる、「温かい感じ」に満ちた想像のコミュニティである。(略)想像の(仮定の、夢想の)コミュニティは、よく生育する。その晴れわたったイメージに混乱をもたらすのは、別の差異である。すなわちそれは、夢想のコミュニティと「現実のコミュニティ」との間の差異である。 ・人間の集合体が「コミュニティ」として経験されるのは、長い歴史と、それ以上に長いかと思われる余命を通じて、相互作用が頻繁かつ濃密に交わされるなかで、人々に共有される伝記的な記憶を源として、その集合体が「固く結びついている」場合だけである(3章) ・倫理的なコミュニティは、長期の関与、譲ることのできない権利と揺るぎない義務から作り上げられる必要がある。永続性が期待できる(略)からこそ、未来を計画したりプロジェクトを構想したりするときに、既知の変数として扱うことができるのである (5章) ・安心は、異文化間で対話が行われるのに必要な条件である。それなしで、コミュニティが互いに心を開くことも、対話に乗り出すことも、まずない。対話は、一つ一つのコミュニティを豊かにするとともに、コミュニティの枠を越えて人間性の共有をうながす。(9章) <きっかけ> 「つながり」本の購入ついでに、気になっていた本書も購入しました。”

Posted byブクログ

2018/03/01

コミュニティーが具体化するものを遍く望み得るほどに人々がある意味で等価でないことは資本主義に対するマルクスの指摘の通りであり、であるが故にコミュニティーが毀損する事での懸念もそれに代替すると思われるゲイテッドシティー構想が生む弊害も良く理解できるが、それをどういう形で望ましいもの...

コミュニティーが具体化するものを遍く望み得るほどに人々がある意味で等価でないことは資本主義に対するマルクスの指摘の通りであり、であるが故にコミュニティーが毀損する事での懸念もそれに代替すると思われるゲイテッドシティー構想が生む弊害も良く理解できるが、それをどういう形で望ましいものに変遷させていくか?の英知にはまだ至っていないようだ

Posted byブクログ

2018/02/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ジャック・ヤングは、ホブズボームの指摘や論評に簡潔かつ的確な解説を加えて、こう言う。「コミュニティがまさに壊れるときに、アイデンティティが生まれる」。 「アイデンティティ」は今日人々の間で話題に上るし、それをめぐるゲームが人々の間でごく日常的に行われてもいるが、それが人々の注意を引いたり情熱を生んだりするのは、コミュニティの代用品であるからだ。p27-28 安心の増進はつねに自由の犠牲を求めるし、自由は安心を犠牲にすることによってしか拡張されない。しかし自由のない安心は、奴隷制に等しい(さらに加えて、自由の注入されない安心は、結局はきわめて不安定な類の安心であることが判明する)。一方で、安心のない自由は、見捨てられ途方にくれることに等しい(そして結局のところ、安心の注入されない自由は、きわめて不自由な類の自由であることが判明する)。この状況には治療法がないために、思想家たちは始終頭を抱えている。それが原因で、共同生活もまた争いの多いものになっている。というのは、自由の名の下に犠牲となる安心は、他者の安心であることが多く、安心の名の下に犠牲となる自由は、他者の自由であることが多いからである。p34

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2017/12/29

 バウマンさんの本は最近ちくま学芸文庫でよく出るので読んできたが、今ひとつぴんと来ない部分があった。だが本書はたいへん優れた書物で、刺激的だった。  この人の文章はとても読みづらい。論理の筋道がすっきりとしておらず、明快さに欠けている。しかし我慢して読んでいくと、ここにはなかなか...

 バウマンさんの本は最近ちくま学芸文庫でよく出るので読んできたが、今ひとつぴんと来ない部分があった。だが本書はたいへん優れた書物で、刺激的だった。  この人の文章はとても読みづらい。論理の筋道がすっきりとしておらず、明快さに欠けている。しかし我慢して読んでいくと、ここにはなかなか面白い思想が記されている。  ここでの「コミュニティ」概念は、人々が無自覚的に寄り添いあい、理解を共有している理想の原型としては、古代から近代手前までの原始的な家族・氏族・部落のイメージがあるのだろう。  しかし西洋人類史はみずからそれを破壊し、それでもコミュニティへの憧憬を抑えられずに、人工的ですぐに壊れてしまうような仮のコミュニティを製造しようとする。  近代以降の「アイデンティティ」とは、コミュニティが破壊されたことによって生まれた、とする指摘が、抜群に面白かった。  個人→集団へ、ではなく、集団→個人へ、という逆の流れだ。  最後の方で「多文化主義」が、現状として「いかにあるべきか」を決定できない隘路となってしまっているという批判も痛烈だ。  今や多文化主義は基本として把握しつつも、さらにその上で知性を働かせ続ける必要がある、ということだろう。  読みにくいのでコンパクトながら時間をかけて読んだ。しかし最近自分は集中力がないため、意味内容を取り残した部分も多いと思う。元気なときに再読したい本だ。

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2017/12/26

比喩と難しい言葉満載、かつ前提になってる文化が西洋のものやから読み進めるの時間かかりまくったかつ半分も理解できてない気する。 コミュニティがどう変化してきたか、で、その結果現在コミュニティがどういうことになってるかが話の軸。 その軸に沿って論じられてる、アイデンティティっていう概...

比喩と難しい言葉満載、かつ前提になってる文化が西洋のものやから読み進めるの時間かかりまくったかつ半分も理解できてない気する。 コミュニティがどう変化してきたか、で、その結果現在コミュニティがどういうことになってるかが話の軸。 その軸に沿って論じられてる、アイデンティティっていう概念が流行った背景、エリート層と非エリート層の分離、個人主義自由主義に走るときに感じる寂しさの背景の話が特に納得度高かった。

Posted byブクログ