満月の娘たち の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
思春期の子どもって、考えることが純粋と残酷が入り混じっていて、でも時々周りの大人たちよりもしっかりしていて…。危ういストレートさが、大人の代わりに行動や言葉にできる、10代の特権なのかなと少し羨ましくもなりました。自分の思春期を思い出しながら、共感したりちょっと懐かしくもなりながら読み終えました。 あの白い影は繭さんを守ろうとしていたのだと、大人になった私は思いました。 優しい物語。
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最後まで一気に読みたくて時間を忘れてしまった。がみがみうるさい母親に対する気持ち・・・・改めて、まさに同じ年齢の子たちを持つので、親としての関わりについて、色々身に染みるところがあった。明日以降、気を付けていきたい。
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中学校1年生の志保は、親友の美月と美月の想い人日比野と3人で近所の空き家に肝試しに行ったところ警察に捕まってしまった。家主である繭に謝罪に行ったところ、幼なじみで同級生の祥吉と出くわし、彼が、ミニチュア作家である繭のファンでよく手伝っていることを知る。自由人の繭に興味を持った彼女...
中学校1年生の志保は、親友の美月と美月の想い人日比野と3人で近所の空き家に肝試しに行ったところ警察に捕まってしまった。家主である繭に謝罪に行ったところ、幼なじみで同級生の祥吉と出くわし、彼が、ミニチュア作家である繭のファンでよく手伝っていることを知る。自由人の繭に興味を持った彼女は、それからも繭の家を訪ね親しくなっていく。あの空き家は繭の実家で、最低限の修理をして移り住むつもりだという。次第に実家へのこだわりを強めていく繭に志保たちは不安を感じていく。 *******ここからはネタバレ******* 母親に「何もかも足りない」と思われていると感じる志保。 娘は自分のキャリアと引き換えだったと思われている美月。 大家族で仲がいいけど、父親は失踪中の祥吉。 自分の自由を束縛されたのが嫌で吐いた暴言が、母に言った最後の言葉になり、亡母が悲しみのあまり空き家に留まっていると感じている繭。 思春期の親との葛藤を空き家を巡るエピソードを中心に描いていく。 親の愛が重い、ウザいと感じる年ごろの娘たちの言動に、母としては傷つきますが、身に覚えもあるので、文句も言えません。 この心理の掘り返しはとっても見事ですが、さりとてそう簡単に解決もしないので、この物語も空き家の崩壊で幕を閉じてしまいます。 きっとこの先にもいろんな葛藤があって大人になっていくんでしょうね。 空き家の幽霊の存在が、ちょっとこの物語をファンタジーにしていますが、かえって歯切れが悪くも感じました。 特に繭はもう大人なのに、母親の呪縛から逃れられていず、それが中学生たちの不安感を増大させる役割になったのではないかと思うからです。 児童書ですから、なんとか彼女だけでも、何となくではない親からの自立を希望として持たせてほしかったと感じます。 ウザい母親へのきつい切り替えしの言葉が載っているので、子どもには薦めたくないですね(笑)。←冗談です。
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会話が多くて軽快で、文章も分かりやすくワンセンテンスが短いので、たいへん読みやすい。あまり本を読まない子どもでも読める。 テーマは母と娘の絆だが、いさかい、行き違いがあってもそれほど重くないし、あまりドロドロにもならず、後味も良い。娘たちの友情が爽やかなので、安心して読める。 中...
会話が多くて軽快で、文章も分かりやすくワンセンテンスが短いので、たいへん読みやすい。あまり本を読まない子どもでも読める。 テーマは母と娘の絆だが、いさかい、行き違いがあってもそれほど重くないし、あまりドロドロにもならず、後味も良い。娘たちの友情が爽やかなので、安心して読める。 中学生の主人公の志保と友人の美月、大人の繭さん、三組の母娘が描かれるが、最終的には母の愛が感じられるように描かれている。 思春期になり、娘が母を批判的に見るようになるのは、子どもが成長したからで、ある意味喜ばしいことなのだな、と思った。 金井美恵子の『小春日和』を思い出したりもした。小説としては金井美恵子の方が上手いが、中学生に読ませるならこれくらいが分かりやすく、毒が少なくて良い。
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中学生の娘と母親。 娘は自分の目から見えている母親のことしか知らない。 母も同じく。この時期、こじらせちゃうと大変だからね。 ちょっとホラーで友達と助け合っちゃう、いいお話でした。
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大好きな安東みきえさん。相変わらず、きらきらしてちょっと意地悪にもなれる異質な感性が嫌い好きどっちも。友達同士の毒混じりのポップな会話が楽しい。阿吽の呼吸でやり取りしていいるところなんかは、ばしっとハマっていてそりゃあカッコいいのだ。 母と娘の関係。母になり、しかし未だ娘でもある...
大好きな安東みきえさん。相変わらず、きらきらしてちょっと意地悪にもなれる異質な感性が嫌い好きどっちも。友達同士の毒混じりのポップな会話が楽しい。阿吽の呼吸でやり取りしていいるところなんかは、ばしっとハマっていてそりゃあカッコいいのだ。 母と娘の関係。母になり、しかし未だ娘でもある立場の私は両方の気持ちが分かる気がしたものの、そういうのっておトク?のようで結局中途半端にしか分かっていないのかも。 老いや衰えを子どもに実感されちゃったら、いよいよ労られる立場へと変わって行くのかな…なんて、ちょっと身震いした。 イカ軟骨。食べてみたい、
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