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新しい時代のお金の教科書 の商品レビュー

3.7

32件のお客様レビュー

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2018/09/05

著者の修論を発展させた一冊とのこと。 ただ、経済学部の院だったら正直この内容では厳しいのではなかろうかと思った。 しかし情報学環の修士ということで納得。 図解による大雑把な分類は多分にコンサル的でわかりやすいが、本質を切り取っているとは限らない。 それは、既存の院であれば学術論文...

著者の修論を発展させた一冊とのこと。 ただ、経済学部の院だったら正直この内容では厳しいのではなかろうかと思った。 しかし情報学環の修士ということで納得。 図解による大雑把な分類は多分にコンサル的でわかりやすいが、本質を切り取っているとは限らない。 それは、既存の院であれば学術論文を書く際、一番はじめに指導されるところだが、軽やかに無視されている。 無論、それはこの本の内容が面白くないとかいう話ではないので、自分の指摘は本質的では無いといえば無いのだが、論の進め方が仮説を立ててはそれを検証していくという学術論文の体裁とは相容れないので、論文発表の席でも教授陣と議論が噛み合わないことが多々あったんじゃないかな、という気がした。 研究室内での発表会などでも、まわりは「この人はコンサル出身で自分で起業もしてその会社を売却もして、そういうすごい人だから」みたいな感じで遠目で取り巻いて、プレゼンも一方通行気味だったりしたかなーと。 著者は、自身の会社を売却した後、海外の大学も渡り歩いた末、自身の会社を買い戻しビジネスの現場に戻ってきたとのこと。 著者自身の自分探しの旅が一区切りついた中での著書で、なぜ学術の世界で居場所を見つけられなかったのかについての回答は、著者によっても説明が為されているが、それ以外にもあるということが、よく読むと分かるという意味でも面白い本。 理論と実践は違う、というのとも違う。強いて言うなら、学者と哲学者は違う、ということか。

Posted byブクログ

2018/08/13

仮想通貨は、2030年代くらいをピークにした短期的なもの。次に時間主義経済がやってくるってピンとこない。その考え方自体がよくわからないんだよね。 Facebookの仲間分けが終わって、次はそのコミュニティを支える仕組みや規範作りっていうのは分かる。福祉、教育、通貨のインフラ整備...

仮想通貨は、2030年代くらいをピークにした短期的なもの。次に時間主義経済がやってくるってピンとこない。その考え方自体がよくわからないんだよね。 Facebookの仲間分けが終わって、次はそのコミュニティを支える仕組みや規範作りっていうのは分かる。福祉、教育、通貨のインフラ整備に入る。ここで必要なのは、異なる業界を結ぶ人。

Posted byブクログ

2018/07/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

一般に評価されるのはずっと後かも知れないねぇ~Ⅰお金は記帳を起源に始まりました。そしてお金の定義は,譲渡可能な(外部化された)信用であると言うことです。また社会性と個性を軸とする人間によって,効率的な社会的取引のためにこのお金というのは重要な発明でした。お金の本質に戻った時,それは信用であると言うことであり,「お金は稼ぐのではなく,実は“創るもの”である」ということです。21世紀で大事なことは,人(や国家)がつくた二次的な生産物であるお金をもらう,というスタンスではなく,自分が自らお金(信用)を創り出すと言うことなのです。この世界に万能のスーパーマンは存在しませんし,存在してはならない。人間は個性と社会性の二つをもって分業し合うことで繁栄することを生存戦略とした生物種だからです。人生の早いタイミングで自分の個性(天才)を見つけ,伸ばしていきましょう。その自分固有の能力を人と分かち合い互いに分業しましょう。この世にはコモディティ(一般的)な人間など一人もいないのです。Ⅱお金を構成するのは「信用」と「汎用」です。信用とは「価値について説明がいらないこと」であり,価値=(専門性+確実性+親和性)/利己心で成立します。信用は価値の積み上げで形成されます。汎用とは,信用の適応範囲でアリ,広さ×深さで成り立っています。信用と汎用を高めていこう。具体的には貢献を通して価値を創造し,ネットワーク(業界)を横断してつながりを創っていく。すべてが記帳されていく21世紀では隠し事は出来ません。信用を創るのは10年,失うのは10分。やるべきはネットワークを広げ,その中に信用を編み込んでいくことなのです。Ⅲ国力の低下によって信用の母体が国家から個人へと変化し,技術に関してはブロックチェーンによって個人の取引と信用が記載されるようになります。経済は,人々の欲求が生存欲求から社会的欲求に変化することで財の形態がモノからコトへと変化していく。社会はタテ社会からヨコ社会へと変化しつつある。必要なのはタテ社会(貨幣・権威)と,ヨコ社会(信用・ネットワーク)を両立させて生きていく術を身につけることです。両者を融合してはいけない。タテ社会の大企業相手に契約や報酬を怠ってはならないし,ヨコ社会において安易に信用をお金に換えてはならない。二つの世界は隔離して適応していきましょう。クラウドファンディングなどのまねたライズツールが浸透すると社会的信用をためる方が有効だが,21世紀,人々が欲しがるものはモノから承認(社会的信用)に移ってしまい,承認はお金で直接は買えず,承認はすぐにお金に換えられる。しかし賢い人は,このお金をうまくつかってまた新たな信用を創り出すのです。Ⅳ欲求と仕組みの二軸で見ると,社会的な欲求を時間というお金で満たすのが時間主義経済,衣(医)食住など生存欲求を信用という直接的な方法で満たすのが記帳式経済です。20世紀までは人々が欲しがるのがお金であり,それをやりとりするツールもお金であるという不思議な世界だった。手段が目的に化していた。21世紀の半ばから終わりには求めるモノが信用であり,それを求める手段も信用という統一が起こるのです。そこにきてお金もなくなります。人々が求めているものが承認やつながりへとシフトしてゆき,中間物であるお金などが少ないほど純度が高まる。つまりお金と社会的な欲求はトレードオフの関係にあるからです。今十代から三十代の人は完全な信用主義時代の前にやってくる時間主義経済と記帳主義経済の生き方を学ばなくてはならない。空間は制覇しつつあるので,時間は意識が追いついていかないので,自らの時間単価価値を意識して生きていく必要があるでしょうし,記帳主義では人を外見・主張・行動で評価されるので,一貫性を持ちましょう~ふーん,そうかぁ…なるほど・なるほど

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2018/07/26

そういう可能性もあるなと思いつつ、細かなところはよくわからない。信用を中国みたいにある企業や国家が数値化しだすのだろうか。信用と承認はそんなにイコールだろうか。

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2018/07/15

2018年7月10日読了。我々が日常的に利用している「お金」とはそもそも何なのか、お金は過去から今どう変わろうとしているのか、そして未来のお金とはどのようなものなのか…。Cakesの連載で読んでいたものを新書で読了。そもそもは物々交換から始まっていた取引を、「信用の外部化」して便...

2018年7月10日読了。我々が日常的に利用している「お金」とはそもそも何なのか、お金は過去から今どう変わろうとしているのか、そして未来のお金とはどのようなものなのか…。Cakesの連載で読んでいたものを新書で読了。そもそもは物々交換から始まっていた取引を、「信用の外部化」して便利さのために生まれたのがお金、ということか…。お金は非常に便利なものだから今ももちろん使われているわけだが、お金がカバーできない価値もあり、お金を使った取引の際に感じるうっすらした不納得感はこれが原因だったのか、と腑に落ちるところもあり。信用が可視化される、中国のような社会が「新しい時代」になるのか…?

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2018/06/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

お金の本質は信用×汎用。お金は国が補償し(信頼)、カウントできる(汎用性)から浸透したが、これからの時代はどうなるか。お金は便利ではあるものの、金という無機質な仲介が入り込むせいで、価値ある文脈が途絶えてしまう。モノからコトに時代が変わり、国から個人に主役が移る中で、貨幣を介さない「信頼」×「時間」が価値を持つ時代にシフトするって話はとても興味深かった。 お金とは何ぞ?の本質と未来展望の大枠をつかみたい方にオススメな一冊。

Posted byブクログ

2018/05/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

3章の途中までは貨幣の歴史を概観していてなかなか面白いと感じられた。 その後は、提示された概念は抽象的で最近よく言われている事の繰り返しの様で、具体的なシステムにどう落とし込むかが少ないのでイメージしにくかった。 あと時間とお金の関係を論じるならエンデとかについてまず言及してほしかった。

Posted byブクログ

2018/04/17

昨今流行りでもある「ポスト資本主義の新しい時代の生き方」において、特に「お金」の捉え方について書かれた本。概ね主旨の方向性は他と同じだが、専門的というよりは、初心者にも分かりやすく広く浅くまとめられた内容。エピソードや図解はとっかかりやすいし、理解しやすい。 それと、ヒッピー的な...

昨今流行りでもある「ポスト資本主義の新しい時代の生き方」において、特に「お金」の捉え方について書かれた本。概ね主旨の方向性は他と同じだが、専門的というよりは、初心者にも分かりやすく広く浅くまとめられた内容。エピソードや図解はとっかかりやすいし、理解しやすい。 それと、ヒッピー的な思考に行き着くことなく、あくまで経済というシステム(資本主義のメリット)、事業の必要性はベースに置いている考え方。

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2018/04/15

将来的にはお金はなくなっていく。信用と信用でやり取りして社会が成立するようになる、だから信用を積み上げる行動が大事になる。

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2018/04/11

資本主義の最終形態としての「信用経済」(=情緒経済)。 感動ビジネスの一層の加速の果てに何があるのか。 結局は国家、社会の位置に「個人」が入れ替わるだけなのでは、とも思うのだが・・・ 「物語」を軸にした「時間経済」のアイデアは面白い。 ー 「まったく新しい第三世界を夢想することだ...

資本主義の最終形態としての「信用経済」(=情緒経済)。 感動ビジネスの一層の加速の果てに何があるのか。 結局は国家、社会の位置に「個人」が入れ替わるだけなのでは、とも思うのだが・・・ 「物語」を軸にした「時間経済」のアイデアは面白い。 ー 「まったく新しい第三世界を夢想することだけはだめだ!/絶対に、システムや現実と真正面から向き合い、そのリアリティの葛藤の中でリスクをとり、なんとか試行錯誤しながら新しい世界を創るべきだ」

Posted byブクログ