いざなうもの の商品レビュー
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『彼方より』 エッセイ 『フランスと私』 連作 『何処かに その壱 茶碗の中』 『何処かに その弐 水飴を買う女』 『谷口ジロー イラストギャラリー』 中編 『魔の山 前編・後編』 絶筆未発表作品 『いざなうもの その壱 花火』 なんと八雲に百閒!! そしてあの「浮気者浮気者浮気者」がひどく恐ろしく。 「名づけえぬもの」「彼方より」「何処にか」「いざなうもの」など、「明確に断言できない何か」をタイトルにしたものが多い、という編集部?の文章に、なるほど!と。 この文で俄然作者への興味はいや増した。
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2017年逝去された谷口ジロー先生の短編集、『光年の森』と対になる“最後の新刊”である。絶筆が、内田百閒『冥途』の中の一篇・花火だったとは、不謹慎にも、「連れていかれた」という表現がぴったりと当てはまるようでひやっとする。 『坊っちゃんの時代』以降、筆者は明治・大正期のいわゆる文豪やその作品をモチーフにしており、本作でも小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)を題材にした『何処にか』(2016年)を所収。 円熟期らしい落ち着いた筆致と、小津映画作品に準えられることもあるセリフの目立たない“行間”の美学。幻想怪奇の趣やSFの遊び心にも溢れる、粒ぞろいの一冊となっている。
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目指していることが叶うことを祈りつつ、 一筆ごとに命を吹き込む。 自らの生命が尽きることを知るものしか、 たどり着けない境地を写しとる。 また、新たに繋ぐものがあるはずだ。
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小泉八雲のホラー話が面白かった。 谷口氏の綺麗な絵とスッキリとした話はとても好きだっただけに亡くなられたのが残念。
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谷口ジロー先生の圧倒的画力!完成に至らなかった原稿も下絵のまま載っているのだけど、下絵がすばらしい…。 「夏目漱石の短編をマンガ化したい」と語っていたそうで、とても残念。『坊っちゃんの時代』はすごく面白かった。今作には小泉八雲のお話が載ってます。
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