あるノルウェーの大工の日記 の商品レビュー
一度途中まで読んで、しばらく本棚に眠っていたのだけど、自分の「暮らし」に関心が高まってきた今のタイミングで再び最初から読み始め、今度は夢中で最後まで読み終えた。 この本に立ち戻る時間が嬉しくて、それだけで少し気持ちが整って前向きになるような感じがした。 仕事にこんな風に矜持を持っ...
一度途中まで読んで、しばらく本棚に眠っていたのだけど、自分の「暮らし」に関心が高まってきた今のタイミングで再び最初から読み始め、今度は夢中で最後まで読み終えた。 この本に立ち戻る時間が嬉しくて、それだけで少し気持ちが整って前向きになるような感じがした。 仕事にこんな風に矜持を持って向き合って少しづつ作り上げていくのは羨ましいし、私もそんな風に働いてみたい。 中でも私は、オーレさんのプライベートの描写が好きだ。仕事終わりにバーに行って仲間と飲んだり、ベトナム料理屋でテイクアウトしたり、友だちと食事や釣りに行き、家でロックバンドの音楽をかけながら皿洗いをしている。 そういう生活を支える暮らしがあって、オーレさんは仕事をしている。その感じになんか、励まされるのだ。
Posted by
職人さんの こだわりと誇りを持って仕事に取り組む姿は リスペクトし羨ましくも思う。 いつかこんな職人さん達に こだわりの家を建ててもらえたらイイな、、
Posted by
ものすごく良かった。 ノルウェーで活躍されている大工さんが、とある一家の屋根裏部屋を完成させるまでを書いたエッセイ。 少しずつ読み進め、少しずつ出来上がっていく。 たまに休暇で友人と飲みに行き、また埃にまみれながら働く。 着実に、淡々と。 どんな感情の日もこの本を読んでリセット...
ものすごく良かった。 ノルウェーで活躍されている大工さんが、とある一家の屋根裏部屋を完成させるまでを書いたエッセイ。 少しずつ読み進め、少しずつ出来上がっていく。 たまに休暇で友人と飲みに行き、また埃にまみれながら働く。 着実に、淡々と。 どんな感情の日もこの本を読んでリセットできた。彼の周囲へのリスペクトと、自分が成す仕事へのリスペクトに感動する。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「ノルウェー 大工 日記」と絶対にGoogleで検索することはないだろう。そういう意味で本著のような本を読むとやっぱり誰かが企画、編集、執筆する本の素晴らしさを感じる。何の変哲もないただの仕事の記録なので人によっては退屈かもしれないが個人的にはとてもオモシロかった。 著者はこの道25年以上の経験を持つ大工で、ある一家の屋根裏をリノベする仕事について書いている。彼の業務日誌であり、具体的な作業工程、一家との関係性、仕事に対するスタンスなど、徒然なるままに書かれていてグイグイ読めた。そもそも大工の仕事もよく知らない上に、舞台はノルウェーなので知らないことの二乗だけども、それを超越して伝わってくる仕事に対するパッションが最高でとても刺激になった。自分の仕事に対して真摯に向き合い、誇りを持つ。そして計画的にプロジェクトを遂行する。これができれば人生しめたものよ、と思えた。それが簡単なことではないから人生は楽しくて苦しいのかもしれない。 本著の最大のポイントは大工仕事のディテールについて非常に細かく書いている点だと思う。(相見積から受注、納品まで!)もし仮に仕事に対するスタンスだけ書かれていたとすれば、一歩間違えると安っぽい自己啓発本になってしまうかもしれない。しかし著者は自分の仕事の進め方を丁寧に説明する中でシチュエーションごとに自分の考えを書いているので納得度が高いし、読者側は自らの仕事のシチュエーションと比較して考えることもできる。好きだったラインをいくつか引用。 ----------------------------------------------------------------------------------------------------------- 互いに協力しあう仕事のやり方を学ぶチャンスがなければ、自分に何が足りないのかを知ることもできない。役割が細分化され、それぞれが専門の仕事だけをすることに、皆慣れきってしまっている。 自分の掲げた理想どおりにできないのは、理想が悪いからではない。 経験が教える最も役に立つことは、自分には何ができないか、を知ることである。 ----------------------------------------------------------------------------------------------------------- 真面目な仕事の話も興味深いのだけど合間に挟まれるノルウェー大工の仕事の風景もオモシロかった。特に食事のシーンでベトナムの人が熱々の昼食を用意するのに対してノルウェーの人は簡単に済ませるといった対比が好きだった。知らない世界はいつも楽しいなと思わされる読書体験。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
本屋でひとめぼれした本。 ノルウェーの首都オスロ市で、工務店をたった一人で経営する著者が、一つのプロジェクトを請け負って完成させるまでの毎日を語った本です。 分かりやすく言うと、大工の親方の日常を描いた本、ということになるのでしょうが、業界本としておもしろいだけじゃなくて、一流のビジネス書としても読めると思う。ものづくりの観点からのユニークな時評になっている部分もある。 今の時代、自分の知りたい情報が簡単に手に入って、あらゆることが便利で効率がよくて、それで問題ないはずなのに、なぜか大事な何かを置き去りにしているような気になることってありません? この本は、その「大事な何か」が何なのかを改めて思い出させてくれるような気がします。 しかし、大工さんってのは、完全に理系のお仕事なんだなぁ、と改めて驚いた。(え、、、当たり前?) 気軽に見積もり取って、金額を比べて仕事を依頼する、ということが、怖くなったかも。 ものすごく重要なところほど手を抜かれても私には分からない! 私は無駄に引っ越しが多い賃貸人生で、とにかく家の性能の重要さ、その住みやすさの違いは身にしみている。音が筒抜けで、ありとあらゆるものが結露だらけカビだらけになった家から慌てて引っ越したこともあった。ああいう経験は二度とごめんです。 でも、ぱっと見ただけでは性能なんて分からないのよね。(夫は最低最悪の家はだいたい分かるようになってきた、と言っていたが、私はやっぱり内見くらいでは分からない) この著者に家を建ててもらえたらなぁ~。 「私はよく、イケアをどう思っているかと質問される。天井の高さや窓の寸法、居住面積について聞かれるのと同じように。ペータセン夫妻にも聞かれた。イケアはどこにでもある。製品の質という面では、多くの人が自宅用に買う他の家具店やインテリアブランドのものとあまり変わらない。だがイケアの家具はシンプルで値段は妥当だ。つまりコストパフォーマンスがいいということだ」 「私自身も家にイケアの製品を持っているが、たいていもっと素敵なインテリアの下や後ろに隠してしまっている。イケアの機能性は評価するが、できるだけ目に入らないに越したことはない。 イケアは一つの社会現象であり、インパクトの大きな存在だ」 この部分を読んだとき、私は完全に同意すると同時に、今の日本の住宅事情についてのメタファーのようにも感じた。 近所を散歩していると、昨今の新築の家やマンションのトレンドがだいたい分かるのだけど、あんまりわくわく楽しい気持ちにはならない。(どんな家もお部屋も、もちろん簡単に手が届くものじゃないんだけれど) 「今の厳しい建築市場で本当にエネルギー消費の効率性を考えるならば、既にある住宅の改築に力を注ぐべきだろう。断熱性にちょっとだけ優れた新築の家を建てることには、実際にはそこまで大きな意義はないのだ。 政治家にしてみれば、常にメンテナンスや改築を必要とする面倒な建築プロジェクトよりも、省エネルギー住宅についてもっともらしく語る方が信用を得やすいのだろう。複雑な状況を説明するよりも、シンプルな例をひとつ打ち出す方が、聞こえがいいのだ」 NHKの「カールさんとティーナさんの古民家村だより」は大好きな番組なんだけれど、一番最初の放送で、カールさんが「今の日本の建築は、宝物を捨てて砂利みたいなものを大事がって拾っているようなところがある」みたいなことをチラリと話していたのがすごく印象に残っている。宝物(という言い方だったかどうかは忘れたけど)には、大工さんの技術も含まれているのではないだろうか。 古ければいいってものでは絶対ないけれど、なんだかいろいろと考えさせられます。 でも、改築ってスキルとお金の両方をそろえないといけないから余計ハードル高いのよね。
Posted by
屋根裏の改築依頼の電話から施主への引き渡しまでの日々が、職人技(クラフトマンシップ)の豊かなディテールとともに綴られる。 ユーモアを交えた率直な語りのなかに浮かび上がる、建設業界の厳しい現状やノルウェーの人々の暮らし、そして働くことの誇りと喜び。 遠い北欧の国で紡がれた、現役の大...
屋根裏の改築依頼の電話から施主への引き渡しまでの日々が、職人技(クラフトマンシップ)の豊かなディテールとともに綴られる。 ユーモアを交えた率直な語りのなかに浮かび上がる、建設業界の厳しい現状やノルウェーの人々の暮らし、そして働くことの誇りと喜び。 遠い北欧の国で紡がれた、現役の大工の手によるエッセイ。 屋根裏の改築工事の期間に描かれた、あるノルウェーの大工の日記。 特に大事件が起こるわけではなく、淡々と日々の仕事の成果や考えたことが記されている。その実直さにやる気を喚起される。 面倒な作業も楽しい作業も、真摯に顧客のために、手を抜くことなくやっていく。 作業の準備も丁寧に。 私も、仕事を真面目に丁寧にやっていこうと改めて決意した。
Posted by
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
下手なビジネス書を読むより、よほどタメになる。 机上の空論ではない、現場を踏んだ職人ならではの機知に富んだ処世訓が、さりげなく、押しつけがましくなく開陳される。それを北欧人的オクユカシサと言っていいのかどうかは分からないが。 タイトルにある通り、“あるノルウェー人の大工”さんが、屋根裏の改築依頼を受けてから、施主へ引き渡すまでの約半年が40数回に渡って記される。その数からして日記、というより週次報告ではあるが、入札を勝ち取るための心得から、施主との駆け引きと心の通わせ方、同業者の扱い、現場での士気の高め方、統率のノウハウが、実に真摯に率直に、それでいて、ユーモアと知性溢れる筆致で綴られる。 「大工道具は私の分身のようなものだ。道具を大切に扱うことは、大工という職業、仕事、そして自分自身に対する敬意でもある。」 己の職業に誇りを持ち、矜持溢れる仕事っぷりを披露する著者。 「施主さんときちんとコミュニケーションが取れるかどうかは、工事が本格的に始まり、何か問題が起こったときに協力して対処できるかの目安になる。互いの相性を知るのは大事だ。」 建築現場だけの話ではない。職場内およびクライアントとの関係、いや、社会のおける人付き合いの基本を、現場に沿った具体的な対応で分かりやすく示してくれる。 「多くの人は、粗悪な建築の原因は不注意や手抜きだと思っているようだが、私はそうは思わない。最も良くある原因は知識不足、時間的な制約、それに不十分な管理である。」 仕事の品質を保つコツ、プロジェクトのマネージメントにも通じる極意だ。 そして彼は棟梁でもあり、現場監督、あるいは経営者の目線も持っている。 「実際に工事を開始する前に、ダンにも全貌を把握しておいてもらった方がいい。それはチーズを少し熟成させると美味しくなるようなものだ。」 「誰かと作業をしていて相手のことが一番よく分かるのは、一緒に重荷を運ぶ瞬間だ。」 チームプレイのコツ、組織運営の要諦もしっかり掴んでいる。 そして 「ヨハネスが使う煉瓦ハンマーや下げ振りといった道具は、バベルの塔を造った石工が使っていたものと同じだ。(中略)そして、私たちの最も基本的な道具も、古代から変わらない。それは自分たちの肉体だ。」 「ストーンヘンジを築いた人々が何を食べていたのか、どんな言葉を話していたのかは分からないが、彼らも、てこの原理を気に入っていたに違いない。」 と、遠く古代の同業者の働きにも思いを馳せる知識と感性を持っている。 隣国デンマーク人やスウェーデン人、EU各国の職人との現場を取り仕切る著者は、「壁のない(オープンプラン)オフィスと国際的な人材が流行っているのは、何も石油やIT業界だけじゃない」と、「強風に吹き晒されるオフィスビルの建設現場で働く彼の仕事場が、一番開けているのは確かだろう」とユーモアたっぷりに語る。 現場を知る人の言葉は、実にタメになる示唆に富んだ教えの宝庫だ。
Posted by
『よく出来た仕事を誇りに思うのであれば、同じように不出来な仕事に対しては責任を取らなくてはならない』 『間違いを認めるのは今でも恥ずかしい。だが間違いを見つけて、それを修正することが仕事の流れとして習慣になっていれば、おのずと出来栄えも良くなる』 『どうだい、昼飯の後はセンチとメ...
『よく出来た仕事を誇りに思うのであれば、同じように不出来な仕事に対しては責任を取らなくてはならない』 『間違いを認めるのは今でも恥ずかしい。だが間違いを見つけて、それを修正することが仕事の流れとして習慣になっていれば、おのずと出来栄えも良くなる』 『どうだい、昼飯の後はセンチとメートルをちゃんと区別できるかい?』 『この職業において、良質な仕事と悪質な仕事の差は、わずか1ミリしかない』 『喜びに弾む彼らの声を聞くのは、大工冥利に尽きる』 ノルウェーの大工職人がある屋根裏の改装工事を請け負い、完成させるまでの記録。 見積もり、入札から施主との信頼関係を築き、職人ならではの拘りや建築士、設計士との繋がりを大事にする。 専門用語が少しわからない事があったが、プロフェッショナルが書いた日記を読むのはなかなか興味深い。 北欧ならではIKEAについて著者が思っている事も書かれている。
Posted by
平凡なことをきちんと描いている。穏やかな気持ちになるいいドキュメンタリーだ。こんな人と出逢えてビール
Posted by
