バロックの光と闇 の商品レビュー
この本ではダ・ヴィンチやミケランジェロ、ラファエロなどのルネッサンス全盛期の芸術とバロックは何が違うのか、どのようにしてバロックの技術が生まれてきたのかということがわかりやすく説かれます。 特に、この作品におけるベルニーニの解説はまさに珠玉です。これを読めばベルニーニ巡礼をした...
この本ではダ・ヴィンチやミケランジェロ、ラファエロなどのルネッサンス全盛期の芸術とバロックは何が違うのか、どのようにしてバロックの技術が生まれてきたのかということがわかりやすく説かれます。 特に、この作品におけるベルニーニの解説はまさに珠玉です。これを読めばベルニーニ巡礼をしたくなること間違いなしです。 バロック芸術そのものだけではなく、その時代背景まで知れるこの作品はぜひぜひおすすめしたい逸品です。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
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バロックの華々しい宮廷文化を創出したのは太陽王ルイ14世です。代表作はヴェルサイユ宮殿ですね。そして、ロココが生まれたのはルイ15世の時代、作品はマリーアントワネットが好んだプティ・トリアノンでしょう。 私が惹き寄せられてやまないのは、バロックが終焉しロココの扉を開く架け橋のよう...
バロックの華々しい宮廷文化を創出したのは太陽王ルイ14世です。代表作はヴェルサイユ宮殿ですね。そして、ロココが生まれたのはルイ15世の時代、作品はマリーアントワネットが好んだプティ・トリアノンでしょう。 私が惹き寄せられてやまないのは、バロックが終焉しロココの扉を開く架け橋のようなときに、ヴァトーが描いた「シテール島への巡礼」です。そこには愛の成就とともに愛の終焉を同一作品に描き込まれていて、その時代精神が「源氏物語」と共振するように思えるからです。 バロックを時代概念で捉えるのではなく、様式概念で捉えるならば、本朝の桃山文化はまさにバロックであり、寛永文化はロココでしょう。そこには共通する時代精神が流れています。高階さんはバロックの永遠性を見出されたが、洋の東西を問わない普遍性もあるのではないでしょうか。
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バロック絵画は、作品のインパクトが強くて、「すごい!」とか「ああ、こういう場面ね」「うっとり・・・」とか、実物を見てわかった気になって満足してしまいがちで、それ以上深く考えなかったりしてしまいがちだったのだけれど、これを読んでずいぶん眼力が上がったように感じました。絵画彫刻だけじ...
バロック絵画は、作品のインパクトが強くて、「すごい!」とか「ああ、こういう場面ね」「うっとり・・・」とか、実物を見てわかった気になって満足してしまいがちで、それ以上深く考えなかったりしてしまいがちだったのだけれど、これを読んでずいぶん眼力が上がったように感じました。絵画彫刻だけじゃなくて、建築やそのほかいろいろ幅広いです。著者の教養には、いつも驚いてます。すてきです。
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バロック芸術の成立とその文化的影響を、ルネッサンス後期からロマン派と新古典派の対立時期にかけての時代背景の考察を交えつつ、きわめて簡明な文章で綴る。プッサンのいくつかの作品やヴェルサイユ宮殿にまでバロック的要素が見られる、とするのはやや牽強付会の観もないではないが、その興隆が西洋...
バロック芸術の成立とその文化的影響を、ルネッサンス後期からロマン派と新古典派の対立時期にかけての時代背景の考察を交えつつ、きわめて簡明な文章で綴る。プッサンのいくつかの作品やヴェルサイユ宮殿にまでバロック的要素が見られる、とするのはやや牽強付会の観もないではないが、その興隆が西洋文化の大きな転換点であったことは間違いない。「バロックは意志である」との著者の言葉が重く響く。
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バロックの意味とその芸術作品における表れ方を的確に分かりやすく解説されていて,頭の中を整理するのにぴったりの本.作品の写真もかなり掲載されていて非常に良かった.
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『バロックとは何か?』というテーマについて、主に絵画や彫刻といった視覚芸術をメインに解説されている。 文庫版という判型では図版がどうしても小さくなってしまうので、パソコンで時々、画像検索をかけながら読むともっと楽しい。
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