人類5000年史(Ⅰ) の商品レビュー
文字の使用開始から現代までの人類5000年の歴史をまとめた本。Iでは紀元前の約3000年の歴史が書かれています。 本書では、歴史の始まりを「文字の使用開始」としています。第1章はホモ・サピエンスの誕生から文字の誕生まで。第2章から人類5000年の歴史が描かれています。
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このシリーズがBC3000年頃から年前から2000年頃までの5000年世界史の概要編だとしたら、ちくま新書の「人類5000年史」シリーズは詳細版。一年かけて一冊目標だそうで、「一人の歴史好きの市民の趣味が高じたものに過ぎ」ないというには凄すぎる!このⅠは紀元前の歴史。
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文字が発明されて、歴史が記録されるようになった約五千年前を起点とした人類の五千年史を辿ったもので、本刊はそのうちの紀元前の三千年をカバーしている。 筆者は世界史についての知識も深いものがあるが、歴史の話に入る前に、地球の誕生、生命の誕生(熱水噴出孔説)、六度の大絶滅、東アフリカ...
文字が発明されて、歴史が記録されるようになった約五千年前を起点とした人類の五千年史を辿ったもので、本刊はそのうちの紀元前の三千年をカバーしている。 筆者は世界史についての知識も深いものがあるが、歴史の話に入る前に、地球の誕生、生命の誕生(熱水噴出孔説)、六度の大絶滅、東アフリカの現世人類誕生、言語の獲得、農耕・牧畜の始まり(ドメスティケーション)、といった大きな流れを説明する。オープニングトラックとして相応しい。そして、こういった大歴史と一線を画するのが、記録の誕生であり、そこから固有名詞による歴史が始まることを考えると、五千年前を起点とするのは理に適っていると言えよう。 エジプト、メソポタミア、インダス、黄河の四大文明を中心に世界は回る。この太古の昔から特定の個有名によって国は統べられ、そして争われていたのだと思うとそれがいかにして可能であったのか知りたいところである。ジュリアン・ジェインズがその著書『神々の沈黙』でそのころの人々が我々が今持つような形での意識を持っていなかったとする仮説を唱えたが、いったいにおいて何が起きていたのかは、興味をそそるところである。 ギリシア哲学、諸子百家、ローマの物語、などが語られるが、もう少しこの辺りも知識を積み重ねていいかもしれない。今からみると、鉄道や飛行機もなく、多くの科学知識もなく、系統的な医学も未発達、インターネットもモバイル機器もない時代において、人々がどのような力学で動き、考えていたのかというのは当然に興味が持たれるべき領域である。何より古来の出来事を元にした多くの物語を楽しむためにも一定の知識と理解が必要だろう。世界史は、あまり興味なかったのだけれど、もう少し学生のときにやっとけばよかったかなといつも思う。 ---- 『神々の沈黙』(ジュリアン・ジェインズ著)のレビュー https://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4314009780 『人類5000年史II』(出口治明)のレビュー https://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4480069925
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
荘子は、寓話や警句(胡蝶の夢、大鵬や、井の中の蛙大海を知らず等)を多用して、人為を遠ざけありのままの世界(自然)を受け入れることを主張しました。そこには、上天・上帝信仰が全く見られませんし、性善説も性悪説も、ともに無意味なものとして排斥されます。おそらく世界最初の実存主義者であり、人間を自然・生物界の中に相対化した生態学者であったのでしょう。DNAを予見したと言えなくもありません。荘子は、タオイズム(老荘思想。道家)を大成しました。(p.194)
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世界史の教科書や参考書は、エジプト、ギリシャ、メソポタミア、インド中国など一地域を一気に描いていく手法であるが、この本は100年同時代の各地域の動きを見てまわるのが面白い。改めて面白いと思うのは、各地域で政治、道具、言葉、思想など文明的営みが同じように進展していること。現在だと貧...
世界史の教科書や参考書は、エジプト、ギリシャ、メソポタミア、インド中国など一地域を一気に描いていく手法であるが、この本は100年同時代の各地域の動きを見てまわるのが面白い。改めて面白いと思うのは、各地域で政治、道具、言葉、思想など文明的営みが同じように進展していること。現在だと貧富の差があるように見えるけど、とても多様性があり豊かな人の営みがあったことに感動する。
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【感想】 端的に言うと、出口氏がこのジャンルの本を執筆されるのは、少しお門違いなんじゃないかと思った。 勿論、この人の書いた本は面白い本が多いし、教養・素養の高さが窺い知れる名著ばかりだと思う。 実際、出口氏の執筆された本で何度も読み返すくらい好きな本は数多い。 そう思っている...
【感想】 端的に言うと、出口氏がこのジャンルの本を執筆されるのは、少しお門違いなんじゃないかと思った。 勿論、この人の書いた本は面白い本が多いし、教養・素養の高さが窺い知れる名著ばかりだと思う。 実際、出口氏の執筆された本で何度も読み返すくらい好きな本は数多い。 そう思っているだけに、、、 このジャンルを執筆するというのは、ややおこがましい気がした。 いくら歴史に詳しく教養があるからと言って、このジャンルに手出しするのは正直無謀すぎる。 事実、少し根拠に乏しかったり、偏っていたり、どこかから拾い集めてきたような情報ばかりだった気がする。 餅は餅屋。 専門書はそのジャンルの専門家が書いた本を読んだ方が良いと思った。 【引用】 40億年前、海底の熱水噴出孔付近で好熱菌の生命「ルカ」が誕生。 地球上に生息した全ての生物の母。 当時の地球上には、太陽風という約10万度の熱を持つプラズマが強い放射線を伴って降り注いでいたので、太陽風の届かない深海以外では生命が生まれる事は不可能だった。 約10億年後、地球に磁場や電流が生じ、地球がいわば巨大な電磁石になった。 この磁石の力で太陽風が曲げられ、太陽風が地球に降り注ぐことがなくなり、生物は浅海に進出し始める。 浅海に進出した生物は、太陽光のエネルギーを利用して光合成を行う最近を誕生させ、こうして地球上に酸素が供給され始める。 10億年前頃に初めて多細胞生物が出現するようになった。 約6億年前に光合成の作用により大気中の酸素濃度が現在とほぼ同レベルになってオゾン層が出来始め、紫外線が大幅にカットされるようになった。 そこで初めて陸上にも生物が進出できるようになった。 1.45億年前から6600万年前の白亜紀に恐竜の時代が訪れる。 ビッグファイブ最後の大量絶滅で、爬虫類から哺乳類への転換が生じて新生代が始まる。 地球の寿命はあと10億年と言われている。 10億年後には太陽が膨張して地球上の水が全て蒸発してしまう。 地球の寿命は50億年、私たちはその中で既に40億年を生き抜いてきた。
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<目次> 第1章 文字が生まれるまで 第2章 第一千年紀の世界…BC3000~BC2001 第3章 第二千年紀の世界…BC2000~BC1001 第4章 第三千年紀前半の世界…BC1000~BC501 第5章 第三千年紀後半の世界…BC500~BC1 <内容> ついに...
<目次> 第1章 文字が生まれるまで 第2章 第一千年紀の世界…BC3000~BC2001 第3章 第二千年紀の世界…BC2000~BC1001 第4章 第三千年紀前半の世界…BC1000~BC501 第5章 第三千年紀後半の世界…BC500~BC1 <内容> ついに出口さんが本格的世界史を書き始めた。まえがきによると、ライフワークになるようだ。1年1冊ずつ上梓していくらしい。新書版なので、詳細ではないが、ポイントが押さえられている。
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同時期に世界であったことが分かりやすく書かれている。 詳細でありつつも、くどくなく読みやすく感じた。 時々出てくる日本の存在感がこの本の特徴だと思う。 Ⅱが楽しみ
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生命の誕生から、人類の誕生、言語の誕生、農耕の始まりであるドメスティケーションから、文字の誕生で一気に文明が栄えてゆく。 その流れを世界全体を俯瞰して、知ることができる良書。 過去は、 未来を予見するのとができる唯一の材料だ。
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