凍てつく海のむこうに の商品レビュー
第二次世界大戦末期の史実を元にした秘密を抱えた4人の若者の物語。 感情がぐっちゃぐちゃになるほど心揺さぶられた凄い作品。 破壊や略奪といった惨状の中で死と隣り合わせで必死に生き抜こうとする人々。それぞれが抱える家族や故郷についての思いがリアリティがあって苦しくて辛いけど、明かさ...
第二次世界大戦末期の史実を元にした秘密を抱えた4人の若者の物語。 感情がぐっちゃぐちゃになるほど心揺さぶられた凄い作品。 破壊や略奪といった惨状の中で死と隣り合わせで必死に生き抜こうとする人々。それぞれが抱える家族や故郷についての思いがリアリティがあって苦しくて辛いけど、明かされる秘密と先が気になってぐいぐいと読ませる。 戦争小説は辛くて避けがちだったのだけど、全然知らなかった出来事を知れて読んで良かった。
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登場人物4人の視点をスイッチしながら、描かれている。最初は掴めず、迷子になりそうだった。でも、そこはヤング向けだからか、ややこしくならずにうまく描き分けていると感じた。慣れてくると、その視点の変化が臨場感にもスピード感にもなって、どんどん読み進められた。 戦争は全ての人を傷つける...
登場人物4人の視点をスイッチしながら、描かれている。最初は掴めず、迷子になりそうだった。でも、そこはヤング向けだからか、ややこしくならずにうまく描き分けていると感じた。慣れてくると、その視点の変化が臨場感にもスピード感にもなって、どんどん読み進められた。 戦争は全ての人を傷つける。そう思い起こす作品だった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ソ連軍の侵攻が始まるなか、東プロイセンから避難する人々のなか、外科の助手をしていたヨアーナは同じ目的地を目指す人たち数人と行動を共にしていた。そこへポーランド人の少女エミリアを道ずれにしたプロイセン人の青年が加わる。 もう一人ヒトラーの言葉に心酔しているドイツ人アルフレッドとあわせて四人の視点が交互に語られ物語が進んでいく。 それぞれが抱えている心の痛み、秘密は何なのか、無事に目的地につけたとしてその先はどうなるのか、最後まで一気に読んでしまった。 目の見えない少女イングリットや優しくて強い靴職人の老人など、それぞれの登場人物もとても魅力的だった。
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第二次大戦末期(1945年1月)、ソ連軍の侵攻によりドイツの敗戦が確実となったころ、ドイツ客船<ヴィルヘルム・グストロフ号>が民間人や傷病兵ら1万人を超える避難民を収容(定員の10倍以上)し、凍てつくバルト海へと出航しますが、ソ連潜水艦の魚雷攻撃を受け瞬く間に沈没、7千人以上(約...
第二次大戦末期(1945年1月)、ソ連軍の侵攻によりドイツの敗戦が確実となったころ、ドイツ客船<ヴィルヘルム・グストロフ号>が民間人や傷病兵ら1万人を超える避難民を収容(定員の10倍以上)し、凍てつくバルト海へと出航しますが、ソ連潜水艦の魚雷攻撃を受け瞬く間に沈没、7千人以上(約5千人は子ども)が犠牲となる海難史上最大の悲劇となりました。 この戦争という怪物の犠牲となり、家族と故郷を失い、国を追われた人々の姿を描いた優れた児童文学作品です。過酷な状況下での人の強さと優しさを,しみじみと教えられました。
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語り手が四人いることで、最初は視点がグラグラして読みにくいなーと思っていたけど、それが気にならないくらい、最後がよかったなー。
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第二次世界大戦末期、ソ連軍が侵攻する東プロイセンから市民をバルト海に逃す「ハンニバル作戦」を題材にしたヤングアダルト向き小説。立場も状況も違う4人の若者の視点入れ替えながら物語が進行する。史実を基にしたフィクションだけど、取材を基に徹底したリアリティで描かれている。 自分がこんな...
第二次世界大戦末期、ソ連軍が侵攻する東プロイセンから市民をバルト海に逃す「ハンニバル作戦」を題材にしたヤングアダルト向き小説。立場も状況も違う4人の若者の視点入れ替えながら物語が進行する。史実を基にしたフィクションだけど、取材を基に徹底したリアリティで描かれている。 自分がこんな状況に陥ったら、すぐ死ぬだろうなー(^_^;)と思いながら、登場人物たちの強さ、たくましさ、儚さに胸を打たれます。人間てどうしようもないくらい愚かで、でも強くて、美しい。 私は戦争や貧困、差別を題材にした文学が好きで、それってどういうことなんだろう?かわいそうな人たちに比べて自分は恵まれてるって思いたいだけ??と自問してみたけど、結局、人間の愚かさ、弱さ、儚さを愛おしいと思うと同時に、人間は強く、美しいってことを感じたいからなのだと思う。自分も頑張って生きなくては、と思う。
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1945年1月ドイツ領下の東プロイセン。医者の助手をしていた21歳のリトアニア人、ヨアーナは、他14人の避難民とともにバルト海経由でドイツを目指していた。東プロイセン人でナチス政権下で絵画の修復をしていた若者フローリアンは、負傷しながらも大事なリュックをもって逃亡中。東プロイセン...
1945年1月ドイツ領下の東プロイセン。医者の助手をしていた21歳のリトアニア人、ヨアーナは、他14人の避難民とともにバルト海経由でドイツを目指していた。東プロイセン人でナチス政権下で絵画の修復をしていた若者フローリアンは、負傷しながらも大事なリュックをもって逃亡中。東プロイセンの農場に疎開していた15歳の少女エミリアは、コートの中に痛みと恥を隠して逃げていた。ヒトラーの熱狂的な信者17歳のアルフレッドは、水兵として避難船ヴィルヘルム・グストロフでの任に就く。 フローリアンはエミリアがソ連兵に襲われるところを助け、その後ヨアーナたちのグループと会った際に、彼女の外科手術により助けられる。一人で行動したがっていた彼だが、やがて彼女らと行動を共にすることに。ソ連の爆撃に遭いながら、仲間を失いながらも、バルト海を目指し、その向こうにあるドイツを目指して進んでいくが……。 第2次大戦末期の東プロイセンとバルト海を舞台に、自由を手に入れようともがく4人の若者たちの姿を、それぞれの語りで描くフィクション。 *******ここからはネタバレ******* 避難を続ける3人の、あまりに悲惨な状況に胸が痛みます。船に乗れた時、もう歩かなくてもいいし、寒い思いもしなくていいと安心しましたが、タイトルが「凍てつく海の……」ですから、まさかここまでと思うところまで追い詰められていきます。 でもこれが、現実なんですね。 救いは、ヨアーナとフローリアンとのロマンス。お互い素性もわからない中に魅かれていく姿は美しい。 タイタニックやルシタニアほどは知られていないながらも、海運史上最も悲惨な出来事であるヴィルヘルム・グストロフの悲劇は、5千人の子どもたちを含む9千人の人たちが犠牲になったと言われています。 「失われた物語の探求者」である作者は、「灰色の地平線のかなたに」でデビューしたルータ・セペティス。この主人公リナもリトアニア人でした。 ヨアーナは、このリナの従妹。「絵の上手なリトアニアの女の子」を描かれたところで、あーなんかこんな話があったなぁと思い出していたら、まさに彼女のことだったんですね。 児童書として出されていますが、主人公は21歳。大人の読書にも十分耐えます。
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1945年ソ連の侵攻から東プロイセンの住民を逃がすハンニバル作戦。実際にあった悲劇を扱った歴史小説。 バルト3国の下にある飛び地みたいなロシア領が元の東プロイセン。なんで飛び地になっているのか少し解った。 今まで知らなかったことを知ることができるのも小説の醍醐味。
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第二次大戦末期、迫り来るソ連軍の侵攻から逃げる一行。その中の3人の若者はそれぞれ人には言えない秘密を持っている。互いに心を探る様にしながらも一緒にドイツへ向かう船が出る港を目指す。若者4人の視点から描かれる、史実ハンニバル作戦を基にして書かれた物語。
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ナチスドイツ占領下の悲しくも生きることに精一杯な人々の声。 戦争で失うものの1つにある理性を考えさせられる作品です。
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