いい部屋あります。 の商品レビュー
白いひつじのままで良かったんじゃないの?と違和感を抱えつつ、やっぱり素敵な話は素敵な話なので一気に読了。涙腺も言わずもがな。でも改題はやっぱりチープな感じでうーん。
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長野まゆみのいい部屋ありますを読みました。 長野まゆみの小説というと、美男子がたくさん登場してボーイズラブのにおいのする、少女向けコミックのような小説というイメージがあります。 今回の作品もそのような小説に見せかけていますが、ストーリーのほうはちょっとひねりが入っていて面白く読...
長野まゆみのいい部屋ありますを読みました。 長野まゆみの小説というと、美男子がたくさん登場してボーイズラブのにおいのする、少女向けコミックのような小説というイメージがあります。 今回の作品もそのような小説に見せかけていますが、ストーリーのほうはちょっとひねりが入っていて面白く読みました。 主人公の鳥貝一弥は希望する大学に合格して下宿先を探しますが、予算に見合うアパートが見つかりません。 大学の学友クラブに顔を出すと、大学には寮があるが入寮審査がきびしいということを聞きます。 しかし、なぜか大学の寮へ案内された鳥貝は個性的な入居者たちに驚きます。 一癖も二癖もある入居者たちは、しかし鳥貝に隠している秘密があったのでした。
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2度読みをおすすめしたい本のひとつ 結末(というよりは主人公の外側の経緯)を知ってから読み返すことで言葉選びの繊細さ(例え勘違いはさせても けして嘘はないこと)に気づかされるし 指環のエピソードは その仕掛けが紐解けたときにもう顔を覆うしか術がない……
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
僕はひつじ、道に迷い、誰かに導かれ。 ああああ、ってなる。すごく長野まゆみ。なぜか西炯子の絵で脳内のキャラクターが動き出す。クセのある人ばかり。でもみんな哀しいほどに優しい。ちょっと周囲の人間関係にご都合主義すぎないか、と思いつつも、それがこういうフィクションのいいところじゃないかと。この鳥貝と百合子(百合子は名字という、これもなんだか長野まゆみ的)がどうなるのか、想像が捗ります。百合子は不器用すぎて、もはやかわいい。洋館の寮ということで、恩田陸『ネバーランド』を思い出しもしました。 鳥貝を象徴するのが「白いひつじ」であること。守られる存在、好奇心、ふわふわ、安心感、さまざまに解釈できそうですが、意外と一人で歩いていけそうな感じもする。まあ、聖書的には、一人で歩いていってしまうと迷子になって、羊飼いが探しに来るんですけど。だから、どうしても守られる存在という感触が強いかもしれない。 単行本では『白いひつじ』というタイトルだったそうですが、正直その方が内容をがっつり表していていいと思いました。
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とにかく百合子くんがかわいい、すっごくかわいい。 百合子千里(ゆりこ ゆきさと)は男性。なんと“百合子”は苗字。 主人公の名前は鳥貝一弥(とりがい たかはる)で、他にも安羅(やすら)さん、白熊(はぐま)さん、多飛本(たびもと)さんと長野まゆみさんらしいネーミングセンスの人たちが...
とにかく百合子くんがかわいい、すっごくかわいい。 百合子千里(ゆりこ ゆきさと)は男性。なんと“百合子”は苗字。 主人公の名前は鳥貝一弥(とりがい たかはる)で、他にも安羅(やすら)さん、白熊(はぐま)さん、多飛本(たびもと)さんと長野まゆみさんらしいネーミングセンスの人たちが沢山登場してくれて嬉しい! 春から大学生として一人暮らしをするために上京し、学生寮に応募していたものの、抽選に外れ、他の近辺にある物件を探すがどれも残り物の物件であり、高額or劣悪条件ばかり。 部屋探しに途方にくれる中、学生クラブの会長に勧められ、学生が運営・管理している物件を紹介される。価格もお手頃、環境、部屋の状態も最高。しかし、その物件に入居するためにはある条件が課せられていて……。 作中で主人公も少し察して警戒していたような、歳上の男たちに囲まれながら総攻めハーレム的な寮生活を送らされるのではないか…という展開は無く。「左近の桜シリーズ」のような雰囲気とは違い、どちらかというと凄くほのぼのとしていて、心が温かくなるお話でした。周りの人たちがみんな良い人ばかり。 食べ物も美味しそう!細かく章が区切られているので、短編みたいで読みやすかったです。
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長野まゆみらしさから始まり、 期待したが、後半はよくある話に。 長野まゆみ作品に母親は合わない。 キャラクターの名前とその読み方の説明が秀逸。
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泣かされヒロイン鳥貝と、ひねくれヒロイン百合子。 そして不思議な男子寮の面々。 どことなく漂うえろす!と思ったけど、ただただ切なくてやさしい物語だった。 家族と、愛のワンシーン。 オムレツ食べたい。食べて泣きたい。 指輪のくだりものすごい好きなんですけど、言葉にはできまい。
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クセモノ揃いの男子寮の面々に翻弄される物語かと思いきや、あたたかい展開にびっくりした。 泣きたくないのに泣いてしまう鳥貝がかわいい。愛されキャラでした。
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単行本「白いひつじ」で既読。タイトルだけ変えたなら、せめて帯だけでもそう分かるように記しておいて欲しいものです。紛らわしい。タイトル変更も原題の「白いひつじ」の方が趣も深みもあって、より文学的で個人的には好ましいです。ライトノベルっぽさを出したかったのかな。
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