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人間タワー の商品レビュー

3.4

21件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

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2024/03/08

予想と違った話の流れでした。語り手がコロコロ変わるので、読みにくいなあと思っていたら短編集だったのかと最後の方でやっと気付いた。 一番面白かったのは教師の視点。子どもたちの個性に対応しながら、何とか学年をまとめようとする二人の教師のそれぞれの手腕が興味深かった。 沢山の主人公が出...

予想と違った話の流れでした。語り手がコロコロ変わるので、読みにくいなあと思っていたら短編集だったのかと最後の方でやっと気付いた。 一番面白かったのは教師の視点。子どもたちの個性に対応しながら、何とか学年をまとめようとする二人の教師のそれぞれの手腕が興味深かった。 沢山の主人公が出てきたけれど、どれも尻切れトンボで終わった印象で話は面白かったのに残念だった。もっと読みたかった。

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2022/12/07

連作短編なんだけど、 きちんと繋がっているわけじゃないのか。 人間タワーを巡っての考えの違いから 教師、生徒それぞれに緊張感が高まっていく中、 最後、急にハシゴを降ろされた感じがした。 何で? そこに至る前に何があった? 面白かったけど、もやる。

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2022/06/16

運動会の人間タワーをめぐるものがたり。物理的なタワーと人間関係のカースト制としてのタワー。この人の小説は、いつも内面が吐露されすぎて、読んでいて胸が苦しくなるほど。けれど一気読みした。

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2021/12/27

小学校で伝統的に行われている組体操をめぐる、6編の物語です。人間タワーという組体操のプログラムについて、生徒、教師、保護者、卒業生といったそれぞれの視点からの描写が大変興味深く、どのキャラクターも「現実にこんな人いるな」と感じさせる、よく考えられた設定でした。

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2021/03/28

組体操「人間タワー」をめぐる人たちの話。児童、教師、親、だけでなく、それをテレビで見ていただけの人など。 人間タワーと直接の関わりが無い人の話では、視点の据え方でこんな表現も出来るのかと感心した。

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2021/03/27

途中から飛ばし読みしてしまった。 運動会の組体操、人間ピラミッドに関わるいろんな視点からの話しだけど、どの視点からも結論的なものがなくて、中途半端な感じ。 学校の融通の効かなさや教師のマイナスな面が見えて気が重くなった。

Posted byブクログ

2020/07/29

人間タワーってなに?と思ったら、組体操「人間ピラミッド」のタワー版のことでした。 小学校の運動会で、毎年6年生全員が参加して行っていた「人間タワー」が崩れてしまい、そのことが多くの人の心に、さまざまな波状効果をもたらす。 おそらく、「組体操は危ない、時代錯誤だ」という議論に着...

人間タワーってなに?と思ったら、組体操「人間ピラミッド」のタワー版のことでした。 小学校の運動会で、毎年6年生全員が参加して行っていた「人間タワー」が崩れてしまい、そのことが多くの人の心に、さまざまな波状効果をもたらす。 おそらく、「組体操は危ない、時代錯誤だ」という議論に着想を得て生まれたであろうこの小説。 こういう、社会問題や実際の事件に着想を得て、さまざまな心の動きを追った本、好き。 学校関係者については、本当に見てきたようなリアルさでした。 私が小中学生の時も、議論はするものの、それは結論ありきの議論でしかなく、結局生徒は教師の思った通りの結論に誘導されていた。 それだけ、これまでやってきたことを自分たちが止めるという「変化」を起こすことは、ものすごいエネルギーがいる。だから、生徒たちもどこかで反対する事に疲れてしまい、最終的に多数派の生徒、教師におもねってしまうんだ。 ラストは綺麗事のようにも感じたけど、「タワーをやりたくない」という少数派の子供の声を無視することなく、みんなで納得できる形になるまで話し合いをしたのかな、とホッとした。 我慢する事で成長できることもあるけど、皆で話し合って少数者を切り捨てない経験も、子どもにとって大事なことだ。 下の子が感じる「痛い」という体の痛みと、上の子が感じる「こわい」という心の問題は比べられない。心と体は同じではないから。という女の子の言い分はとても的を射ていた。 あの子は、みんなの前でその話を出来たのだろうか。 それとも、あの子の話を聞いた優等生の男子が、さも自分の意見のように皆の前で堂々と述べたのだろうか。 小学生達が、どんな話し合いをしてあの結論に辿り着いたのか、そこに教師達のどんな力添えがあったのか、書かれていない部分まで想像してしまうほど、私はこの本の子供達を身近に感じた。

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2019/07/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

小学校の運動会での組体操にたいするみんなの思い。 夫と離婚したことに迷いを感じていた妻が、運動会でいずれ自分の子もやるであろう組体操を見て決心したこと。 小学校の運動会の組体操の演技を楽しみにしている認知症の老人ホームの入居者。 自分のキラキラネームにコンプレックスを感じる学年主任の珠愛月先生【じゅえる】の組体操にたいする熱い気持ち。 反対派と賛成派に分かれる6年生たちや担任のそれぞれの気持ち。 かつてそこの卒業生だったネットニュースの会社に就職した男のよみがえる過去。 著者の本にはちょいちょいキラキラネームが出てくるけど、なにか意味があるのかな。 じゅえる先生、真面目だなあ。 認知症のおじいさんも切なく、じゅえる先生とそこが印象的。 組体操にそこまで熱い気持ちがあると、そう簡単に廃止することもできないしね。 自分たちが納得した最後で、よかった。 人間タワーをやるのは反対だけど、やらないことにも反対っていう、矛盾した気持ち、読んでいて伝わった。

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2018/10/05

人間ピラミッドならぬ「人間タワー」を、シングルマザー、おじいさん、生徒、タワーを成功させたい先生とどうとも思っていない先生、そして卒業生の視点から描いた作品。見るものに対して勇気・感動を与えるが、実際にやる児童にとっては苦痛でしかない。世論というのが変わりゆく中、そのタワーという...

人間ピラミッドならぬ「人間タワー」を、シングルマザー、おじいさん、生徒、タワーを成功させたい先生とどうとも思っていない先生、そして卒業生の視点から描いた作品。見るものに対して勇気・感動を与えるが、実際にやる児童にとっては苦痛でしかない。世論というのが変わりゆく中、そのタワーというのをどのように成立させるのか、というのが一つの主題であるように感じられる。惜しむらくは、最後のタワーがどのようにしてああいうふうになったのかという過程を聞かせてほしかった。タワーから力をもらったはずの先生は、果たしてそれで満足か。

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2018/06/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

人間タワーにまつわる人達の話しだけど、それだけじゃない心模様も描かれていた。 例年と違う桜丘タワーを考えだしたのは生徒だったのか先生だったのかが気になる。

Posted byブクログ