桜の森の満開の下(文庫版) の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
なぜ人は桜の森の満開の下に立つと狂気に魅せられていくのだろうか。 桜は美しい。 桜は恐ろしい。 桜の向こうにあるものを人はいつまでも求め続けるのだろうか。 坂口安吾の世界がそのまま表現されている。美しくて怖いこの世界。
Posted by
坂口安吾は『堕落論』がとても面白くて気に入っている作家ですが、この作品は難解です。 原作(小説)は以前読んだことがあり、「よくわからない」という小学生のような感想しか抱けなかったので、この度マンガ版を手に取りましたが、やはりよく分かりません…‥。 「桜の美しさ」とそれにともなう...
坂口安吾は『堕落論』がとても面白くて気に入っている作家ですが、この作品は難解です。 原作(小説)は以前読んだことがあり、「よくわからない」という小学生のような感想しか抱けなかったので、この度マンガ版を手に取りましたが、やはりよく分かりません…‥。 「桜の美しさ」とそれにともなう「恐怖」がどこから出て来ているのか、作品の中の「満開の桜」は何を表現しようとしているのか、男と女はそれぞれどのようなキャラクターとして描かれ、どのような精神構造と読み解くべきなのか。 分かったような気がすると、とたんにわからなくなる、そんな不思議な作品です。作者が何を訴えたいのかがはっきりとしないままであり、また内容も理解が困難な部分があるにもかかわらず「退屈だ」という印象を抱かせないのは安吾の腕の良さによるものなのか、と感じます。
Posted by
近藤ようこは、ぴんとこないまま、文章のままに漫画家としたとあとがきで。 確かにこの原作小説は、きっと永遠にぴんとこないまま、琴線を鳴らし続けるだろう。 これを了解するとは死ぬことだからだ。
Posted by
- 1