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太宰治の辞書 の商品レビュー

3.7

63件のお客様レビュー

  1. 5つ

    10

  2. 4つ

    21

  3. 3つ

    16

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    2

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2025/04/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前作から数十年、私は所帯持ちとなり、また仕事では中堅の編集者として生活を送る。中年女性となった私だが、本は相変わらず好きで、幸せな日々を過ごしている。本作は太宰治作品の一つ『女生徒』の謎とその真実に迫っていく。

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2025/03/08

昔読んだ「円紫さんと私」シリーズを再読するのに買い直そうかなと本屋さんの書棚を見てたら、読んでない最新刊が出ていることを知って衝撃を受けて購入した。ちなみに発売は2017年だったようなので、二重の衝撃だった。 帯に「まさか、また読めるとは思わなかった——。」とあったけど、ほんとそ...

昔読んだ「円紫さんと私」シリーズを再読するのに買い直そうかなと本屋さんの書棚を見てたら、読んでない最新刊が出ていることを知って衝撃を受けて購入した。ちなみに発売は2017年だったようなので、二重の衝撃だった。 帯に「まさか、また読めるとは思わなかった——。」とあったけど、ほんとそれ。 女子大生だった主人公が、夫と中学生の子持ちになり、出版社で中堅社員になって、いろいろ変わっていて、でも感性や性格や中身は変わらず、、、というあたり、本当に読んでて嬉しかった。同窓会で旧友に再会した感じ。 2017年の新刊発売当初だと、私自身の子供が小さすぎて、ここまで共感しきれなかったかもしれない。いま出会えて良かった。

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2024/09/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ついこの間前作の『朝霧』を読み終わったので、前作から20年経っててびっくりした… 主人公は40歳前後ということになるし、家庭を持っているしで、前作よりは距離感を感じた。 文学や謎に対する主人公の心の動きも落ち着いていたし。 だけどこのシリーズの持つ優しく理知的というか、安心感のある文章は読んでいてうれしかった。 今までシリーズで読んできて、読んでいないからわからないけどわかるためにちゃんと読もう、と思っていた文学作品についての思索が、全編にわたっている感じ。 文学に関わる人たちって、一つの文章や単語でその背景にある世界を探る糸口をつかめていけるんだな〜と改めて思った。 小説という媒体、著者が意図を持って書いたことの理由を考えていくことの面白さに、もっとはやく出会えていればなあ… 主人公がある大学の近くの古本屋に訪れるくだりがあるのだけど、その大学がわたしの母校で、古本屋にも覚えがあってうれしかった。 たしかわたしの在学中に閉店してしまったんだけど、この文章を読むまでその古本屋の存在を忘れていたので、思わぬところで記憶が蘇ってうれしかった。

Posted byブクログ

2024/04/01

太宰治の辞書 2024年3月18日読了 気になっていた『六の宮の姫君』も読み終わり、《私》シリーズをもう少し読んでみよと手に取った一冊。「前回が芥川だったから、今回は太宰か」という安易な気持ちで読み始めた。 『六の宮の姫君』を読んでいたので、一冊まるまる同じ話かと思っていたの...

太宰治の辞書 2024年3月18日読了 気になっていた『六の宮の姫君』も読み終わり、《私》シリーズをもう少し読んでみよと手に取った一冊。「前回が芥川だったから、今回は太宰か」という安易な気持ちで読み始めた。 『六の宮の姫君』を読んでいたので、一冊まるまる同じ話かと思っていたのだが、開けてびっくり短編集であった。といっても、前の3つは話が繋がっているし、後の2つは『太宰治の辞書』と『六の宮の姫君』に関するエッセイだ。では、あいだの『白い朝』というお話しは一体なんだろうと疑問だったのだが、米澤穂信氏の解説を読んで納得。それにしても『六の宮の姫君』を読んだ後のタイミングでよかった。 本作では、いくつかの小説が重なりあい、複数のテーマ性をもって物語をなしている。また《私》シリーズの読者ならばすぐに気づくのだろうが、《私》と円紫さんとの関係性も今までとは違ったものになっている。米澤氏の解説が大変わかりやすく、さまざまな気づきを与えていただいた。 登場する作品が「舞踏会」「女生徒」ということもあってか、少女っぽい華やかさを感じる一冊だった。それはきっと《私》が学生のころの好奇心を失ってはいないから。出版社の仕事をこなすかたわら、気になったことをつきつめる姿がかっこいい。さっぱりとした性格の《私》に憧れの気持ちをもって読み進めていたように思う。 いいなあ、すてきだなあ。わたしもあんな風な大人になりたい。

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2024/03/12

シリーズものと知らず タイトルの「太宰治」に 惹かれて購入 「女生徒」と 津島美知子さんの 「回想の太宰治」を 読みなおししたくなった 岐阜駅本の市にて購入

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2024/02/02

迂闊にも「朝霧」以来「円紫さんと私」シリーズの続きが出ていたことに気づかずに2023年まで来てしまっていた。 昨年、秋の花を読み返した時、ナニカの拍子に知って慌てて取り寄せた次第。 8年もスルーしてたのか…。 さて、シリーズ最新刊のこちら、 「私」がちゃんと年を重ねているのを微...

迂闊にも「朝霧」以来「円紫さんと私」シリーズの続きが出ていたことに気づかずに2023年まで来てしまっていた。 昨年、秋の花を読み返した時、ナニカの拍子に知って慌てて取り寄せた次第。 8年もスルーしてたのか…。 さて、シリーズ最新刊のこちら、 「私」がちゃんと年を重ねているのを微笑ましく思いながら、本に対しての相変わらずの饒舌ぶりに冒頭から置いてけぼりをくらう。 いやいや、それひっくるめて懐かしい。 よく考えたら世代的には同じくらいなのかな?学年で言うとたぶん少し上になるんだろう…。 ここでの「私」は8年スルー分、わたしより少し若い。 若い頃を知っている旧友の近況を、変わったところ変わらないところを数えながら読んでいく時間はとても幸せだった。 さてお久しぶりの文学探偵、 そんなところ気になりますか?と思うようなこともとことん調べて「私」なりに解き明かしていくその手腕。 とにかく太宰を読まなくては!とさせられる。お恥ずかしいが「走れメロス」ぐらいしかたぶん読んだことないので、「女生徒」はぜひ読んでみようと思う。 あと、驚きの再会とするならば、短編「白い朝」。 昔、図書館で何気なく手に取った「鮎川哲也と十三の謎’90」で、大好きな北村薫の章だけ読んで「うわぁ、さすがだわー、めっちゃ好きだわー」と思っていたのがこの作品だった。 米澤穂信さんの秀逸な解説によると、ここに出てくる登場人物がなんと我らが円紫さんだそうな。 出会い頭の初読の時には当たり前のように気がついてなかったけど、 そりゃこの作品、わたし好きだわな。 ちなみに本編の内容に戻って、少し枠を逸れるけれど、現在進行形のネット炎上案件にもクロスオーバーしそうな感じを受けたりして、今この作品を読むヒキの強さを勝手に感じたりする。 数年ぶりに一度だけ読んだ素敵な作品に再会できたり、読んだ作品の主題が、現実世界と微妙にシンクロしていたり…。 こういう体験に、ただ文字を読んでいるだけではないんだな、と、読書沼の底の見えなさ加減を教わる。 もしかしたらそれは、わたしの世界への認識が読んだ本によって拡張しているってことなのかもしれない。 いつまでも本を読めるだけ目が丈夫でありますようにと願わざるをえない。

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2023/06/24

大学生だった「私」もすっかり大人になって、私の年齢を超えてしまったことがなんだか感慨深い。 彼女が解き明かすのは本の中の謎。 本から本へと旅する姿を見ていると、その飽くなき探求心が羨ましくなる。 円紫さんとの関係性にも変化が見られるけれど、時の流れがそうさせるのだろう。

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2023/06/16

「花火」「女生徒」「太宰治の辞書」の連作短編3作、太宰治風でしかもミステリーも盛り込んだ短編「白い朝」、それと、「一年後の『太宰治の辞書』」、「二つの『現代日本小説体系』」という2つのエッセイで構成されている。芥川、三島から始まり、太宰の女生徒、そして辞書と、周到な読書に裏付けら...

「花火」「女生徒」「太宰治の辞書」の連作短編3作、太宰治風でしかもミステリーも盛り込んだ短編「白い朝」、それと、「一年後の『太宰治の辞書』」、「二つの『現代日本小説体系』」という2つのエッセイで構成されている。芥川、三島から始まり、太宰の女生徒、そして辞書と、周到な読書に裏付けられた『私』の読書探偵ぶりが楽しく、本好き、小説好きにはたまらない。とりわけ、女生徒の原本との対比は、なかなか興味深い。

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2023/01/18

日常の謎が出でこないのは寂しいと思ったけど、再読では小説の謎を楽しめた 紙の本だと、あっちこっち読めるからいいよね こういう内容のときは特にそれを感じる 北村さんの本は電子書籍化されないんだろうな

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2022/12/07

「円紫さんと私」シリーズ6作目 というか、5作で完結だと思っていたけど続編が出た 一応買ってあったけど、「六の宮の姫君」に対しては良い印象をもっていないし、これも同じようなものを感じていたので中々手が出ずに年単位で積読していた 読書会で紹介した人がいて「やはりそっち系か……」...

「円紫さんと私」シリーズ6作目 というか、5作で完結だと思っていたけど続編が出た 一応買ってあったけど、「六の宮の姫君」に対しては良い印象をもっていないし、これも同じようなものを感じていたので中々手が出ずに年単位で積読していた 読書会で紹介した人がいて「やはりそっち系か……」と知ったけど、いつまでも積んでおくわけにもいかないので読んでみた やはり、「六の宮の姫君」を読んだときと同じような感想を抱く シリーズと知っているから買ったけど、内容が「私の文学研究発表」なのはどうしても欺かれた気になる 物語にする必要あったのか? 最後には自分が調べた過程のエッセイまで載ってるし 普通に最初から文学の研究本として売るわけにはいかなかったのか?と疑問に思う 収録は以下の通り ・花火 三島由紀夫が座談会で、引用の作者名をなぜ誤ったのか? ・女生徒 太宰治の「女生徒」は、実際に女学生からの手紙を一日の出来事としてまとめた作品だという 元の手紙と太宰の作品との違い ・太宰治の辞書 「女生徒」に書かれてあった辞書を引く描写 太宰が使っていた辞書はどんな辞書だったのか?その言葉の説明は太宰のオリジナルなのか? ・白い朝 毎朝、庭に駐めている車のバックミラーの霜が先に溶けているのはなぜか? もしかして円紫さんの子供の頃のエピソード? ・一年後の『太宰治の辞書』 作者が太宰治の辞書に出会うまでの経緯のエッセイ ・二つの『現代日本小説体系』 「六の宮の姫君」の「現代日本小説体系」についてのずれ 「白い朝」だけは普通の日常の謎なのでよい でも、他のものは個人的に受け入れられない もし万が一この続編が出ても買わないと思う

Posted byブクログ