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高架線 の商品レビュー

3.5

28件のお客様レビュー

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2025/01/30

こういう内容結構好き。 視点が変わる感じ。淡々と物語が進んでいく感じ。 かたばみ荘というボロい部屋で繋がる物語。 三郎くんの行く先が気になる。

Posted byブクログ

2025/01/07

乗り切れませんでした。 滝口悠生さんは芥川賞作家で、初の長編だそうです。 初めに「xxxxです」 とフルネームを名乗って一つの章がスタートします。最終的に語り手は7人。皆、かたばみ荘というおんぼろ安アパートの関係者です。何処に向かう話か分からぬままに話は進んでいきます。 最後にな...

乗り切れませんでした。 滝口悠生さんは芥川賞作家で、初の長編だそうです。 初めに「xxxxです」 とフルネームを名乗って一つの章がスタートします。最終的に語り手は7人。皆、かたばみ荘というおんぼろ安アパートの関係者です。何処に向かう話か分からぬままに話は進んでいきます。 最後になって、そういう事!という感じで話が繋がるのだけど、ミステリーと言う訳でもなく、こういう構成にするのか、という感じです。 流石に登場人物はきちんと描かれているとは思います。バックグラウンドはノスタルジックな雰囲気はあるるのですが、土地鑑の無い私には共感度が低く。

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2024/11/17

ほんの少しの共通点で色んな人がつながってる ゆるく優しくつながってる 何でもなさそうな日々が続いてまわっていく だらだらと関係のないことを話し続ける語り手・主人公が自分の脳みそと似ているような気がして、意外と読みやすかった

Posted byブクログ

2024/02/04

西武池袋線東長崎駅近くの踏切近くに建つかたばみ荘という古いアパートをめぐるあれこれでした。 最初、話者があまり慣れてない感じで、しかも誰かに、というか、音声吹き込んでるみたいなそんな感じで、ひとり語りっぽい。かたばみ荘は家賃が激安(で古いボロい)代わり、住人は部屋を出るときは代わ...

西武池袋線東長崎駅近くの踏切近くに建つかたばみ荘という古いアパートをめぐるあれこれでした。 最初、話者があまり慣れてない感じで、しかも誰かに、というか、音声吹き込んでるみたいなそんな感じで、ひとり語りっぽい。かたばみ荘は家賃が激安(で古いボロい)代わり、住人は部屋を出るときは代わりに住む人を見つけないとならない紹介制を取っており、どの程度のものかはまちまちだけれど、信用で繋いでいってるというわけだ。この話はその現在の住人が行方不明になったことから始まり、5年も前の住人に「なんとかしてくれ」と家主が泣きついてきたことから始まるのだ。もちろんかたばみ荘の話も出てくるけれども、人と人との繋がりで代々続いていった彼らと彼らの身近にいる人たちとのオーラルヒストリーとなっている。「高架線」というタイトルは、この繋がれているところと、実際に高架線である西武池袋線の高架を掛けているのかなと思うけれども、こういう、街と電車と人との関わりを描くというのは滝口作品ならではだなあと思った。 話者は交代していき、最初はかつて住人だった会社員新井田千一、彼の婚約者の成瀬文香、新井田の友人の七海歩、歩の婚約者でその後結婚した七海奈緒子、行方不明になった三郎の次の住人峠茶太郎(仮名)、茶太郎行きつけの喫茶店の店長木下目見(まみ)、そこへふらりと訪れた一見の客、日暮純一。こうやって話者がリレーすることで、様々な目線や時間で様々な事象が語られ、一方でははっきりしなかったことが浮き彫りになっていく。登場人物たちも様々で意外性に富んだ反応があって「お、こう来るか!」と驚いたり。こちらにも発見がある。 家主の万田夫妻も面白かったなあ。弱々しいのに一歩も引かない(笑)。だからこそこんなアパートを維持してられたんだなあ。 あ、三郎は作中無事に発見されます。意外なところにいたけど、ああ、これも電車ならでは。滝口作品は街を描くというか、移動するよな、主に、徒歩とか、時折電車とか。稀に地を這って(笑)。そこに、土地にまつわる歴史が入り込んだりも。 これは滝口さんが芥川賞を受賞してから初めて書いた長編小説。もうすっかり現代を代表する作家となった彼の比較的早い時期の作品と言える。滝口さんは比較的長編小説にも向いている作風だと思うけれども、この作品はそのとっかかりでもあるのかな。もちろん、一個の作品として成立していて練習台というわけではないけど、そういうところに立ち会えているのかもな、とか思えるのは同時代に生きる作家の作品を(比較的)リアルタイムに読めるかもなあと感じた。と言っても出版されたのは2017年なんですけどね(笑)。全然リアルタイムじゃない。

Posted byブクログ

2024/01/29

三万円という破格の家賃のアパート、かたばみ荘。不動産の仲介を省くため、家賃が安いのだが、代わりにアパートを出るときに、次に住む住人を探してこないといけないという不思議なルールがある。こうしてかたばみ荘に住む様々な人物が入れ替わりながら描かれる。いろんな人が生きているという当たり前...

三万円という破格の家賃のアパート、かたばみ荘。不動産の仲介を省くため、家賃が安いのだが、代わりにアパートを出るときに、次に住む住人を探してこないといけないという不思議なルールがある。こうしてかたばみ荘に住む様々な人物が入れ替わりながら描かれる。いろんな人が生きているという当たり前のことをなんだか再認識した…

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2022/10/09

…ジャンルはなんだろう?この小説。不思議というか、よく内容が入ってこない物語だった。けれども読んでしまう。誠に不思議なお話でした

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2022/08/10

西武池袋線沿線の築50年は経とうかというボロアパート「かたばみ荘」は、家賃3万円礼金敷金なしの格安アパート。不動産屋が仲介せず、退去するときは次の入居者を紹介するシステムで安さを保っている。 そのアパートの2号室を舞台に、歴代そこに住んできた者と彼らに関わった者たちの告白調の語り...

西武池袋線沿線の築50年は経とうかというボロアパート「かたばみ荘」は、家賃3万円礼金敷金なしの格安アパート。不動産屋が仲介せず、退去するときは次の入居者を紹介するシステムで安さを保っている。 そのアパートの2号室を舞台に、歴代そこに住んできた者と彼らに関わった者たちの告白調の語りで構成される物語。 誰に向かって、何故、彼らが語っているのかがわかるのは最後の最後で、それまではそのオンボロアパートに暮らした人間たちのどこまでも退屈な日常が語られる。まさににかたばみ荘を定点とした人間観察で、長嶋有の「三の隣は五号室」を彷彿とさせる。 失踪したミュージシャンや、彼を捜す幼馴染、ヤクザから逃げて来た男に、彼らの彼女たち。部屋を通じて連なっていく人の営み。これを長編でダラダラと読まされるのはちょっと辛い。 ラストで事情がわかっても、「で?」って感じで、タイトルの高架線もそこまで生きてこないような気がして残念。 まあ、どんな家もそこに住む人間の人生を見つめ続けているという一点に尽きるかな。

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2022/07/21

築40年以上は経つアパート・かたばみ荘。 家賃3万円というから驚きで。 だが、ここは出るときに次の入居者を探してくるという具合で、敷金、礼金なるものも要らずおまけに前入居者の置いていったものも使えるというお得なところだった。 新井田千一がそこに住み始めて思い出を語っていく。 そ...

築40年以上は経つアパート・かたばみ荘。 家賃3万円というから驚きで。 だが、ここは出るときに次の入居者を探してくるという具合で、敷金、礼金なるものも要らずおまけに前入居者の置いていったものも使えるというお得なところだった。 新井田千一がそこに住み始めて思い出を語っていく。 そして、また次の入居者へとつながる。 なんということもなく、淡々とした日常なんだがその人その人なりの人生をちょっとずつ覗かせてもらっている感じである。 部屋を引き継いだ住人の失踪…ということも間にあったが、事件性があるものでもなく、また次々と動いていく。 あぁ、こうやってあっという間に16年って過ぎてゆくんだな。 人々の記憶と語りで綴られていく年数に懐かしさを感じた。

Posted byブクログ

2021/12/24

部屋、というより「世帯」がテーマだと思った。 ひとつの空間に入れ替わってゆく世帯には、そこに住む人それぞれの人生があって、さらには彼らを取り巻く世帯の人生がある。アパートというのは、世帯の集合体という意味ではこの世界と相似であるとも言えるのではないでしょうか。

Posted byブクログ

2021/10/10

日常的なこと+ちょっと珍しいことを普通の語り口でつらつら読ませてしまう。「茄子の輝き」を読んで、特別なことはないのだけど何となく心に残った。本作品も似たようなテイスト。また他の作品も読むと思う。

Posted byブクログ