アルコール依存症治療革命 の商品レビュー
アルコール依存症について治療の観点から説明した本。自分自身にはすぐに当てはまる内容がなかったが例えが適切でわかりやすかった。 昔はクーラーなどがなかった。したがって昔はクーラーの効いていた建物に入った時、「涼しい!」と当時の人は感動した。しかし現在の我々はクーラーに感動する事は...
アルコール依存症について治療の観点から説明した本。自分自身にはすぐに当てはまる内容がなかったが例えが適切でわかりやすかった。 昔はクーラーなどがなかった。したがって昔はクーラーの効いていた建物に入った時、「涼しい!」と当時の人は感動した。しかし現在の我々はクーラーに感動する事は無い。なぜならクーラーが当たり前になっているからである。元はどんな快適なものでも慣れるとそれが普通になってしまう。感動しない慢性的な欲求不満状態が続くようになる。これはアルコール依存症や薬物依存症の人にとっての「酔う」と言う行為と同じである。よっていることが普通になってしまい、もはや読むことに感動は得られない。またクーラーに慣れきった人は感動を得られなくなるだけではなく、いつの間にか暑さに弱くなってしまう。同様に酒屋薬物によることに慣れた人は、素面でいることが苦痛となる。こうしてストレスに弱い人になってしまう。また現実の問題に向き合って対処することがないことから、問題を先延ばしし精神的な成長がストップしてしまう。
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依存をきたすものは、短期的にグッドだが、長期的にバッド。 断酒補助薬=アカンプロサート(レグテクト)、ナルメフェン、 抗酒薬=シアナミド(シアナマイド)、ジスルフィラム(ノックピン)。 久里浜方式に対して埼玉県立精神医療センターの治療。 ハームリダクション=やめることが困難な...
依存をきたすものは、短期的にグッドだが、長期的にバッド。 断酒補助薬=アカンプロサート(レグテクト)、ナルメフェン、 抗酒薬=シアナミド(シアナマイド)、ジスルフィラム(ノックピン)。 久里浜方式に対して埼玉県立精神医療センターの治療。 ハームリダクション=やめることが困難なものの使用を減らすプログラム。 アルコール依存症からアルコール使用障害への名称変更。
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これからの依存症治療の常識(であるべきこと)がコンパクトにまとまっている。論理は明快で分かりやすいが、その裏に著者の依存症治療に対する熱意が見え隠れしている。 常識(であるべきこと)と書いたが、これは医療の、更に言えば精神科医療の中ですら、まだ常識にはなっていない。「うちでは依...
これからの依存症治療の常識(であるべきこと)がコンパクトにまとまっている。論理は明快で分かりやすいが、その裏に著者の依存症治療に対する熱意が見え隠れしている。 常識(であるべきこと)と書いたが、これは医療の、更に言えば精神科医療の中ですら、まだ常識にはなっていない。「うちでは依存症は診られない」という言葉を本当にあちこちで聞く。世間のその雰囲気の中で、「診られない」と片付けてしまうことへの羞恥が薄れている。 専門医療機関でない場所の役割も整理されて分かりやすかった。身体科での簡易介入と、精神科との連携。精神科では軽症者を継続的に外来診察すること。生活習慣病をモデルにしたモニタリングの導入と、CBT的なプログラム。外来に居場所を作った上で自助グループへつなぐこと… 周りの仲間と「常識」を共有していくところから始まるのかな、と思った。何もせずに「うちでは対応できない」とは言いたくない。
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アルコール依存症治療革命。成瀬暢也先生の著書。アルコール依存症やアルコール依存症患者さんへの間違った偏見が正される内容の良書でした。アルコール依存症やアルコール依存症患者さんとのかかわり方を見直すことになる一冊。
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