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新しい分かり方 の商品レビュー

4.1

95件のお客様レビュー

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2019/03/11

ETVのピタゴラスイッチ。などに関わられている方の著書。 あみだくじの概念を分かるために、紐で実体化する。現実を理解するために概念化することもあれば、概念を理解するために、現実を利用することもある。 コミュニケーションの定義は、情報を移動させることによって、意味の共有を図ること。...

ETVのピタゴラスイッチ。などに関わられている方の著書。 あみだくじの概念を分かるために、紐で実体化する。現実を理解するために概念化することもあれば、概念を理解するために、現実を利用することもある。 コミュニケーションの定義は、情報を移動させることによって、意味の共有を図ること。であるが、我々は受け手に自分と同じ解釈基準を期待して、情報を送っていることが多い。しかし、基本、受け手の置かれている状況は自分とは異なり、別の解釈基準を持っている可能性は決して少なくない。 例えば、桃太郎を読む人の子と鬼の子のリアクションのように。 人間はこうして分かるんだ。こんなことが分かるんだ。という過程を見られる書でとても興味深かった。 最後におさめられている随筆も面白かった。

Posted byブクログ

2019/02/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2017年に出版された本書を今更ながら読了。 当時、なるほどデザインが売れていた状況で同書がリリースされたことを記憶している。 以前同僚だったデザイナーが推薦していたこともあり、気になっていたが、読んでみてその理由がわかった。 著者の佐藤さんは電通で17年勤めた後に独立して、引き続きクリエイティブな仕事を続けている方で、作品ポートフォリオは有名なものも多いだろう。 2部構成になっていて、前半は主に写真やイラストをふんだんに使った「体験」に重きが置かれている。最後の方にそれらの解説を込めた文章が書かれている。 タイトルの通りの「新しいわかり方」を読者が書をめくるページとともに体感できるような設計が絶妙である。 心に残った一文は下記 ``` 【コミュニケーション】の定義は、 情報を移動させることによって、意味の共有を図ること であるが、私たちは受け手に自分と同じ解釈基準を期待して、情報を送っていることが多い。 しかし、基本的に、受け手の置かれている状況は自分と異なり、別の解釈基準を持っている可能性は決して少なくない。それが世の中に蔓延するディスコミュニケーションの要因であろう。 ``` これはまさに的を得たりという表現だった。 同書内に仕掛けられている様々なわかりの部分も、全てが作者の意図通りの解釈性は得られなかった。 しかし、それはそれでいいのだ。なぜなら解釈基準が異なっているからだと自分で納得してしまった。 これは今の教育における主体性教育の分野、探求の分野においても非常に重要な視点な気がする。 また、いわゆるIDEO的なシリコンバレーデザインシンキングとロベルト・ベルガンディの突破するデザイン的な感性的なデザインプローチにおける課題提起にも似た何かを感じた。 本書は良質な読書体験をもたらせてくれる。 強いて言えば、コンサルタントの細谷さんの「具体と抽象」という本がある。あれは少し抽象寄りの内容だが、同書は具体に近いポジションを取った具体と抽象体験が得られるからだ。 しかも具体のエピソードが非常に強烈でよく言えばエモい感じである。これがまたインパクトがあり、気持ちいい。 しかも、そんなに文字が多くないのでさらっと読める。 いいとこづくめの本書をぜひお薦めしたい。 ・目次 1 そのようにしか見えない 2 分かるとうれしい 3 本というメディア 4 分かると分からないの間 5 自分の中の出来事 6 はてなき着想―理想の副産物として 7 新しい分かり方 随筆(解説としての意味もある)

Posted byブクログ

2019/01/26

「分かると分からないの間」 どちらを選んだかは分からないが、どちらかを選んだことは分かる。 この内容には特に「なるほど~」と思わず合点していた。 初めは「?」と感じることもあったが、間をおいて、咀嚼して考えるとじわじわ分かってくる。 新しい気づきを与えてくれる書籍であった。

Posted byブクログ

2018/12/22

文章を読むと言うより、写真やイラストから何を感じることができるか。体感形。硬い感じの表紙のデザインも『狙い』か。 感性を柔らかくするレシピが詰まっています。

Posted byブクログ

2018/12/05

「考えの整頓」に比べるとエッセイ少なめ。  装置多め。  最後の「象嵌」が良かったな。  東大の解剖学教室の話。

Posted byブクログ

2018/12/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読むのではなく体験する本。 ページをいったりきたり指を被せて考えて、本という幅を広げてくれる体験。

Posted byブクログ

2018/11/18

教育、映像、医学の専門家による脳の作用に関する本。実際に写真や絵を多用して例を上げて、脳がどのように考え方を体系づけているかを説明しており、理解しやすい。 面白く読めた。

Posted byブクログ

2018/11/11

面白く読めたが、この本から得たものは何か?と問われると、答えることは難しい。私にとっては、漠然としたものであった。著者の職業に近い人には、はっきりと理解できることなのかもしれない。

Posted byブクログ

2018/10/23

じっくり読み込む、という本ではない(少なくとも私には)。知性が有り余り、常に疑問を抱きながら答えを探し続けているような人には、見応え・読み応えが有るのかも知れない。 本書のような形でグダグダと理屈を捏ね回されるのは、正直のところ苦手だ。うっとおしい。だから何?、と言いたくなる。 ...

じっくり読み込む、という本ではない(少なくとも私には)。知性が有り余り、常に疑問を抱きながら答えを探し続けているような人には、見応え・読み応えが有るのかも知れない。 本書のような形でグダグダと理屈を捏ね回されるのは、正直のところ苦手だ。うっとおしい。だから何?、と言いたくなる。 文章びっしりのページが少ないので、気軽に「あれ?!」を楽しむには良い部分もあると思う。購入はせず、図書館で借りれば十分じゃないのかな?と思う。

Posted byブクログ

2018/10/18

ピタゴラスイッチで知られる佐藤雅彦氏の本。 本書を通じて、「こんなことが自分にはわかるんだ」とか「人間はこんな分かり方をしてしまうのか」といった発見ができる。 脳のメカニズムなのか、他の何かの影響なのかわからないけど、テキストがなくとも、デザインやイメージのみでメッセージが伝...

ピタゴラスイッチで知られる佐藤雅彦氏の本。 本書を通じて、「こんなことが自分にはわかるんだ」とか「人間はこんな分かり方をしてしまうのか」といった発見ができる。 脳のメカニズムなのか、他の何かの影響なのかわからないけど、テキストがなくとも、デザインやイメージのみでメッセージが伝わってきたり「あ、なるほど」と唸ってしまうコンテンツが満載で最後まで一気に読んでしまった。 Less is more.のように、至極シンプルにして伝えたいことはしっかり伝えられるようなデザインができるようにこれからも意識したい。

Posted byブクログ