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売春島 の商品レビュー

3.1

24件のお客様レビュー

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    5

  2. 4つ

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2024/04/28

三重県の渡鹿野島について、江戸時代から現代までの歴史をまとめられた一冊。 この島を語る上では欠かせない風俗、売春がメインのテーマだが、取材対象は表の一般人から裏のヤクザ、島の黄金期と没落の歴史に影響を大きく与えた関係者まで広範囲である。 よくここまで調べたと感嘆するとともに、離...

三重県の渡鹿野島について、江戸時代から現代までの歴史をまとめられた一冊。 この島を語る上では欠かせない風俗、売春がメインのテーマだが、取材対象は表の一般人から裏のヤクザ、島の黄金期と没落の歴史に影響を大きく与えた関係者まで広範囲である。 よくここまで調べたと感嘆するとともに、離島の特殊な秘密の世界と最盛期の人だかりを想像するとロマンと寂しさを感じる。 人々が求めたからこのような島の歴史が築かれ、経済と生きる楽しみを生み出していたのだと思う。 それを時代と行政の力によって幕を閉じるのは何か違う気がする。

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2023/08/04

大人のテーマパークを歴史を基に紐解いてくれ、分かりやすかった、もうこんな場所ができることはないんだろうな

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2022/11/28

思ってた内容と違い、ヤクザと島の話、というか島の歴史だった。島の昔話。 どんなことが起きてたか。というより、どうやって売春島と呼ばれるようになったか。という感じで少し内容が寂しい。

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2022/04/16

センセーショナルなことが書いてあると思ったけど、そうでもなく、歴史や伝聞を書いてある。こんな島もあったんだなぁという感じで興味深かった。 女が売春で稼いだ金を明るく送金しているのが理解できないがちょっと面白かった。やたら前向きなので。

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2022/03/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 物騒なものや悲惨なもの、怖いもの見たさで覗いてみたい気持ちがある。実在する売春島は一体どれほどおぞましい様子が描かれているのか読んでみたら、特にそれほどおぞましくなくあまり物騒でなく悲惨でもない。田舎のつつましい人々の営みが描かれていて、期待したものとは違って肩透かしなのだけど、とても面白い。  売春を好き好んでする人もそうそうおらず、追い込まれて泣く泣くするのだろうけど、そこでいったん腹をくくった女性たちがたくましい。騙されていた人もいたけど、島の暮らしがのんびりとしており、それほど悲惨な感じがしない。  著者がとても取材が上手なようで、それから島の人たちがオープンな性格なのか、とてもよく話してくれる。「嘘が嫌い」という人が多く、田舎者の人の好さが感じられる。  何年も前に、地元の温泉街でも売られた女性が売春しているというような話を聞いたことがある。話してくれる人はいかにも物騒で悲惨でおぞましい感じで話すが、実際はどうなのだろう。

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2021/02/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

現代の桃源郷として名前は知っていた渡鹿野島。その島への潜入レポート。 秘密クラブでも何でもないんだから「潜入」という言葉はおかしいが、取材目的が目的なだけに「潜入」という表現の方がいいのかも知れない。 このルポは売春を認めて全てが構成されているが、そもそも売春自体が禁止されて久しいのだから、スタート地点から間違っていると思う。 しかし、ひとたび凋落すると見事なまでに落ちるのも早い!行政側はクリーンなイメージを持った島への転換を図ろうとしているようだが、昔のイメージが強烈なだけにそれも難しいだろう…。

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2021/03/07

エロ目線や興味本位のルポではなく、とてもまじめなノンフィクションという感じ。 私自身、はじめて渡鹿野島(売春島)を知りましたが、なかなか黒いというか、欲望渦巻く島だったんだなぁと思いました。 島民全員が何らかの形で売春に関わり、元警察官が置屋の主人になったり...驚くような事...

エロ目線や興味本位のルポではなく、とてもまじめなノンフィクションという感じ。 私自身、はじめて渡鹿野島(売春島)を知りましたが、なかなか黒いというか、欲望渦巻く島だったんだなぁと思いました。 島民全員が何らかの形で売春に関わり、元警察官が置屋の主人になったり...驚くような事が書かれていました。どうしてそこが「売春島」になったのか、どのように衰退していったのかも、しっかりと書かれていました。 たくさんの人にインタビューしているのですが、登場人物や時系列がもう少し分かりやすいともっと読みやすいです。

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2020/10/10

三重県の志摩市の近傍の内湾に浮かぶ小さな渡鹿野島。一見何の変哲もないさびれたこの島はかつて”売春島”と呼ばれ、長年に渡り借金のカタに売り飛ばされた女性らによる売春が島で最大の経済として成立していたという。 なぜこの小さな島でここまでの売春が行われるようになったかのを謎を解くため...

三重県の志摩市の近傍の内湾に浮かぶ小さな渡鹿野島。一見何の変哲もないさびれたこの島はかつて”売春島”と呼ばれ、長年に渡り借金のカタに売り飛ばされた女性らによる売春が島で最大の経済として成立していたという。 なぜこの小さな島でここまでの売春が行われるようになったかのを謎を解くために、歴史を紐解きながら描き出されるノンフィクション。特に驚かされるのは女性らが借金のカタとして人身売買される具体のプロセスである。 そこには目立った基幹産業がなく小さな離島であるがゆえに警察の目が手薄になる特性を生かして、売春宿を運営する経営者、そこに女性を送り込むことで金を巻き上げるヤクザたち、そして売春が盛んとなることで結果的にその経済の恩恵を受ける地域住民というトライアングルの依存関係があった。イリーガルな経済というものはこのように成立するという一つの見本が優れたノンフィクション作品。

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2020/06/22

2018年夏に伊勢参りに家族で行った我が家は、宿はエクスペディアで出てきた宿に泊まった。渡し舟で渡った先の小さな島のホテルにチェックインした俺は、夕暮れまでの数時間を島の中をジョギングで走り回った。海沿い道を行くと廃墟のホテル。その奥の防波堤の奥から山に登った先に誰もいない高台の...

2018年夏に伊勢参りに家族で行った我が家は、宿はエクスペディアで出てきた宿に泊まった。渡し舟で渡った先の小さな島のホテルにチェックインした俺は、夕暮れまでの数時間を島の中をジョギングで走り回った。海沿い道を行くと廃墟のホテル。その奥の防波堤の奥から山に登った先に誰もいない高台の荒れ果てた公園。そして不思議だったのは、島の真ん中の丘から街に続く尾根伝いの坂道にアパートや別荘が立ちならんでいるのに、それが全て無人で廃屋になりかけていたのだ。 飯はうまく、夕陽がきれいで、温泉も悪くない。その島がかつては売春島として一世風靡をした島だと知ったのは1週間以上たってから。 本書は、その渡鹿野島の勃興と凋落を関係者に訪ね歩いたルポ。取材の会話をそのまま再現するスタイルなので冗長だが、島の歴史を知る人たちの言葉は、昭和〜平成のバブル日本を象徴していて面白い。 そして、潰れた置屋やホテルを競売で入手した現在のオーナー達への取材では、租税当局による異常な課税措置の話も興味深い。 事実は小説より奇なり。

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2020/01/07

興味深い話ではあったが、読み物としてはあまり面白くなかった。 淡々と関係者にインタビューしていく過程がそのまま書かれているだけで、それ以上の要素が全然ない。島に関与した謎の人物を追うみたいな縦線もなく、島の歴史を通史的に明らかにするというような壮大さもない。とにかく淡々とインタビ...

興味深い話ではあったが、読み物としてはあまり面白くなかった。 淡々と関係者にインタビューしていく過程がそのまま書かれているだけで、それ以上の要素が全然ない。島に関与した謎の人物を追うみたいな縦線もなく、島の歴史を通史的に明らかにするというような壮大さもない。とにかく淡々とインタビューするだけの構成になっており、正直退屈した。 娼婦のミドリとのやりとりだけが単なるインタビューを超えた情緒を含んでおり、印象に残った。ここでだけ著者がインタビュアーとしてでなく人間として顔を出した感じ。

Posted byブクログ