昭和の男 の商品レビュー

半藤一利(著者),阿川佐和子(著者)

2023/03/09

対談者は得てして薄っぺらになりがちだが、聞き手が上手いと面白くなる。『日本のいちばん長い日』の語る鈴木貫太郎のことなど、思わず引き込まれる。維新の時の勝海舟と終戦の時の鈴木貫太郎を並べて触れているところがあって、学校の歴史では何も教えてくれなかったなあと思った。

2021/08/02

半藤さんがお亡くなりになって、なんか読まねばなーーっと思いつつ、昭和の歴史はいわばしっぱいの歴史、あんま乗り気じゃなかったが、これは阿川さんとの対談本だし、軽く読めるかなーっと思い手にとる。
面白かった。

なんか厚みのある人間の話をきいたなーーーっと。

自分が薄っぺらい分、そーゆー人の話を聞くのは好きだ。

鈴木貫太郎さんとか、正直名前も聞いたことあるか、ないかってとこ。
そーゆー歴史に対する知識不足がいかんのよねー

2017/10/19

普段、衝動買いはしない方だが、
本は、ついつい買ってしまうことがある。

昭和の男、巻頭の「鈴木貫太郎」が、
たいへんよかった。

鈴木貫太郎は、
慶応3年、
下総関宿藩の武士の家に生まれた。

昭和十一年、二二六事件の時、
侍従長官邸で四発の銃弾を受ける。

駆けつけた宮内省の医師が、
銃撃を受けた現場で、
輸血をして、
一命を取り留めたそうだ。

当時、病院外の出先で輸血をすることは、
極めて稀なことだった。

昭和二十年、
齢 なんと七十八で総理大臣を拝命し、
日本を終戦に導く。

その後、
三年して、この世を去る。

鈴木貫太郎は、
日本を救うために、
生まれきたような気がする。

半藤一利の
「日本でいちばん長い日」
を早速読んでみようと思う。

2017/10/16

半藤一利さんと阿川佐和子さんが、夫々「これぞ昭和の男」と思う人を4人ずつ選び、その方について対談形式で紹介する。
選び方もﾕﾆｰｸで、一般的な人物評伝とは違った面白さがあった。
半藤さんが選んだのは、鈴木貫太郎、今村均、松本清張、半藤末松。阿川さんは、ｳｨﾘｱﾑ･ﾒﾚﾙ･ｳﾞｫｰﾘｽﾞ、植木等、小倉昌男、阿川弘之。
以下、備忘録。
・外国語に翻訳出来ない三つの日本語→「いっそ」「せめて」「どうせ」
・植木等のお父さんがスーダラ節を聞いて、「これは親鸞聖人だよ」といった話。
愚禿悲嘆述懐和讃（ぐとくひたんじゅっかいわさん）
ちょいと一杯のつもりで飲んで/いつのまにやらはしご酒→悪性さらにやめがたし/こころは蛇喝（じゃかつ）のごとくなり
わかっちゃいるけどやめられない→無慚無愧（むざんむき）のこの身にて/まことのこころはなけれども
気がつきゃﾎｰﾑのﾍﾞﾝﾁでごろ寝/これじゃ身体にいいわきゃないよ→修善も雑毒（ぞうどく）なるゆえに/虚仮の行とぞなづけたる
・お菓子が6個あって、サルが5匹。この菓子にいっさい手を触れずに5匹の平等に分けるににはどうしたらいいか→むつかしゴザル