騙し絵の牙 の商品レビュー

塩田武士(著者)

2021/04/28

本当に終始大泉洋さんを想像する言葉の数々でした。どんでん返しなのかなと思っていましたが、意外と最後はそこまでビックリではなかったです。でも、出版のお仕事の細かなことを知る機会になりましたし、こんな人が世の中を動かしているんだなと思える作品でした。

2021/04/17

帯に唯一無二の俳優をあてがきした社会派長編と書いてある。読んですぐにわかった。本当に主人公は大泉洋としか思えない。。最後のところで突然推理小説になって、個人的にはなんだかよく分からないエンディングという感想。。でも、それまでの間には何度もクスッと笑ってしまうところがあって、エンディングを差し引いてもなお、傑作だと思う。映画を観てみたいと思った。

2021/04/06

映画が公開されて、話題になっていたので、図書館で借りにくくなる前に読んでみた。

出版社を舞台に、出版不況を盾に会社の上層部から廃刊を迫られている雑誌の編集長が、廃刊にならないよう奔走する話。

映画の宣伝では「騙される」とあおっていたが、どちらかと言うと、出版業界の現状と、映画では大泉洋が演じる編集長の、一人の男性の生き方、働き方の話だった。映画は見ていないがキャストを見ると、小説には出てこない人がたくさんいるので、だいぶ原作とは違うのかなと思う。
エンタメがほぼ無料で、たくさんある中で、書物に読者を惹きつけるのは難しいというのはよくわかる。私も今年になってから、本を読もう！と決意するまでは、あまり読んでない時期が長かった。
主人公は仕事が好きで、仕事ができて、天職につけると人は頑張れるんだなと思う。「仕事でストレスが生まれるのは、多忙であるか否かが原因ではない。報われるか否かの問題である。」本当、その通り！

2021/04/02

おもしろかった。会話中心の展開はスピード感があるし、登場人物の感情もリアルに伝わる。さらに都会の夜の空気感などを上手く描写していて、久しぶりに寝る時間を削ってページをめくった。
人間味もあって誰からも好かれる敏腕編集長が、崖っぷちの雑誌を立て直していく。同時に社内政治に明け暮れて、出版社の本質を忘れている上司たちに一発喰らわす物語。スピード感のある勧善懲悪ストーリーということで、池井戸潤の作品に似ていると感じて、のめり込んでいった。
エピローグまでは。
ところがそこから先が納得できない。最後まで悪者がやっつけられない。いつの間にか敏腕編集長が悪者扱いされているけど、大して悪く思えない。そして同期が急に彼の生い立ちを追いかける動機も説得力がない。
結局「なんだそれ？」で終わってしまった。エピローグまでは☆５にするか4にするか悩んでいたのに、完全に4。
ストーリー展開、文章力ともに高水準。しかしオチが素人級。同じ作者の『罪の声』は文句のない出来だったこともあり非常に残念。

2021/04/03

表紙や各章の冒頭に大泉洋さんの写真があるから
もうほんとに速水が大泉洋さんにしか見えなかった。笑
軽口たたいたり、ちょっとものまねしたり。本当に当てがきしてたなぁと。
新聞記者を経験してたり、塩田さん自身の経歴とも重なった。

雑誌や本が売れない昨今、出版社って大変。
営業や作家との打ち合わせ、会議。
好きな作品は積極的にお金を出して買うようにせねばと改めて思った。

速水はなぜ編集者という人生を選んだのか。
それで本当に自分の願いが叶うのか。

エピローグまでは編集者という仕事をこなしたり、プライベートを過ごす速水を、というか、一般的？な編集者の日常小説みたいな内容だったけど
エピローグで速水の本心や真実が明らかにされる、という構成だった。

「騙し絵の牙」とか、映画の宣伝で「騙し合いバトル！」と謳ってあるからには、もっとすかっとするどんでん返しがあると期待していたので星3に。
設定やキャラは面白かったけど、展開は正直物足りなかった。
思っていた「騙し合い」はなかったかな。

2021/03/27

出版業界の現状ってのが、わかった。
気がした。

連ドラ見てるような感覚？だったかな。
洋ちゃんが好きだから、読んでみたけど、
最後、なんやむっちゃ影ある人やったんやー
って感じ。

まぁ、殺人事件とかあるわけではないから、
騙しと言っても、そんなセンセーショナルではなかったかな。私的には。　
そーなんやー…ってくらい。

社内のゴタゴタより、速水の家庭のゴタゴタ？の方がしんみりした。

読後に映画のキャストを見てみたけど、
あてがきされた作品なのに、なんか内容違うっぽい？知らん人出てきとるやん？って感じだったけど。ありゃなんだ？

2021/03/24

遅れをとる、出し抜かれる感じの焦燥感と嫌な感じ。軽妙な会話の楽しさ。スコーンと気持ちよくごぼう抜きにする感じ。衰退する雑誌というフィールドで、これらが見事に交錯します。
ディティールも面白いし、ストーリーも面白い。

2021/03/22

最後まで騙された！
でも速水のこれからと作家のこれからを思うといいようにながれていけばいいな、と思った

2021/03/22

大泉さんを初めから考えながら描いていたという点はすごく新しいかんじがしました。
出版業界についても詳しく知ることができた。
本を読んでいるのに、頭の中で大泉さんを想像しながら読むので映画をみたような余韻があります。

2021/03/28

映画のキャッチコピーが騙し合い！とか嘘を見破り裏を見抜け！どんでん返し！の様な私の興味をそそる物だったので原作は面白いだろうと思い読んでみたのですが、、、、

んっと、どこが騙し合い？どんでん返し？
ん？ん？ん？？？

出版業界の世界は分かったけども、最初から終わりまで自分の感情の起伏が全くなく、読み応えがありませんでした…
映画の方がおもしろいパターンかもしれないので逆に興味が沸いている。

追記:映画の方が分かりやすいし、おもしろかった！
原作とは大筋が一緒で別物感はあったけど。