動物になって生きてみた の商品レビュー
タイトル通り、キツネやシカなど動物になりきって、同じ環境で同じものを食べ(!)っていう本。文体が癖強い系。
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動物になって生きてみたとは簡単に言っても、しょっぱなから子連れで本当に四つん這いで森に入り、掘った穴で寝起きして、ミミズやナメクジや動物の死骸の蛆虫を食べて暮らすのだからぶっ飛んでいる。寄生虫とかやばそう、などと素朴な感想が浮かぶのだが、健康状態はどうなってるんだろう…。 そこまでしてもというか、そこまでしたからこそ動物との越えられない壁が敢然と立ちはだかる。でも四つん這いになった時に森を肌と鼻で感じるためにとぎすまされていく様子、街のキツネのねぐらの話などは面白かった。特に子供がどんどん四つん這いの動物生活に順応していくのはちょっと怖いくらい。 文章が大分読みづらいんだけど、たぶんわざと読みやすいようには書いていないんだろう、と思う部分もある。
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リタイア寸前だった。アナグマ、カワウソ、キツネ、アカシカ、アマテバメになりきって世界を見るとの事だが…。 もう少し論理的な内容を期待していたが、あまりにかけ離れていた。表紙の裏の「文学と科学を融合させる〜」をしっかり確認しておけば良かった。 とにかく難解だ。どこまでが事実でどこま...
リタイア寸前だった。アナグマ、カワウソ、キツネ、アカシカ、アマテバメになりきって世界を見るとの事だが…。 もう少し論理的な内容を期待していたが、あまりにかけ離れていた。表紙の裏の「文学と科学を融合させる〜」をしっかり確認しておけば良かった。 とにかく難解だ。どこまでが事実でどこまでが隠喩なのか全くわからないので、イメージがわかない。他の方のレビューによると、ミミズを食べたり、穴で暮らしたり、我が子も参加させたのは事実の様だ。確かにミミズを食べた描写は生々しかった。 文学的色が濃い科学ものは苦手なようだ。
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『狼の群れと暮らした男』はネイティブ・アメリカンたちの言葉を信じ てロッキー山脈に野生のオオカミの群れを探しに入り、実際に群れの 一員として迎えられた男のお話だった。 『人間をお休みしてヤギになってみた結果』は人間としての悩みを忘れ る為にヤギになり切り、ヤギとしてアル...
『狼の群れと暮らした男』はネイティブ・アメリカンたちの言葉を信じ てロッキー山脈に野生のオオカミの群れを探しに入り、実際に群れの 一員として迎えられた男のお話だった。 『人間をお休みしてヤギになってみた結果』は人間としての悩みを忘れ る為にヤギになり切り、ヤギとしてアルプス越えをしたお話。 好きなんだよね、こういうの。オオカミ男は生肉を食らっているし、 ヤギ男は草を食らっている。だから、本書もタイトル買い。どんな 動物になったのだろうと興味津々だった。 確かにアナグマになってミミズを食らっているのだ。ミミズも住む 場所によって味に違いがあるらしい。だからって食べようとは思わ ないけど。 でも、思っていたのと少々違った。アナグマ、カワウソ、キツネ、 アカシカ、アマツバメとして暮らしてみるのだが、それぞれの 動物になり切る為の過程というより、各動物になりきった著者の 心象風景の描写が多くを占めている。 その描写もかなり詩的。原書がそうであるのか、翻訳に難がある のかの判断がつきかねるが、文章がストンと頭に入って来ないんだ。 私の感性が鈍いからだとも思うが。 あぁ…私の感性がもっと研ぎ澄まされていたのなら、著者が動物に 成り切って感じた風景に共感できたのだろうにな。自分が残念。
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衝撃的な内容。 生物学者の著者が動物の暮らしを体験してみた、という内容だが、そのやり方が徹底しすぎている。 アナグマのように地面に掘った穴の中で眠り、ミミズを食べ、ネズミを追いかけまわし、嗅覚で周囲の様子を伺おうとする。 カワウソのように極寒の川へ飛び込み、髭の感覚で(人間の...
衝撃的な内容。 生物学者の著者が動物の暮らしを体験してみた、という内容だが、そのやり方が徹底しすぎている。 アナグマのように地面に掘った穴の中で眠り、ミミズを食べ、ネズミを追いかけまわし、嗅覚で周囲の様子を伺おうとする。 カワウソのように極寒の川へ飛び込み、髭の感覚で(人間の髭とカワウソの"ヒゲ"が同じ機能を持つわけないのに!)水中の様子を伺おうとする。都会に生きるキツネのように飲食店の残飯や生ゴミを漁り(よく捕まらないな)、アマツバメのように空を飛んで、空中で糞をする。 どう考えても狂ってる。狂った内容を哲学的で詩的な文章でつづる衝撃的な一冊。
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ジェットコースターで自由落下するときの臓器が浮くようなゾッとする感じ、それでいて魅了されるような感覚を思い出しながら、鳥になって滑空したり空を飛ぶところをできるだけリアルに想像してみる。 という遊びをときどきやるけど、それをもっとガチで突き詰めた形でやったのがこの本の著者って感じ...
ジェットコースターで自由落下するときの臓器が浮くようなゾッとする感じ、それでいて魅了されるような感覚を思い出しながら、鳥になって滑空したり空を飛ぶところをできるだけリアルに想像してみる。 という遊びをときどきやるけど、それをもっとガチで突き詰めた形でやったのがこの本の著者って感じがした。 アナグマの章とアマツバメの章だけ拾い読み。 生態学や生理学まで読み込みつつ、土の中で暮らしてミミズを食べて、文章としてはときおり詩のようで叙情的な印象だった。
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写真があったらもっと面白かったであろう。日本とは異なる動物がわからないこともある。アナグマは動物園でしか見たことがない動物である。
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「アナグマになっている間は穴のなかで暮らしてミミズを食べ、カワウソになっている間は歯で魚をつかまえてみよう」とするイグノーベル賞受賞者の本。ミミズが口の中でどんな風に暴れ、諦め、噛まれるかの事細かな描写を読んで、おぇぇぇぇってなりながらレジに直行しました。ブンガク的な言い回しとや...
「アナグマになっている間は穴のなかで暮らしてミミズを食べ、カワウソになっている間は歯で魚をつかまえてみよう」とするイグノーベル賞受賞者の本。ミミズが口の中でどんな風に暴れ、諦め、噛まれるかの事細かな描写を読んで、おぇぇぇぇってなりながらレジに直行しました。ブンガク的な言い回しとやってることの落差も見どころ。笑
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アナグマとなって森で眠り、アカシカとなって猟犬に追われみる…動物の目と鼻、耳を通して世界を見て、嗅いで、聞いてみることで、自然のなかで動物として生きるとはどういうことかを考えた。世界12カ国で刊行のニューヨークタイムズ・ベストセラー!イグ・ノーベル賞生物学賞受賞!(アマゾン紹介文...
アナグマとなって森で眠り、アカシカとなって猟犬に追われみる…動物の目と鼻、耳を通して世界を見て、嗅いで、聞いてみることで、自然のなかで動物として生きるとはどういうことかを考えた。世界12カ国で刊行のニューヨークタイムズ・ベストセラー!イグ・ノーベル賞生物学賞受賞!(アマゾン紹介文) 紹介ほど、全体のテンションは高くもなければ愉快でもない。全編に隠喩があふれ、正直、読みにくかった。 でも、著者の微妙なポジティブさが心地よく、気づけば読み終わっていた。ところどころのストレートな表現は素直に笑える(「私はむかついた。バートから森の一部を奪ってやろうと心に決めた。」)
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これは、かなり予想外の一冊だった。正直、ハズレ。。。(苦笑) 「アナグマとなって森で眠り、アカシカとなって猟犬に追われみる…動物の目と鼻、耳を通して世界を見て、嗅いで、聞いてみることで、自然のなかで動物として生きるとはどういうことかを考えた。」 ”動物になってみる”ことより、それが”どういうことかを考え”ることに軸足があった。いや、むしろほとんどそっち。 イグ・ノーベル賞だもんなぁ、ひょっとしたら小馬鹿にしての賞かもしれない。この賞もとらまえ方が厄介で、本家ノーベル賞の範疇ではないユーモアあふれる実験的な試みに贈られるものから、明らかに批判を含んだ表彰もある(1995年の仏ジャック・シラク大統領への「ヒロシマの50周年を記念し、太平洋上で核実験を行った」ための平和賞とか)。むしろ、そのほうが多い印象(話題になるという意味で)。本書もひょっとして・・・。 ムツゴロウさん(畑正憲)の日常のほうが、よほどBeeing A Beastのような気もする。あるいは服部文祥なら、もっと本気でアナグマ同様にミミズばかりを食べ続ける生活を続けたかもしれない。高野秀行のほうがアカシカになり切って猟犬に追われる体験を面白おかしく書き綴れるだろう。 そもそも動物になっての意味からして期待していた方向とズレていたのかもしれない。これらの動物の生態を知ることで、霊長類ヒト科としての”動物”となること、自然回帰の気づきでもあるのかと思ったのだけど、そういう話でもなかった。 ただ、霊長類ヒト科として、他の動物とは異なるという差を明らかにしたのかなという気はする。 それは”意識”についての考察のあたり・・・。 「意識が何のためにあるのか誰にもわかっていないし、意識が何か別の役立つ性質の副産物として偶然生じたという様子も見えないのだから、還元主義者にとっては不愉快きわまなりない問題だ。自然選択が手を出せるものには、どれも意識は必要ない。餌を捕まえるのにも、交尾をするにも、意識はいらない。「私」という感覚は、捕食者が自分の体に噛みつかないようにしようという動機を強めるものでもない。」 ”私”という自我の目覚めも、ヒトのヒトたる所以かもしれない。 「私であって、あなたではない」 この旧石器時代の初期のころに生まれたらしい、人類のこの”意識”。だからと言って、これはアナグマになって気づいたわけでもなく、キツネやカワウソが教えてくれたことでもない。 カワウソがめちゃくちゃ燃費の悪い体質だとかいう小ネタ(泳いでいるカワウソの代謝エンジンは、イヌの約4.5倍の速さで回っている)の類は、時々面白かったけどね。が、それも机上で蓄えた知識であって、カワウソになって学んだものではないのが残念なところだ。 ほとんど斜め読み~。
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