私の大阪八景 改版 の商品レビュー
田辺聖子さんの自叙伝的小説である。 その1 民のカマド<福島界隈> その2 陛下と豆の木<淀川> その3 神々のしっぽ<馬場町・教育塔> その4 われら御楯<鶴橋の闇市> その5 文明開化<梅田新道> 解説 小松左京 昭和3年生まれの大阪のお嬢さんが戦争という時代に翻弄されな...
田辺聖子さんの自叙伝的小説である。 その1 民のカマド<福島界隈> その2 陛下と豆の木<淀川> その3 神々のしっぽ<馬場町・教育塔> その4 われら御楯<鶴橋の闇市> その5 文明開化<梅田新道> 解説 小松左京 昭和3年生まれの大阪のお嬢さんが戦争という時代に翻弄されながら、女性・娘としてどのように戦争社会立ち向かってきたのか、ほんわかした雰囲気もあり、死と向き合う人生、そして、朝鮮人の当時の置かれた立ち位置など、本音で語れれている。 戦後の、民主主義的傾向強化という国の方針の大転換についても、一定の矛盾を感じながら、また、人間天皇に対する感じも、当時の世相を緩やかに描いている。 それは、お父さん、お母さんの平衡感覚の下で育った田辺さんの感性なんだと思いました。 大阪・河内生まれの私としては、親しみやすく、読みやすかった。 しかしながら、戦争がなかったら、もっともっと楽しい人生がおくれたに違いない。 絶対、戦争はしてはいけないということです。
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