戦争と平和 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
「永遠の0」も読んだし、8月だからこういうのも読んどかなきゃ。と思って読みました。 日本人がいかに戦争に向かない民族だったかという分析はなかなか興味深かった。歴史を省みて、日本の「いくさ」は敵方の大将の首をとれば「勝ち」。しかし人種・民族や宗教対立が続いたヨーロッパなどの歴史では、市民も含め、皆殺しにするのが当たり前。何を目的に戦争をするのか、そもそも感覚が違う。 ゼロ戦は背後からの攻撃にまったく無防備だった。できるだけ身軽に戦える戦闘機を開発して、「もし背後から狙われたらどうするのか?」ということは考えず、ちらっと考えたとしても「撃たれなければいい」ということにした。 その他、自衛隊をどうするか、憲法改正をどうするのか、多角的に考えるのに非常に参考になった。 百田氏の言っていることは本当にもっともなことで、戦後70年以上たっても一文字たりとも憲法が改正されず、誰がどう見ても自衛隊の存在と憲法に矛盾が存在する現在、改正議論が加速するのは当然だとは思うが、様々な意見を一つにまとめて憲法を改正するのは至難の業だと思う。 本書でも最後の方は、やっぱり反対派(護憲派)に対してけっこう挑発的な感じになっていて、それがまた面白おかしくもあるのだけど、こうやってけんか腰の議論になると結局はまとまらないんだよなぁ…と思ってしまう。
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自由奔放すぎる発言で毀誉褒貶(きよほうへん)の多い作家の百田尚樹だが、その小説家としてのデビュー作が2006年に出版された「永遠の0(ゼロ)」。大東亜戦争を戦った零戦(ぜろせん)の乗組員を描いた反戦のメッセージが実に450万部を超えるミリオンセラーとなったのだが、執筆を前に徹底的...
自由奔放すぎる発言で毀誉褒貶(きよほうへん)の多い作家の百田尚樹だが、その小説家としてのデビュー作が2006年に出版された「永遠の0(ゼロ)」。大東亜戦争を戦った零戦(ぜろせん)の乗組員を描いた反戦のメッセージが実に450万部を超えるミリオンセラーとなったのだが、執筆を前に徹底的に下調べをして分かったのが、「日本人は戦争に向いていない民族」であるというもの。特定アジアとは違って民度の高い日本人だが、一方でその「お人好し」過ぎる国民性が世界の常識とはかけ離れていると指摘。「日本を守るのは日本人」という主張により、憲法改正を始めとする「国力増強による平和維持」を訴える。
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『戦争と平和』/百田尚樹 本書のまえがきとして、著者は、以下のように語っています。 「平和」について語るには、「戦争」を知る必要があると、私は考えています。 大東亜戦争について徹底的に調べました。(中略)その結果、見えてきたものはー「日本人は戦争に向いていない民族であった」と...
『戦争と平和』/百田尚樹 本書のまえがきとして、著者は、以下のように語っています。 「平和」について語るには、「戦争」を知る必要があると、私は考えています。 大東亜戦争について徹底的に調べました。(中略)その結果、見えてきたものはー「日本人は戦争に向いていない民族であった」というものでした。 戦争反対、憲法改正の是非、それぞれ個人個人の意見があるとは思います。でもその考えにおいて、「何で」という明確な理由をどれだけ自分自身が把握しているのか、それを痛感させられました。 学校教育の中で、歴史認識を含め教えられてきましたが、今になって思うとやはり、点数を取るための知識を覚えることがメインだったとも思いますし、自分の意見としては、「Aである。なぜならば・・・」ということを確立するためにも、著者がいう歴史認識、それも、正しい認識を持つ努力は必須だと思います。 また、本書の構成として、前半は日本軍とアメリカ軍の戦争観についての対比がありますが、ほんとに真逆だったことがわかります。合理主義のアメリカと、非効率主義の日本。そこから著者が導き出したのが冒頭のまえがきにあった、「日本人は戦争にむいていない民族」という答えでした。 日本軍は戦争において、武器1つ作るにしても、最高のものを造ろうとしていたようです。その結果、ゼロ戦が作られました。一方のアメリカは、多少の不都合には目をつむり、生産重視のグラマンを作ります。 その一つをみても、それぞれの国の民族性が如実に出ているといいます。 また、日本国憲法においても、GHQが作成したものを使っていること。ここまでは認識ありましたが、その根底にあったものは、 p189 「憲法9条」はGHQが作ったものです。 日本を占領統治したマッカーサーは、日本政府に新憲法を作れと命令します。政府は新憲法の草案を作成しますが、マッカーサーの気に入るものではありませんでした。そこで彼はGHQの民政局のメンバーに、「日本国憲法の草案」の作成を命じます。驚いたことに、彼らに与えられた時間は1週間でした。一国の憲法の草案を、わずか25人に一週間で作れと命じたのです。 この25人の中には、弁護士が4人いましたが、残りのメンバーは法律のことなど何も知りません。中には22歳の女性タイピストもいました。また弁護士も憲法の専門家ではありません。 彼らは都内の図書館を回って、ドイツのワイマール憲法やアメリカの独立宣言文やソ連のスターリン憲法などから適当に条文を抜き出して、草案を作りました。言うなれば「コピー&ペースト」して作り上げたものです。 言うまでもないことですが、憲法というのはあらゆる法律の上に君臨するもので、その国の文化、伝統、死生観などが詰まった、まさしく国と民族の根幹をなすものです。にもかかわらず、世界の憲法を寄せ集めて作られたのが日本国憲法というわけです。 p195 日本国憲法に関して、面白い話が残っています。 日本国憲法が施行されてから、37年後の1984年、憲法学者の西修氏がアメリカに渡り、日本国憲法の草案を作った元GHQ民政局のメンバーの何人かに会って、当時のことを訊ねています。この時、会った人全員が、一様に言った言葉があります。 「えっ、君らはまだあれを使っているのか?」 彼らは、日本が40年近く経っても、自分たちが作った憲法を使っているとは夢にも思っていなかったのです。しかも憲法の専門家でもない自分たちが、たったの一週間でまとめあげたものなのですから。 しかしもっと驚くべきは、それからさらに30年以上経っても、日本国憲法はそのままの状態だということです。 一口に憲法改正といっても、そこに積み重ねられて歴史があるわけで、多角的な視野を持つ必要性を強く感じました。
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作者らしい愛国心に満ちた作品であるが、自己を否定、批判するメディアへの反論が感情的で長い。内容的には面白い。
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私も「君が代」を聞くと「軍靴の音が聞こえる」という人には耳鼻科、いや精神的な病を治す別の病院に行くことを勧めたい。若者には歴史を多角的に勉強して貰いたい。現実を直視することを切望する、という末尾の文が著者の意見に大賛成。
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永遠のゼロやボックスで百田尚樹作品のファンとなった。また、百田尚樹さんの知識の豊富さも「日本国紀」や「クラシック天才たちの到達点」で驚かされた。この作品でも多くの知識が盛り込まれている。縁起で言い換えられた言葉などもその一つである。ただ、最近の作品には違和感を感じるのは私だけであ...
永遠のゼロやボックスで百田尚樹作品のファンとなった。また、百田尚樹さんの知識の豊富さも「日本国紀」や「クラシック天才たちの到達点」で驚かされた。この作品でも多くの知識が盛り込まれている。縁起で言い換えられた言葉などもその一つである。ただ、最近の作品には違和感を感じるのは私だけであろうか。とにかく自分の考え以外は正しくなく、すべてにおいて断定的な表現。自分の作品の中の表現だから仕方がないのかもしれないが、読者としては違和感を感じる。作家を辞めるとの報道があったが理由はわからない。奢った言い方かもしれないが良いかもしれない。
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日本人ほど戦争に向いて居ない民族はない。 世界中のどれくらいの民族を比較してのことかも知らないけども、言いたいことはわかる。 向いてない。 てことは、外交にも向いてない。 気が滅入る。 技術を磨くことにナルシストで、鉾は作れても盾が作れない。おそらく、あらゆる場面を想定...
日本人ほど戦争に向いて居ない民族はない。 世界中のどれくらいの民族を比較してのことかも知らないけども、言いたいことはわかる。 向いてない。 てことは、外交にも向いてない。 気が滅入る。 技術を磨くことにナルシストで、鉾は作れても盾が作れない。おそらく、あらゆる場面を想定することが面倒なんだろう。途中でめんどくさくなるんじゃないか。 粘りがない。 そんな気がする。 こう決めたんだからら、それでいいやんて。 全体にいい本だと思った。百田さんにしては素直だ。 が、真ん中の、永遠の0への批判についての一章は余計だな。自分の本で論じる話ではないと思うよ。 永遠の0自体は、すごく好きだったけど。
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3章仕立て。 第1章「ゼロ戦とグラマン」 ・・・・日本とアメリカの兵器の特徴、兵器開発の理念の比較から、「負けるべくして負けた」という結論に導く内容。 また、それらの情報からの考察として、 「日本人は、戦争には向かない国民性を有する民族」という論法。 なるほど。まったくもって...
3章仕立て。 第1章「ゼロ戦とグラマン」 ・・・・日本とアメリカの兵器の特徴、兵器開発の理念の比較から、「負けるべくして負けた」という結論に導く内容。 また、それらの情報からの考察として、 「日本人は、戦争には向かない国民性を有する民族」という論法。 なるほど。まったくもって賛成できる。 たとえ話も適切だし、結果ももちろんしかり。 大賛成しながら読み進めた。 第2章「『永遠の〇』は戦争賛美小説か」 ・・・・あの作品を“戦争賛美小説”と批判する声があちこちで上がっていたというのを聞いて、呆れた。護憲派も改憲派もなく、右も左もない“平和ボケした日本人”の一員でしかない自分が読んでも、あれを“戦争賛美小説”とは全く思わなかった。平和ぼけ人生を歩んできただけでは知らなかった戦争の悲惨さを知れて良かったと、心から思う。 ・・・・ただし、作者の論法は、いささか過激でね。 自分のかわいい作品を擁護するためだけにこの本のこの章を書いたのではないか、という気がする。 (さんざんメディアで叩かれた件への反論の場がこの本、という感じかな) 批判された腹いせで、こちらもガツンガツンとかなり過激な論調で相手を責めている…と。 第3章「護憲派へ告ぐ」 ・・・・作者の言いたいことは、よく分かる。いや、かなり分かる。 耳に心地よい理想論と、実際に外国から攻められた場合にどうするか、また、その可能性も〇ではない中でどう備えるか、の現実論。 理想論だけでは国は護れない。 ただ・・・第2章でもそうなのだけど、やはり発言がかなり過激でね。 こりゃぁ、敵も作るよなぁ…と思わざるをえない。 主張は正論だと思う。 ただ、こういう論調でぶつかれば、もちろん相手も反発しか抱かないしね・・・・。 せっかくの正論なので、相手を論破せんとする攻撃型の主張ではなく、理詰めで納得させる懐柔型の主張を張れはしないものだろうか・・・・。 ★3つ、7ポイント。 2019.02.12.古。 (第1章のみであれば、★4つ9ポイント半をつけたい内容なのに、2・3章がね…残念)
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2019年8冊目。 『永遠の0』は映画館で観たが、小説は読んでいない。 この本の第1章はとても興味深かった。ゼロ戦とグラマンの設計・構造の比較から、日本とアメリカの考え方の違いを浮かび上がらせたり、日本刀とゼロ戦の類似性が見出されていたり。 一方で、日本国憲法の条文と集団的自衛権...
2019年8冊目。 『永遠の0』は映画館で観たが、小説は読んでいない。 この本の第1章はとても興味深かった。ゼロ戦とグラマンの設計・構造の比較から、日本とアメリカの考え方の違いを浮かび上がらせたり、日本刀とゼロ戦の類似性が見出されていたり。 一方で、日本国憲法の条文と集団的自衛権の行使に関する内容は、授業で教えることと真逆をいくような内容だったので、戸惑った。 わたしたちは学習指導要領に則って授業を組み立てる必要があるから、それと異なる主張を目にすると、悩んでしまう。 そもそも、わたし自身が偏った考え方に縛られていたのか?などと。 いろいろな意見があって良いし、異なる視点こそ、学ぶ意義は大きい。急に見方が変わってくるし、目から鱗が落ちる感じ。 ちまちま違和感を覚えながらも、なるほどと納得する部分も多々あった。ただ、過激な言い方には気がひけてしまった。
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憲法の改正について考え方が変わりました。安倍総理をはじめ閣僚はもっと声を「大」にして言いたいのだろうけど、言っちゃうと外交上色んな国とこじれてしまうのだろうな~もっと国民に本当の事を知ってもらう良い方法はないのかな?
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