皮膚は「心」を持っていた! の商品レビュー
山口創(1967年~)氏は、早大人間科学部卒、早大大学院人間科学研究科博士課程修了、聖徳大学人文学部専任講師等を経て、桜美林大学リベラルアーツ群教授。臨床発達心理士。専門は健康心理学、身体心理学。 本書は、「心は皮膚にある」という持論を基に、皮膚の身体的なメカニズムと、子育てや医...
山口創(1967年~)氏は、早大人間科学部卒、早大大学院人間科学研究科博士課程修了、聖徳大学人文学部専任講師等を経て、桜美林大学リベラルアーツ群教授。臨床発達心理士。専門は健康心理学、身体心理学。 本書は、「心は皮膚にある」という持論を基に、皮膚の身体的なメカニズムと、子育てや医療・介護を中心とした人間関係の場における「触れる」ことの大切さを説明したものである。 目次は以下の通り。 第1章:皮膚は「第二の脳」だった!!~肌に触れることは、心に触れること~皮膚という「露出した脳」/皮膚はもっとも原始的な感覚器/皮膚は“音”を聞いている/光や色も感知している皮膚/赤色のユニフォームで勝率が上がる!?/皮膚は記憶を宿している 等 第2章:感情は「皮膚」でつくられる~イライラ、不安の理由は「肌」にある~体が温まると、心も温かくなる/やわらかいものに触れると、心もやわらかくなる/世界中の子どもが持っている「ライナスの毛布」/赤ちゃんが求めているのは「食べ物」よりも「肌感覚」/年を重ねても触覚は衰えない 等 第3章:皮膚で「心を整える」方法があった!~この「触れ方」でポジティブに変わる~皮膚が心地よさを感知するメカニズム/「心地いい触れ方」の5つのポイント/セルフマッサージで心を整える/「触れる」ことで関係性がつくられる 等 第4章:「触れる力」が心を育てる~脳内物質「オキシトシン」の効果~親子の愛情が深まり、子どもの情緒が安定する/1~2歳の子どもの脳はだっこで育つ/ADHDの子どもも変わるタッチケア/スキンシップが多い子どもは学力が高い 等 第5章:「皮膚感覚」を活かす人づきあいのヒント~「心」に触れるコミュニケーション~触れていなくても、そばにいるだけで心が強くなる/添い寝するだけで自立神経が同調する/病気の人には「付き添う」だけでもプラスの効果が/触れるだけで、相手に感情が伝わる 等 テーマ及び「スキンシップが大事である」という主張は極めてシンプルで、これから子育てに向かう(或いは子育て中の)親世代にはメッセージが届きやすい内容である一方、様々な実験の結果についての言及はあるとはいえ、全体として主観的な説明が多く、学問的な興味を満たすには少々物足りなさを感じるものだった。 (2022年3月了)
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山口さんの『手の治癒力』と『人は皮膚から癒される』の前段階の書き物、とでもいうべきか。 かるく1時間で読めて、『触れる』ことによるケアについて前向きに勉強してみようかな、という気になれる点では、ケアを紹介したい相手に渡すとに良いかもしれない。内容は『手の治癒力』と被るところ...
山口さんの『手の治癒力』と『人は皮膚から癒される』の前段階の書き物、とでもいうべきか。 かるく1時間で読めて、『触れる』ことによるケアについて前向きに勉強してみようかな、という気になれる点では、ケアを紹介したい相手に渡すとに良いかもしれない。内容は『手の治癒力』と被るところが多いと感じた。
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皮膚も色や音を感じている。 皮膚ならではの感覚は心に影響している。 慈愛の心で(了承を得てから)相手に触れると、相手のみならず自分にもオキシトシンが分泌され、結局は自愛につながるらしい。 2018/05/14読了
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この方の皮膚の話は非常に面白い。 どの本も書かれている内容は変わらない部分も多いけど読むたびに発見があります。 前著の「子育てに効くマインドフルネス 親が変わり、子どもも変わる」がちょっと期待外れだったけどこれはグッドです。 とてもおすすめです。
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