もっと知りたいフェルメール 改訂版 の商品レビュー
この本ではフェルメールが活躍した17世紀オランダの時代背景も詳しく知ることができます。 この時代のオランダ社会は、当時芸術界の中心だったローマとはまったく異なる様相を呈していました。 その社会事情の違いがオランダ絵画に独特な発展をもたらすことになります。その流れがとても面白く...
この本ではフェルメールが活躍した17世紀オランダの時代背景も詳しく知ることができます。 この時代のオランダ社会は、当時芸術界の中心だったローマとはまったく異なる様相を呈していました。 その社会事情の違いがオランダ絵画に独特な発展をもたらすことになります。その流れがとても面白く、一気にこの本を読み込んでしまいました。
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小説『真珠の耳飾りの少女』の参考書として読みました。 見開きには「フェルメール作品の大きさ比べ」があり、レンブラントの《夜警》の中に現存の32点がすっぽり収まるとのこと、フェルメールの作品がいかに小さいかがよくわかります。 《真珠の耳飾りの少女》は、実際に見たことのある《牛乳を注...
小説『真珠の耳飾りの少女』の参考書として読みました。 見開きには「フェルメール作品の大きさ比べ」があり、レンブラントの《夜警》の中に現存の32点がすっぽり収まるとのこと、フェルメールの作品がいかに小さいかがよくわかります。 《真珠の耳飾りの少女》は、実際に見たことのある《牛乳を注ぐ女》よりさらに小さく、44.5×39㎝の作品です。 大きな真珠のイヤリングをつけてこちらを見つめる少女の眼に思わず見入ってしまいました。 17世紀、独立後のオランダ共和国は、新教(プロテスタント)を奉じ、裕福な市民階層が美術市場を牽引するようになります。デルフトに暮らすフェルメールが、宗教画から風俗画に転向せざるを得なかった時代の流れが分かりやすく書かれていました。 少女フリートがいた古都「デルフト」 女中タンネケがモデルになった《牛乳を注ぐ女》 楽器のリュートやヴァージナル。美しいタペストリーとデルフト・タイル…。 小説に登場する風景や人物、日常に使われていたものをフェルメールの絵の中に見ていくのも楽しい。 遠近法を使い、光と色彩で見る者の心を捉えてしまうフェルメールの世界を体感することができました。
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17世期のオランダの画家、フェルメール。 フェルメールの絵は、テーマにしてもタッチにしても、奇抜でもとんがっているわけでもないけど、 誰が見ても、「フェルメールの絵」と分かる。 そして勝手な思い込みだけど、フェルメールの絵に嫌悪感を抱く人っていないんじゃないかと思っています。モ...
17世期のオランダの画家、フェルメール。 フェルメールの絵は、テーマにしてもタッチにしても、奇抜でもとんがっているわけでもないけど、 誰が見ても、「フェルメールの絵」と分かる。 そして勝手な思い込みだけど、フェルメールの絵に嫌悪感を抱く人っていないんじゃないかと思っています。モネに並んで。 下記、読書メモ。 オランダのデルフト生まれのフェルメールは43歳で夭逝した。 現存する作品数は少なく32点! しかも作品が小さく、全32作を並べてもレンブラントの「夜警」の中にすっぽりと収まるくらいとのこと。 (レンブラントも同じ時代を生きたオランダの画家として有名ですね) 風俗画を描く前は、宗教画を多く描いていた。 物語画家から風俗画に転向した。 オランダではその当時、画家たちによって総計五百万点が制作され、厳しい競争となっていた。 そんな中でフェルメールは独自の道を模索していた。 25歳頃からは、独自のテーマを定めていく。 市民の私的生活を画題とし、室内の情景(そして窓辺多め)を描くことが増えていく。 中でも、窓辺の一隅に女性が1人佇み、何事かに没頭するという構図を完成させたことは大きい。 海外雄飛が広がるヨーロッパ。 その時代背景から、フェルメールは地図や地球儀をモチーフとして積極的に取り入れた。 フェルメールの絵は、ありふれた日々の事物なのに、色彩と形と構図の力で引き込まれる。 深い色合いとあふれる光。その色彩のバランスの魅力がフェルメールの最大の個性だ。 その他、オランダの最も重要な日常食だったパン、 また、手紙や楽器を繰り返し主題として取り上げた。 フェルメールは子だくさん。14人の子供がいた。(多いな!) 質感を出すために、顔料に砂を混ぜたり、絵の具が乾かぬうちに絵の具を重ねる「ウエットインウエット」の手法で細部を描いた。 フェルメールの絵は一見すると何気ないけど、色彩や構図のバランスが絶妙で、緊張感がある。 良いよなぁ。 フェルメールが、もし日本の浮世絵やフランスの印象派の時代を生きていたらどうなっていたかな? 最近、美術史に思いを馳せるとき、歴史に「もしも」があったら、と考えてしまうことがよくあります。
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180526 中央図書館 フェルメールといえば小林の本ばかり目についてしまうのが気にかかる。疑フェルメール作品への評価など、小林の説が定説なのかどうかは、わからない。 本書は、図版が大きく見やすい。
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