悪女の品格 の商品レビュー
なんとなく気づいてしまったのですが、辻堂ゆめさんってミステリ作家さんだったんですね。じつはミステリって苦手な分野だったりするのですが、ゆめさんの初読みが「山ぎわ少し明かりて」あたりだったもので油断してました。 主人公のめぐみは悪女としてどんな振る舞いをしてきたのか小学校時代のいじ...
なんとなく気づいてしまったのですが、辻堂ゆめさんってミステリ作家さんだったんですね。じつはミステリって苦手な分野だったりするのですが、ゆめさんの初読みが「山ぎわ少し明かりて」あたりだったもので油断してました。 主人公のめぐみは悪女としてどんな振る舞いをしてきたのか小学校時代のいじめは度を越えていき一歩間違えば死んでたかもしれないとゆう危険なもの。 そして、いじめられた側は覚えているのにいじめたほうは一過性の出来事のように忘れていること。 父親は大手携帯電話会社の社長で、母親は大女優って最強な出自のめぐみ。29歳になった現在は3人の男に貢がせて、頂き女子のようにご満悦のようす。 てか、両親の家を離れ疎遠になってからは生活レベルを維持するために必死だった感じ。 そんなある日、倉庫に閉じ込められたり、塩酸で火傷させられたりと狙われる。誰かの恨みをかってしまたようで、婚活パーティで知り合った山本と名乗る男と共に犯人を探しあてる展開です。 登場人物すべてが小学校時代の同級生で、善人がみあたらない。犯人の目星がついてるなら犯行前にそれとなく忠告して未然に防げたと思うのに、泳がして現場押さえて謎解きしだす展開って鼻につく。 発想は奇抜でハッとするところもあったのですけど、ブランド品を次々質入れするめぐみがオルゴールを捨てずに持ってたとかありえない気がする。
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悪女が周りの男たちや女たちを翻弄しながら壮絶な人生を送る小説かと思いきやとんだ罠が仕掛けられている。これには驚かされたし、本格ミステリとしての凄みをこれでもかと堪能した。 類は友を呼ぶ、というが本作の登場人物たちはその典型である。マウント合戦、日常の話にさりげなく込められた相手へ...
悪女が周りの男たちや女たちを翻弄しながら壮絶な人生を送る小説かと思いきやとんだ罠が仕掛けられている。これには驚かされたし、本格ミステリとしての凄みをこれでもかと堪能した。 類は友を呼ぶ、というが本作の登場人物たちはその典型である。マウント合戦、日常の話にさりげなく込められた相手への皮肉に嘲笑。 「死ねばいいのに」。何度もその言葉が浮かんで消えた。終盤に至っては厭な笑みが顔に浮かぶのをはっきりと自覚した。 それなのに読み終えた後の読後感は何故か爽快だ。死ぬほどコースの悪いマラソンを走り終えた後のような爽快感がある。
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光岡めぐみは裕福な家庭の子女が大半を占める私立玉菱学園で初等部から目立つ存在だった。母は女優、父は大手携帯電話会社の社長という金銭的には恵まれた環境。それなのに彼女は満たされない物があり、クラスメイトの真木良輔を執拗に虐めていた。 数年前に大物女優さんの娘さんがいじめの首謀者だ...
光岡めぐみは裕福な家庭の子女が大半を占める私立玉菱学園で初等部から目立つ存在だった。母は女優、父は大手携帯電話会社の社長という金銭的には恵まれた環境。それなのに彼女は満たされない物があり、クラスメイトの真木良輔を執拗に虐めていた。 数年前に大物女優さんの娘さんがいじめの首謀者だったという噂があったけどそれがヒントになっていたりして? いじめをした側は忘れてもいじめられた本人はずっと忘れられない物ですよね。めぐみのいじめはかなり酷いもので、最早犯罪と言って良いレベル。 社会人になり、めぐみに復讐をし始めた人物は誰なのか?犯人は途中で何となくわかってしまいその通りだったのでもう一捻りあると良かったかな。
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『因果応報』 過去および前世の行為の善悪に応じて現在の幸・不幸の果報があり、現在の行為に応じて未来の果報が生ずること。 もっと酷い目に遭ってもいい!子どもだから学校と家庭しか知らないと言っても責任がないわけではない。 2度目の人生?あなたは1度目の人生を歩んでいる人達を、貶して...
『因果応報』 過去および前世の行為の善悪に応じて現在の幸・不幸の果報があり、現在の行為に応じて未来の果報が生ずること。 もっと酷い目に遭ってもいい!子どもだから学校と家庭しか知らないと言っても責任がないわけではない。 2度目の人生?あなたは1度目の人生を歩んでいる人達を、貶して来たわけだから何をほざいているのか。 モヤモヤして読み終わりました。
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読みやすくて面白かったですが、主人公の性格の悪さといじめの場面を考えると最後はなんだかモヤモヤしてしまいます。真木がいい人すぎる、、、 犯人も途中から何となく分かってしまいました。 でも、続きが気になって一気読みしてしまいました!
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主人公のめぐみが一つもいいとこなしで、全く共感もできず、なんとなくずっと不快さを抱えたまま読み終えた。品格というか、ポリシーみたいなものは、彼女からは感じられなかったな。やっぱりただのクズな気がする。 最後は意外にもあっさりというか。あの人は、それで気が済むのだろうか。どことな...
主人公のめぐみが一つもいいとこなしで、全く共感もできず、なんとなくずっと不快さを抱えたまま読み終えた。品格というか、ポリシーみたいなものは、彼女からは感じられなかったな。やっぱりただのクズな気がする。 最後は意外にもあっさりというか。あの人は、それで気が済むのだろうか。どことなく仲良くなった風になっていて、ちょっと納得いかない。優しすぎるだろう。 これまで読んだ辻堂さん作品とは、少し違う印象だった。
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犯人が分からないときは怖かった。 最後の謎解きは、すっきりしない部分もあった。 やられた方は何倍も覚えてる、のは分かるけど、そんなに覚えてるかな?って思いながら読んだ。 でも全体的におもしろかった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
三人の男を手玉にとって贅沢な生活を送るめぐみ。婚活パーティーで出会った男も上玉とふんで近づくが。金持ちの家に生まれ、子どものころから好き放題生きてきためぐみに次々と災難が降りかかる。 小学生時代に彼女たちが行ったいじめはもはやいじめというレベルではない。復讐されても仕方がないよねと思えるし、現在の彼女自身のみじめな境遇も同情の余地はない。 犯人の復讐心もわからなくはないけれど、同罪だよね。 ヒロイン自身は「悪女」というのもおこがましい、そんな切れ者でもなければ覚悟もない女だったという話。 しかし、どろどろじめじめでいくのかと思ったら、なんか爽やかに終わってしまって、読後感が悪くないのが逆に悔しい。確かにね~ いちばんの復讐だよね。 きれいにまとまっていて、いいんだけど、いいんだけど。
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なかなかなイヤミスの部類なのかなぁ 主人公の性根の悪さがダラダラと展開される前半は、正直余り面白くなかった。徐々にミステリ色が強くなって来て、謎解きが進んで行く中で面白くなって行き、最後まで一気読みでなかなか楽しませてくれました。 結末でイヤミスで終わるのかと思いきや、エピローグ...
なかなかなイヤミスの部類なのかなぁ 主人公の性根の悪さがダラダラと展開される前半は、正直余り面白くなかった。徐々にミステリ色が強くなって来て、謎解きが進んで行く中で面白くなって行き、最後まで一気読みでなかなか楽しませてくれました。 結末でイヤミスで終わるのかと思いきや、エピローグで若干のスッキリ感がありましたが、主人公の性根の悪さは直るのか?!
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辻堂ゆめさんの作品二つ目。 小学校時代のいじめが悲惨で、それを報復されているかのように次々と起きる出来事。 最後の犯人や、その後の犯人最大候補であるまき君との本音での雑談。 こんな意識せず虐めたり周りを見下す酷い人と思って、ほぼほぼ最後までそのイメージではあったけど、周りも含めて...
辻堂ゆめさんの作品二つ目。 小学校時代のいじめが悲惨で、それを報復されているかのように次々と起きる出来事。 最後の犯人や、その後の犯人最大候補であるまき君との本音での雑談。 こんな意識せず虐めたり周りを見下す酷い人と思って、ほぼほぼ最後までそのイメージではあったけど、周りも含めて過去を消化できるなら、それをもとにこれから生き直すのもありだなと、ちょっとスッキリする読後感だった。
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