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昨日までの世界(下) の商品レビュー

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2025/12/19

少し前に読み終えた。下巻。 第4部 危険とそれに対する反応 第5部 宗教、言語、健康 所収。 印象に残ったのは、 多くのマイナーな言語が失われつつあること、1日に3食食べる生活は近代になっての習慣に過ぎないこと…。 私は目下、duolingoというアプリでロシア語と英語を学...

少し前に読み終えた。下巻。 第4部 危険とそれに対する反応 第5部 宗教、言語、健康 所収。 印象に残ったのは、 多くのマイナーな言語が失われつつあること、1日に3食食べる生活は近代になっての習慣に過ぎないこと…。 私は目下、duolingoというアプリでロシア語と英語を学んでいるが(ロシア語は終わって復習モードに入って出方がわからない、英語はこの歳になって英検を取ることになって先日2級合格、目下準1級の準備中)、落ち着いたらフランス語もやろうと思っている(初級は大学生の頃にやったから多分できるはず)。 世界には沢山の言語があり、本書によればバイリンガル、トリリンガル、マルチリンガルになると脳の機能が活性化されるらしいから、暇な時間が主な原資の私としては言語を学ばない手はないのだ。 いずれはアラビア語の字面くらいは読めるようになりたいし、大学生の頃のラテン語と古代ギリシャ語のテキストは後生大事に取っておいてあるからそれもやりたい。 あるいは健康問題。カロリー摂取が過剰であるとか、脂質、糖質の過剰摂取とか。 1日3食食べるのは最近のことで、それまでは飢餓と食糧が比較的ある時期を繰り返して人は生きてきたという話とか。 だとしたらお腹が空かないうちは3食3食食べなくていいのかな、と思ったり。あるいは粗食にした方がいいのかな、と思ったり。 食生活アドバイザーの勉強をしていた時にハレの日の献立(お祝いの日の食事)とケの日の献立(普段の食卓)というのがあるというのを学んだのが思い出されて、だとしたら普段は質素に作ればいいんだな、と思ったり。 全般的に私は本書を「何かを考える時の叩き台」的に読みました。現代の一般的で常識的とされていることがそれほど古い起源をもつ習慣でもなんでもないという気づきというか…。 中谷美紀がエッセイの中で朝食は食べない、と言っていたこととか(だからあんなにスリムなんだな、と思ったことアリ)、俳優さん(どなたかは忘れた)が1日1食しか食べないと言っていたこととか、お金があってもスリムな人は美味しいものを少しだけ食べるものなんだなぁ、と思うことが多いのでした。

Posted byブクログ

2025/08/17

ジャレド・ダイアモンドの作品は3作目。本書では「伝統的社会」と「国家社会」の対比が論じられる。伝統的社会とはアマゾンのヤノマミ族のような狩猟採集生活を行う少数民族の伝統的社会である。これに対し、国家社会とは一例をあげれば現代の欧米社会のようなWEIRDな国々である。WEIRDとは...

ジャレド・ダイアモンドの作品は3作目。本書では「伝統的社会」と「国家社会」の対比が論じられる。伝統的社会とはアマゾンのヤノマミ族のような狩猟採集生活を行う少数民族の伝統的社会である。これに対し、国家社会とは一例をあげれば現代の欧米社会のようなWEIRDな国々である。WEIRDとはWestern, Educated, Industrialized, Rich, and Democraticの頭文字を取ってWEIRD。しかし、5400年以前には国家など、どこにも存在しなかった。600万年におよぶ人類史において、国家ができるという、この変化は比較的最近の話である。そして農耕が始まる1万1000年より前の時代では、世界中どこも狩猟採集民だったわけで、伝統的社会の生活習慣は少なくとも、それほどの長きにわたって継続されてきた実験なのである。そして、その実験結果には、真摯に受け止め検討する価値がある。表現を変えれば、人類は最近になって、急激な大変化に見舞われたともいえる。それは例えば健康などにも影響を及ぼす。現代の国家社会の人々は循環器疾患(心臓発作、脳卒中、抹消血管疾患)糖尿病、腎臓病、癌などで亡くなる。しかし、伝統的な生活様式を維持している小規模社会においては、こうした非感染性疾患はほとんど、あるいはまったく存在しない。住民の西洋化と共に西洋の食生活を取り入れたためこれらの病気は起こる。例えば塩分の過剰摂取によって引き起こされる疾患(高血圧とそれによって起こされる循環器疾患や脳卒中、心筋梗塞など)、糖分の過剰摂取によって引き起こされる疾患(糖尿病など)である。伝統的社会では塩分の摂取量が少ない。我々はいまだに大昔の低塩分の食習慣に適応した身体を持ちながら、比較的最近、塩分の多い食事をするようになってしまった。その結果、塩分の過剰摂取が、ほぼすべての現代病を引き起こすリスク要因となっている。著者はだからといって伝統的社会に回帰するようにといっているのではなく、国家社会に生きながらも、伝統的社会の良いところだけを取り入れる事によって人生を豊かにしようといっているのである。「アメリカの多くの人は、物的には非常に豊かです。しかし、他の世界に関する知識と理解に関しては、貧困なままです。」アフリカに長く暮らした経験のある著者の友人はいう。詳細→ https://takeshi3017.chu.jp/file10/naiyou24103.html

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2026/04/06

●2025年2月22日、YouTubeで「本を読むこととお金を貯めること」で検索して出たショート動画、「頭のいい人がこっそり読んでる本4選」のコメ欄に書いてある、皆のおすすめ本。 「シャレ・ド氏のでは他に「昨日までの世界」、ハラリ氏は「ホモ・デウス」も名著!」 https:/...

●2025年2月22日、YouTubeで「本を読むこととお金を貯めること」で検索して出たショート動画、「頭のいい人がこっそり読んでる本4選」のコメ欄に書いてある、皆のおすすめ本。 「シャレ・ド氏のでは他に「昨日までの世界」、ハラリ氏は「ホモ・デウス」も名著!」 https://youtube.com/shorts/xdxuWn5jcTA?si=HWLgoUfFBAqRCGMB

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2024/01/09

脳科学関連の本(運動脳、食欲人…などなど)が最近ブームになったり、宗教についての解説(非常に初歩的だが…)が盛んにニュースなどで取り上げられたりするが、それらの叡智が全て詰まっている。 ページ数の割に内容が薄っぺらい本が多い中で、本書は様々なコンテンツが凝縮された、非常に読み応え...

脳科学関連の本(運動脳、食欲人…などなど)が最近ブームになったり、宗教についての解説(非常に初歩的だが…)が盛んにニュースなどで取り上げられたりするが、それらの叡智が全て詰まっている。 ページ数の割に内容が薄っぺらい本が多い中で、本書は様々なコンテンツが凝縮された、非常に読み応えのある本になっている。 著者の書いた順番としては 『銃・病原菌・鉄』→『文明崩壊』→本書 らしいが、文明崩壊よりも前に読んでしまった…順番変えた方が良かったか? 少なくとも、『銃・病原菌・鉄』は事前に読んでおいた方が理解が深まるし、著者のアプローチについても慣れておけると思う。

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2020/12/02

宗教が発生した理由の一つが、因果を説明するためというのはかなり理解しやすかった。人には因果関係を理解したい欲求があるのと同じくらい、因果関係を説明したがる欲求もあるように思う。今もデマやオカルトがなくならないのはそのためだろう。 マルチリンガルが脳の健康維持に良いかどうかは、そ...

宗教が発生した理由の一つが、因果を説明するためというのはかなり理解しやすかった。人には因果関係を理解したい欲求があるのと同じくらい、因果関係を説明したがる欲求もあるように思う。今もデマやオカルトがなくならないのはそのためだろう。 マルチリンガルが脳の健康維持に良いかどうかは、そういう結論でいいのかちょっと分からなかったが、これから勉強する外国語に何を選ぶかの考え方は少し影響を受けた。これまでは話者数が多いという理由で北京語が有利だろうと安易に考えていたが、他の価値観もあることがわかった。 高血圧と糖尿病については、人類が将来再び深刻な飢餓を経験する可能性を考えると、因子となる遺伝子が淘汰されてしまうのは人類にとって失敗になるのではという不安を感じた。 上下巻通して、やはり著者のニューギニアでのエピソードがとても魅力的で楽しい。かなり危険を冒して調査に出向いていて、地面に刺さった枝のことを気にしながらも結局鳥の調査を継続していたくだりはちょっと面白かった。(本当に建設的なパラノイアを実践するなら帰った方がよかったのでは…)

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2019/02/27

作者が人生をかけたフィールドワークを通じて、伝統的社会との比較をしながら、自分達が暮らす現代社会のこれからの有り様や問題解決のヒント等を見出そうとする内容。 上巻レビューでも述べたが、「銃•病原菌•鉄」とは全く違う内容。 作者の年齢も合間ってか、「銃~」や「文明崩壊」等のの...

作者が人生をかけたフィールドワークを通じて、伝統的社会との比較をしながら、自分達が暮らす現代社会のこれからの有り様や問題解決のヒント等を見出そうとする内容。 上巻レビューでも述べたが、「銃•病原菌•鉄」とは全く違う内容。 作者の年齢も合間ってか、「銃~」や「文明崩壊」等のの研究を通じて作者が感じた事、見えたことなんかを集大成として描いている。事実(歴史)の追求の面白さから、内容は哲学的な色合いが強い。 残念なのは少し内容がくどく感じる点かな。トピックス毎の考察が丁寧過ぎるのか、少し長くなりすぎているために途中で飽きてしまう。 というのも、作者の頭脳のスーパーっぷりは上述の二作に輪をかけてレベルが上がっている。元々は鳥類学者らしいけど、広過ぎる見識(ここまで幅広いと感じた人はいない)からか一つ一つの考察が多岐に渡り過ぎて、常人は着いて行くのがやっと。。。 ここら辺は、もう少しあっさり書いて頂いてもよろしかったのでは、と思う。 ただ、作者が言いたいことを一番詰まっている事は、読んでいてもひしひしと伝わってくる。多分、作者はもうこれほどの長編を書くつもりはない様な気がする。 そういう観点で見ると、「銃~」から始まった旅が終わった様な気がして、胸が熱くなります。

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2018/07/24

糖尿病やらが終盤に出てきて、なんでこの話?と思うような章に突入しながらも、最後はなるほどと思わせてもらえた。

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2018/06/14

「1万1千年前の現代文明」と「現代文明」を同軸比較できたからこその示唆に富んでいる。特に第5部の「宗教」「健康」の内容が興味深い。「宗教」を進化心理学的に捉えた場合、伝統的社会をOrganizeする役割と、貧困層を中心とした自己治癒の役割が述べられているが、例えば神秘性など、現代...

「1万1千年前の現代文明」と「現代文明」を同軸比較できたからこその示唆に富んでいる。特に第5部の「宗教」「健康」の内容が興味深い。「宗教」を進化心理学的に捉えた場合、伝統的社会をOrganizeする役割と、貧困層を中心とした自己治癒の役割が述べられているが、例えば神秘性など、現代文明の「時点」の違いで「宗教」の構成要素が変わるのが面白い。また「健康」面では伝統的社会における急速な環境変化による非感染性疾病の増加は人間の精神的適応力と身体的適応力の乖離が如実に表れており興味深い。 こうした文化人類学の考察や知見から人間の進化や本質をとらまえ、脳科学や遺伝子工学へアプローチしていけばさらにそういった分野の研究が進むであろう可能性を感じさせられた。

Posted byブクログ

2018/05/31

銃・病原菌・鉄、文明崩壊に続く大著。著者が長年フィールドワークしてきたニューギニアの伝統的社会とアメリカなど現代社会を対比させて論じていく。特に伝統的社会の方が多言語社会であるという指摘は、それぞれが依って立つ文化的背景を残しながら、他の文化への理解も当たり前の生活上の必要として...

銃・病原菌・鉄、文明崩壊に続く大著。著者が長年フィールドワークしてきたニューギニアの伝統的社会とアメリカなど現代社会を対比させて論じていく。特に伝統的社会の方が多言語社会であるという指摘は、それぞれが依って立つ文化的背景を残しながら、他の文化への理解も当たり前の生活上の必要として持っていることを示してくれている。他文化への敬意を持つことは人類の最低限の共通項として定着させるべき事と感じた。まだ時間は残されているのだろうか?

Posted byブクログ

2017/09/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

我が秋田県の事例が紹介されていたのはびっくり。かつては物凄い塩分摂取量だったが、文明の発達により貯蔵に多量の塩分を使わなくなり、労働環境の改善で昔ほど汗をかかなくなったためにもはやかつてのような塩分は必要なくなったのだが、長年の啓蒙活動にも拘らず、塩分過多の家庭は多い。ヤマノミ族三年分の塩分を1日で使い切るような異常な摂取をしていた秋田県人の話はクラクラした。

Posted byブクログ