99%の日本人がわかっていない国債の真実 の商品レビュー
「日銀が民間金融機関から国債を買いお金を刷ることで,より多くのお金が世の中に出回ることになるのだ。」(p.36) のキモチは分かるのだけど,この金融緩和は,景気回復の十分条件ではないと思いました。アベノミクスの最初の矢が金融緩和でしたが,国民は政府のやり口から「増税が待ち受けてい...
「日銀が民間金融機関から国債を買いお金を刷ることで,より多くのお金が世の中に出回ることになるのだ。」(p.36) のキモチは分かるのだけど,この金融緩和は,景気回復の十分条件ではないと思いました。アベノミクスの最初の矢が金融緩和でしたが,国民は政府のやり口から「増税が待ち受けている」ということを刷り込まれているので(要するに政府の経済政策への懐疑),お金は出回らなかった。GDPと連動していたのは,マネタリーベースではなく政府支出だった。つまり,適切な財政政策こそ景気回復の本丸だということを意味していると思われます。 この本はそのあたりは書いていないようで,国債の正体がテーマであることや,著者がリフレ派であることから,金融政策を中心とする書き方になっているのだと思います。 例えば,図3のキャプションは「日銀が国債を買うと物価が上がる」となっています。物価が上がるまでのプロセスを,本文では「風が吹けば桶屋が儲かる式の連鎖反応によって」と表しています。現実は上手く連鎖しなかったのではないでしょうか? 「お金を借りやすくする」までの話は真実だと思いますが,その後民間が本当にどんどん融資を受けるかという実態があまり伴わず,伴ったとしても倒産が多かったわけで,金融政策は十分条件でないことが伺われます。 ***** 経済成長があれば,要求官庁は経済成長に見合う経費増も要求する。経済成長は財務省のおかげではないので,「税収」増の分だけ予算増となっても,要求官庁は財務省に恩を感じない。 ところが,「増税」であれば,その増加分は財務省のおかげとなって,財務省はその分の予算配分をするとき,各省庁に恩をきせられるのだ。(p.84) 比較的手を出しやすい国債は「撒き餌」のようなものであり,最終的にはより自分たち[銀行や証券会社]の儲けの大きい金融商品を買わせたいのである。(p.88)
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日本は国債を発行しまくって借金が1000兆円を超えているから、破綻する。とか日銀は政府と同じだから返さなくてもいい。という噂を聞いてどっちが本当なのかよくわからなかったけれど、この本を読んでそんな単純な問題ではなく、今の現状で破綻することはないが、借金を返さなくていいわけでもない...
日本は国債を発行しまくって借金が1000兆円を超えているから、破綻する。とか日銀は政府と同じだから返さなくてもいい。という噂を聞いてどっちが本当なのかよくわからなかったけれど、この本を読んでそんな単純な問題ではなく、今の現状で破綻することはないが、借金を返さなくていいわけでもない。 個人としては借金を作らないことが正解でも国としたら借金をしないことが正解ではない。マクロ視点とミクロ視点では正解が変わるのだと初めて知った。 まだまだ経済のことはわからないので、これの新しいVerも読んでみたい。
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日本人なら誰しも見聞きしたことがあるかもしれない、国民一人当たりの借金が○○だから日本はもうだめだ、、的な話がいかに根拠のないものか、また、これも仕方ないと多くの人が感じる増税の話が財務省のご都合主義?によるものでデフレ下の日本で行うなど言語道断といったことが書かれている本。印象...
日本人なら誰しも見聞きしたことがあるかもしれない、国民一人当たりの借金が○○だから日本はもうだめだ、、的な話がいかに根拠のないものか、また、これも仕方ないと多くの人が感じる増税の話が財務省のご都合主義?によるものでデフレ下の日本で行うなど言語道断といったことが書かれている本。印象に残ったのは、1. 経済を道徳で考えると大きく見誤る(経済政策は無責任にやるものだ)、2. 民間金融機関はまだまだ国債を欲しがっている(現在の金利に納得している)、3. 国債は将来世代への投資(震災後の増税はやっぱおかしい)という考え方。国家を企業に置き換えるとあったように、借金そのものは適度にする分には健全であるが、しっかり利益(経済成長)に結びつくようなお金の使い方をしないといけない。借金ができるだけ、まだまだ捨てたものじゃないなという発想が、日常生活にも通じるところがあるかもしれない。ただ、やはり多額の債権者には気を使うと思うので、どんな人が日本国債を持っているか、筆者に言わせると外国人だろうがいくら保有してても関係ないということだが、個人としては気になる。世の中FIREを目指す方もいれば派手に浪費する景気の良い方もいる。消費が少ない自分からすると後者の人間はありがたい限りだが、もう少し景気がよくなって金利が上がってきたら自分も日本国債を購入して将来の日本を微力ながらサポートしたいものだ。
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民間の当座預金が無利子なのは、終戦後に制定された臨時金利調整法に基づく告示によるもの。 政府の金融資産は、天下り先への出資金、貸付金が多い。資産の処分をするには、これらを解体・廃止することになる。 災害復興には、長期の国債発行が効果的。増税ではさらに消費が冷え込む。 教育国債で、...
民間の当座預金が無利子なのは、終戦後に制定された臨時金利調整法に基づく告示によるもの。 政府の金融資産は、天下り先への出資金、貸付金が多い。資産の処分をするには、これらを解体・廃止することになる。 災害復興には、長期の国債発行が効果的。増税ではさらに消費が冷え込む。 教育国債で、教育水準を高めて、将来の所得税を多くする。 今の財政法では、有形資産に対してしか国債発行を認めていない。 国債は金融商品の「プレーンバニラ」=基本的な商品ということ。
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わかるんだけど、本当にそうなのか?とどうしても思ってしまう。国債の仕組み、日銀と税外収入の関係など、知らないことがたくさんあるなぁと感じた。 ただ、書き振りがなー。思いっきり上から目線で、断定的で、きっとこの人は組織で(大蔵省で)うまくやれなかった人なんだろうなーと感じてしまっ...
わかるんだけど、本当にそうなのか?とどうしても思ってしまう。国債の仕組み、日銀と税外収入の関係など、知らないことがたくさんあるなぁと感じた。 ただ、書き振りがなー。思いっきり上から目線で、断定的で、きっとこの人は組織で(大蔵省で)うまくやれなかった人なんだろうなーと感じてしまった。組織人として自戒を込めて。
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財務省出身の著者が財務省に牙を剥いていた。財務省は増税したい(天下り先確保のため)思惑があるため国債=悪と国民に刷り込みをしていると。国債発行が減り一番困るのは金融機関で景気に良くないとのこと。 天下りがまだ行われているのか調べてみる必要があると思った。
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国債ってなんだろうから出発し、勉強中。国債発行賛成側の意見がよくまとまっている。 一方的に発行しないほうがいいとか、借金はよくないとか、そういう決めつけしかできないのは嫌だったから、この本を読めてよかった。 立場的にも心情的にも、個人投資は国債がいいってのは賛成できないけど。
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エビデンスは少なく、独善的な論調だけど、それを前提としていればいわゆる「財政破綻論」に対する反証として読む価値は十分にある。
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●とてもわかりやすく国債のことを学べた。筆者は、どんどん国債を発行すればよいという主張を展開しているが、その論に説得力を感じた。
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本書は、非常に分かり易く国債について著されています。平易な言葉と例が載っているので、経済のまったくのド素人でも理解出るようになっています。逆の言い方をすると、これで理解できなければ、他のどの本を読んでも理解できないというくらいの内容です。前半から中ごろまでは、国債の説明で、後半に...
本書は、非常に分かり易く国債について著されています。平易な言葉と例が載っているので、経済のまったくのド素人でも理解出るようになっています。逆の言い方をすると、これで理解できなければ、他のどの本を読んでも理解できないというくらいの内容です。前半から中ごろまでは、国債の説明で、後半には、実際に国債に投資する方法が載っていて、至れり尽くせりの内容となっています。オススメです。
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