かくて行動経済学は生まれり の商品レビュー
第31回ビブリオバトル〜明石の陣〜テーマ「唯我独尊」で紹介された本です。オンライン開催。 2021.4.8
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二重課程説ファンとしては遅まきながら読めてよかった。どこまで本当の話かは別として、カーネマンとトベルスキーの関係が生々しく描かれていて、とても興味深い。 また、二人とも戦争が日常のすぐ近くにあった上での研究活動だったことも驚きの一つだった。
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2010年にデータ分析を武器にMLBの常勝球団となったオークランド・アスレチックスのGMビリー・ビーンの物語「マネーボール」は経済に理論を持ち込んだ。しかし、その先人はイスラエル独立戦争のころから活躍していたダニエル・カールマンとエイモス・トベルスキーであった。イスラエル陸軍のア...
2010年にデータ分析を武器にMLBの常勝球団となったオークランド・アスレチックスのGMビリー・ビーンの物語「マネーボール」は経済に理論を持ち込んだ。しかし、その先人はイスラエル独立戦争のころから活躍していたダニエル・カールマンとエイモス・トベルスキーであった。イスラエル陸軍のアドバイザーとして、教育訓練や作戦に生きたデータ活用を経験した二人は、1976年ヘブライ大学からスタンフォードに居を移す。アメリカで行動経済学として二人の研究成果が注目されるまでには長い年月を要した。1996年にエイモスが死去し、2002年にノーベル賞を受賞。それからようやく、どうして人間は不合理な意思決定を行うのかの学問が花開くことになる。
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この本、図書館で経済学の棚にあったけど・・・どうなんだろう。内容的には文学(ノンフィクション)の棚の方がふさわしいんじゃないかなぁ。 だって、これは完全にラブストーリーだと私は思った。 行動経済学の開祖、ダニエル・カーネマンとエイモス・トヴェルスキーの二人の出会いと別れの物語。 ...
この本、図書館で経済学の棚にあったけど・・・どうなんだろう。内容的には文学(ノンフィクション)の棚の方がふさわしいんじゃないかなぁ。 だって、これは完全にラブストーリーだと私は思った。 行動経済学の開祖、ダニエル・カーネマンとエイモス・トヴェルスキーの二人の出会いと別れの物語。 著者マイケル・ルイスも、「二人の関係は性的なものが介在されない恋人同士みたいなものだ」というようなことを書いていたが、本当にそうだと思った。(書かれていた箇所が見つからないので、申し訳ないですが正確な引用ではないです) 起きている間はいつも一緒にいて、二人でこもる研究室の扉の向こうからはずっと笑い声が聞こえている。他の人は誰も共有できない二人だけの世界。 こんな幸せな人生ってあるかしら、と読みながら思った。当時の奥さんはひそかに嫉妬していた、というが、そりゃそうだよなぁ、と思った。 独力で偉業を成し遂げることももちろん素晴らしいことだと思うけど、以心伝心の親友と二人で毎日笑いながらアイデアを練り上げて、その結果、世界を変えてしまうようなすごいものが出来上がる、って最高じゃないかと思う。私も奥さんじゃないけど、いいなぁ、二人だけでそんな楽しいことして、と思った。 そして、この二人ほどの偉業じゃなくても、古今東西の産業界を探すと、いろんな形(カップリング)の似たような疑似恋人関係ってけっこうあるんじゃないのかなぁ。 それを幸せと言わずして何を幸せと言うのか、という感じ。 初期値に推計値が左右されることに気づかない「確証バイアス」や、インプットのパターンに一貫性があると、理屈抜きで予測に自信満々となる「妥当性の錯覚」などは、用語は知らなくても、今はわりとみんな知っている脳のはたらき、という感じがするけど、ほんの4~50年前まではこんな風に誰も思いもよらないことだったんだ、とビックリした。こうして綺麗に整理されて説明されると、まるで自明のことのように感じるけれど、ここまでスッキリ説明されるまでには、二人の天才の頭脳による長い考察と研究が必要だったんだなぁ、と驚く。 そして、この二人のバックグラウンドとして欠かせない、イスラエルという国の特異性も、読んでいて非常に驚かされた。 ニュースで聞くイスラエルという国は、いろいろと遠すぎて私にはあまりピンと来ないのだが、こうして「誰かの物語」の背景として読むと、いろんな意味で分かりやすく、あらためてイスラエルのすごさに度肝を抜かれた。(この国に対しての「すごい」の意味はポジティブ・ネガティブ両方ある) なんか、うまく言えないけど、とにかく、いろいろすごい。 この本は、マイケル・ルイスの中では、ちょっとわかりづらいというか、読みづらいなぁ、と思った。 でも、たぶん、もともとマイケル・ルイスの文章というのはそういうもので、私が今まで読んだのは東江一紀さんが訳していたからスイスイ読めた、という部分もあるのかも、と思った。 この本の訳も全然悪くはなかったけれど(東江さんと共訳されていた方だし)、でもところどころで、「ん?この指示代名詞は何を指すのかしら」と首をひねる箇所がいくつかあった。たぶん原文がそうなのかな。 構成も、少々もたついている印象だった。
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行動経済学の始まりの物語。 ・どんな分野の専門家でも、その人自身の頭の中でなぜ判断が歪められてしまうのかについては、すでに何年も前に説明がなされている。それを行ったのは、二人のイスラエル人心理学者、ダニエル・カーネマンとエイモス・トヴェルスキーである。 ・スカウトはほぼ一瞬で...
行動経済学の始まりの物語。 ・どんな分野の専門家でも、その人自身の頭の中でなぜ判断が歪められてしまうのかについては、すでに何年も前に説明がなされている。それを行ったのは、二人のイスラエル人心理学者、ダニエル・カーネマンとエイモス・トヴェルスキーである。 ・スカウトはほぼ一瞬で印象を決め、そのあとはそれに合うデータを集めてしまう傾向にあるのだ。これは”確証バイアス”というものだ ・悲観的だと悪いことを二度も経験することになる。一度は心配しているとき、二度目は本当に起こるときだ。 ・人はものごとの本質で選ぶのではない。ものごとの説明のしかたで選ぶのだ。
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マネー・ボールの著者、マイケル・ルイスが二人のユダヤ人心理学者ダニエル・カーネマンとエイモス・ドヴェルスキーについて調べてまとめあげた本です。 ストーリーは時系列をおいつつ、住む場所や大学を変わるたびに当時近くにいた多くの人の証言を取り上げていていて、最後まで読者の興味を引き続け...
マネー・ボールの著者、マイケル・ルイスが二人のユダヤ人心理学者ダニエル・カーネマンとエイモス・ドヴェルスキーについて調べてまとめあげた本です。 ストーリーは時系列をおいつつ、住む場所や大学を変わるたびに当時近くにいた多くの人の証言を取り上げていていて、最後まで読者の興味を引き続ける構成になってます。アメリカでベストセラーを多く書いてきた著者の実力がよくわかります。 自分の判断が本当に正しいのかと、判断ミスが発生する前にブレーキをかける癖をつけるという意味でも読んでよかったと思える一冊です。
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■序 章 見落としていた物語 ■第1章 専門家はなぜ判断を誤るのか? ■第2章 ダニエル・カーネマンは信用しない ■第3章 エイモス・トヴェルスキーは発見する ■第4章 無意識の世界を可視化する ■第5章 直感は間違える ■第6章 脳は記憶にだまされる ■第7章 人はストーリーを...
■序 章 見落としていた物語 ■第1章 専門家はなぜ判断を誤るのか? ■第2章 ダニエル・カーネマンは信用しない ■第3章 エイモス・トヴェルスキーは発見する ■第4章 無意識の世界を可視化する ■第5章 直感は間違える ■第6章 脳は記憶にだまされる ■第7章 人はストーリーを求める ■第8章 まず医療の現場が注目した ■第9章 そして経済学も ■第10章 説明のしかたで選択は変わる ■第11章 終わりの始まり ■第12章 最後の共同研究 ■終 章 そして行動経済学は生まれた
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ある意見を固めると、その意見の根拠となる証拠を集める(確証バイアス)。 生物がどのように行動するかに注目する行動主義の代表であるスキナーは、動物の行動が思考や感情から生じるのではなく、外部から与えられる報酬と罰によって決定されると考えたが、人間を対象とした実験は現実的でなかった...
ある意見を固めると、その意見の根拠となる証拠を集める(確証バイアス)。 生物がどのように行動するかに注目する行動主義の代表であるスキナーは、動物の行動が思考や感情から生じるのではなく、外部から与えられる報酬と罰によって決定されると考えたが、人間を対象とした実験は現実的でなかった。 ドイツ系ユダヤ人を中心に始めたゲシュタルト心理学は、外部からの刺激と人間の感覚との間には、はっきりとした関連はなく、脳は集めた情報から意味を生み出すことを実証した。 最初の評価で生じた感覚は、次の評価にも取り込まれる(ハロー効果)。 <解説より> ブレグジットとトランプ選対には、ケンブリッジ・アナリティカという人心操作の黒幕企業がいた。アメリカのヘッジファンド「ルネサンス・テクノロジー」の共同CEOの富豪がスポンサーだった。
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行動経済学がこんな形で作り上げられたとは知らなかった。それにしても、最期の頃は2人の関係が上手くいっていなかったのは本当に残念。そのままの関係が続けばもっといい論文が出たかもしれないのに。
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マイケル・ルイスの『マネー・ボール』と、行動経済学の本であるダン・アリエリーの『予想どおりに不合理』が面白かったので読んでみたが、途中で飽きてきて斜め読みしてしまった。 本書の原文のタイトルは"Undoing Project"で、「あのことさえなければ…」と、...
マイケル・ルイスの『マネー・ボール』と、行動経済学の本であるダン・アリエリーの『予想どおりに不合理』が面白かったので読んでみたが、途中で飽きてきて斜め読みしてしまった。 本書の原文のタイトルは"Undoing Project"で、「あのことさえなければ…」と、すでに起きた事実を取り消し、やり直しをしようとする思考を表している。 いろいろと考えながら読んだ箇所は、第8章~第10章くらいでした。以下のような内容のあたり。 勝敗の確率が半々で、15000円勝つか10000円負けるかの賭けを一回だけしようと持ちかけると、たいていの人は断る。 しかし、同じ人に同じ賭けを100回やろうと伝えるとほとんどの人が受け入れる。 なぜか?このあたりの意思決定の人間の性質を考えると、何かリスクのある決定を前にして人がとる行動の予測精度がアップする? 人は、後悔を最小にしようとする。何もしないことで現状維持できると思えば人はリスクを伴う行動をさけようとする。 この本に関しては、じっくり読んでもあまり得るものはないと感じたので、(時間を無駄にしたという)後悔を最小とすべく斜め読みと読み飛ばしをした次第です。
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