反脆弱性(下) の商品レビュー
読書会に参加するので難しく難解で半分位しか頭に入らなかったけど、ナントカ読み切った。 半脆さとは?!に永遠に向き合いたい人、身銭を切ることの重要性を知りたい人にはオススメ
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多くの具体的事例を挙げ、反脆弱性の持つ強みを様々な角度から述べている。一言で表現するのはのは難しいが、何となく全体を通じて受け取ったメッセージは「将来において絶対なんてものは絶対ない」ということだろうか。 時には失敗もするし、不運にも遭うだろうし、しかし時には受け流しつつ、また...
多くの具体的事例を挙げ、反脆弱性の持つ強みを様々な角度から述べている。一言で表現するのはのは難しいが、何となく全体を通じて受け取ったメッセージは「将来において絶対なんてものは絶対ない」ということだろうか。 時には失敗もするし、不運にも遭うだろうし、しかし時には受け流しつつ、また時にはその経験から学び以前よりも強く成長する、といった臨機応変さや柔軟な思考が大切であることを理解した。 著者の軽妙な語り口が個人的には読みやすく、また分野を問わず豊富な知識には驚かされる。 一点もし要望するとすれば、全体としてもう少しコンパクトにできるかも?という部分。 多数の事例は理解が深め易い一方で、冗長感も出てしまうのでその点だけわずかに気になった。 他の著書も興味が湧くものが多いのでぜひ読んでみたい。
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お喋りな友人はいるだろうか。纏まらない会話を文字数制限無視して喋り倒し、聞いてもいないのに説明口調で話し続ける。勝手に脱線する。ボールキープし続けて、パスも出さないしキャッチボールもしない。自分の足下にボールを落とし、自ら拾って話し続けるのだ。知識もひけらかしたいのだろう、連鎖反...
お喋りな友人はいるだろうか。纏まらない会話を文字数制限無視して喋り倒し、聞いてもいないのに説明口調で話し続ける。勝手に脱線する。ボールキープし続けて、パスも出さないしキャッチボールもしない。自分の足下にボールを落とし、自ら拾って話し続けるのだ。知識もひけらかしたいのだろう、連鎖反応で注釈まで添えてくる。そんな人と会話すると、相槌さえも自殺行為になるから、ただただその場を切り上げる作戦に集中する。文字通り、我々は、そうした存在に時間と寿命を奪われている。 本著は、そうした存在を本に閉じ込めたような仕立てだ。読書に体力がいる。その疲労感により、重みのある読書だという錯覚を味わう事も可能だが、多くは勘違いだ。論理的に、頭の整理をして話そうよ。いや、著者のスタイルを考え直してみる。ここで主張されているのは「反脆弱性」。…無秩序、非線形的、変動性の話だ。なるほど、規則性や体系を否定してきたわけだ。 イライラの一例を本著から示そう。 草食動物は毎日安定的に草を食む。肉食動物は、不定期に獲物を獲得する。だから、人間はタンパク質は断続的に食べる方が良いのだ、と確信したらしい。そうした観点からも断食は身体に良い。万事がこんな調子で、根拠が無さすぎる。それに対して、「自分に理解できないからといって不合理とは限らない」という名言まで登場する。後件肯定の誤謬のような言葉も出てくる。著者自身が、誤謬に取り憑かれている気がする。 しかし、こうした本にエンカウントした場合の対処法がある。会話と同じ。発話の単語から思い付きで横に逸れた論旨は斜め読みしても良くて、拾い読みしながら煩く感じたら畳んでしまう事だ。勿論、球数が多いので、これは勉強になるなという内容も多く、全てを否定するものではない。
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https://scrapbox.io/ne-sachirou/Nassim_Nicholas_Taleb%E3%80%8C%E5%8F%8D%E8%84%86%E5%BC%B1%E6%80%A7%E2%80%94%E2%80%94%E4%B8%8D%E7%A2%BA%E5%AE...
https://scrapbox.io/ne-sachirou/Nassim_Nicholas_Taleb%E3%80%8C%E5%8F%8D%E8%84%86%E5%BC%B1%E6%80%A7%E2%80%94%E2%80%94%E4%B8%8D%E7%A2%BA%E5%AE%9F%E3%81%AA%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%82%92%E7%94%9F%E3%81%8D%E5%BB%B6%E3%81%B3%E3%82%8B%E5%94%AF%E4%B8%80%E3%81%AE%E8%80%83%E3%81%88%E6%96%B9%E3%80%8D2012
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上巻に引き続き、伝えたい1つのメッセージが一貫していて面白い。おそらく下巻の結論部分がそのメッセージなので、なんなら結論だけ読んでも学びはあると思う。
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「なんでも強くしすぎると想定より強い外力に対しては無力。ある程度の弾力が必要だ。」とのメッセージ。 色々なエピソードを交えながら書かれているが長すぎると思う。
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上巻に引き続き、タレブさんの過激な主張が続く。やや横道にそれ、官僚や専門家と言われる人々のポジショントークを批判する箇所が多いが、反脆弱性で説明できるところが面白い。「人々は確率や正しさではなく、脆さに基づいて意思決定をしているという切り口」「定義と説明を間違えないこと」「変化や...
上巻に引き続き、タレブさんの過激な主張が続く。やや横道にそれ、官僚や専門家と言われる人々のポジショントークを批判する箇所が多いが、反脆弱性で説明できるところが面白い。「人々は確率や正しさではなく、脆さに基づいて意思決定をしているという切り口」「定義と説明を間違えないこと」「変化や多様性が大きくなりすぎてシステムに頼りすぎ、結果、分析も説明もできない」というのは、メガバンクのシステム障害などが典型例か。
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元旦早々読み終えました。だってね、テレビがあまりにも面白くないんで、本を読むくらいしかすることないですよ。 さて、本書ですが、ところどころ難解なところはありますが、そうでないところはすんなりと理解&納得できました。会社やその他で付き合っている人に、本書で表わされるような人がいた...
元旦早々読み終えました。だってね、テレビがあまりにも面白くないんで、本を読むくらいしかすることないですよ。 さて、本書ですが、ところどころ難解なところはありますが、そうでないところはすんなりと理解&納得できました。会社やその他で付き合っている人に、本書で表わされるような人がいたりするんで、該当するパートはその人を思い浮かべながら読んでみたりしてね。 あんまり、ガチガチに凝り固まって考えるのもよくないようですね。反脆いとは、強いとかの事ではないんですね。事柄に柔軟性をもって対応するというか、何と言うか。かといって、軟弱なわけでもないと。 複雑なこの時代、柔軟性をもって対応するのは必要なスキルですね。
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非常に面白い。 反脆弱性、反脆さは耐久力や頑健さを超越する。衝撃を糧にする。 土地の反脆弱性について。著者の故郷であるベイルートは8回破壊され、8回再建したらしい。今回の爆発で、9回目ということか。 人間の反脆弱性について。心的外傷後成長。心的外傷後ストレス障害とは逆で、過...
非常に面白い。 反脆弱性、反脆さは耐久力や頑健さを超越する。衝撃を糧にする。 土地の反脆弱性について。著者の故郷であるベイルートは8回破壊され、8回再建したらしい。今回の爆発で、9回目ということか。 人間の反脆弱性について。心的外傷後成長。心的外傷後ストレス障害とは逆で、過去の出来事で心に傷を負った人々が、それまでの自分より強くなるという現象。 逆に、脆さについて。暇な人は時間を無駄にしてしまう、忙しい人はどんどん仕事をこなす。怠惰が人をダメにする。 システムが反脆ければ、事故やトラブルによってシステムは強くなる。飛行機事故によって、飛行機業界全体は同じ事故のリスクを減らすことができる。経済は巨大な一つのシステムになっているので、連鎖倒産などが起こる。つまり経済のシステムは反脆くない。 物事を決めるときに、いくつも理由があるときは、それをしないほうがいい。理由をいくつも挙げて自分を説得しようとしているからだ。これは人生において使えると感じた。 この本を読んで、多くの人が思うことを自分も思った。 これからは反脆く生きよう、と。 人はいくらでも強くなれる。その意思があれば。
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タイトルの反脆弱性というのは、脆弱性の英語「fragility(もろさ)」の対義語がないことから、著者が作り出した造語“Antifragility”の日本語訳。 あらゆる物事は、脆弱、頑健、反脆弱の3つに分けることができ、この本で最も大切とされているのは、この反脆弱性です。 ...
タイトルの反脆弱性というのは、脆弱性の英語「fragility(もろさ)」の対義語がないことから、著者が作り出した造語“Antifragility”の日本語訳。 あらゆる物事は、脆弱、頑健、反脆弱の3つに分けることができ、この本で最も大切とされているのは、この反脆弱性です。 反脆弱性と言われ、ぱっと頭に浮かんだのは、心理学の「レジリエンス」でした。 また、先日読んだ「ネガティブケイパビリティ」も、「不確実性に耐え抜く力」と捉えれば、こちらに当てはまると思っていましたが、この本ではそれらは「頑健さ」というカテゴリーになります。 反脆弱性とは、簡単に言えば、「不確実性を糧にして成長すること」です。 これだけで考えれば、なんだレジリエンスと一緒ではないかと思うかもしれませんが、 反脆弱性は、「能動的に小さな失敗をすることで、成長していくこと」を言います。 人は快適性・利便性・効率性を求めて、リスクやストレスを避けている、と著者は説きます。 また、こうしてリスクを避け続けると、ブラックスワン(システムが一気に崩壊すること)にでくわし、大きな損失を生み出します。 (この箇所を読んで、この本がコロナウイルス関連本の中にあったことの意味がなんとなくわかりました。) 全体を通して読んでいて、この本が素晴らしいと思った点は、筆者が自分の主張と行動を合わせていることでした。 一見、普通なことのようにも思えますが、言っていることとやっていることが矛盾している人はかなり多くいます。 リスクを負うべきだと言いながら、自分だけオプションをもらいながら安全圏にいる人など、数えればきりがありませんが、著者が本の中でバッサバッサと力強い言葉で切り付けていく様は、痛快で、英語がもう少しできたら原本で読みたい、と思うほどでした。 文章に力がこもっていて、日本語訳にもそのエッセンスが見事に詰め込まれていて、文章の奥ゆかしさを改めて実感させられました。 大切なのは、著者の考えを知り、自分ならどうするべきかを導き出すことだと思います。 知識を得るだけでは、脆いと思います。行動に移し、身銭を切り、失敗を繰り返すことで経験は磨かれ、自分だけの経験則(ヒューリスティック)は作られていくのだと思います。 「反脆さ」という考えを知ることにとどめることなく、自らも「反脆弱性」を身につけていきたいですね。
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