かぜのてのひら 新装版 の商品レビュー
学校とか生徒の詩が多くて、本当に教師楽しかったんだな〜と感じた あんまり深くまで読み込める歌がなくて行間を読む力?想像力?まだまだだな〜と思った
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24から28歳までの歌をまとめた第二歌集 心が鳴る、と感じられたことが、見事に現代語で短歌に歌われていく。 高校を退職していくときのおもいも貴重。
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俵万智さんの第二歌集。 24~28歳までの歌集で、どの歌も瑞々しく、真っ直ぐな眼差しを感じる。好きな歌がいっぱいあった。 高校教師のときの歌もあり、教師をしながら歌人としても活躍されていたのだと思うと、今さらながらスゴすぎる。 あとがきに「心が鳴る瞬間、自分の中に確かに聴こえ...
俵万智さんの第二歌集。 24~28歳までの歌集で、どの歌も瑞々しく、真っ直ぐな眼差しを感じる。好きな歌がいっぱいあった。 高校教師のときの歌もあり、教師をしながら歌人としても活躍されていたのだと思うと、今さらながらスゴすぎる。 あとがきに「心が鳴る瞬間、自分の中に確かに聴こえた音楽を言葉という音符で書きとめることが、歌を詠むこと」といったことが書かれていた。素敵だなぁ。だから、俵万智さんの歌はいつもストレートでまっすぐ心に届くんだね。 以下、特に心に響いた歌を。 ○ぎこちない父との会話 茶柱が立てばしばらく茶柱のこと ○窓辺には父の愛したアメリカのガラス細工の鳥のはばたき ○心散るならば満開の木の下でそっと言われたかったさよなら ○ぎんいろの郵便受けを光らせて待つためにある初夏の一日 ○ピストルの音 いっせいにスタートをきる少女らは風よりも風 ○君の指から吾の指へ伝い来るてんとう虫のたしかな歩み ○スクランブル交差点、青 いっせいに魔法が解けて人歩き出す ○三度めの春を迎える恋なればシチューを煮こむような火加減 ○四万十に光の粒をまきながら川面をなでる風の手のひら ○家族というまあるいケーキを切り分けて吾にひとつぶの苺をのせる ○B4の上質紙トンと揃えおり心もこんなふうにトトンと ○しゃぼんだま追えば追うほど遠のいて空と溶けあうまでの距離感
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
特に好きな歌。 ◇母と娘のあやとり続くを見ておりぬ「川」 から「川」へめぐるやさしさ ◇泣きじゃくるチア・リーダーよこんなにも悔しいことがあるということ ◇読み終えてしまった推理小説のように男に抱かれておりぬ ◇渡されし缶コーヒーは生ぬるくあなたをかばうように飲みほす ひらがなとカタカナを意識しながら読んだ。
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天才歌人、俵万智さんの第二歌集。 24歳の早春から28歳の冬の終わりまでの四百七十余首だそうです。 その四年間は俵さんにとってかなり起伏の大きい四年間だったそうです。 まる四年間勤めた橋本高校を退職されたことはあとがき「心が鳴る」に書かれていますが、この歌集で気になるのは第一歌集...
天才歌人、俵万智さんの第二歌集。 24歳の早春から28歳の冬の終わりまでの四百七十余首だそうです。 その四年間は俵さんにとってかなり起伏の大きい四年間だったそうです。 まる四年間勤めた橋本高校を退職されたことはあとがき「心が鳴る」に書かれていますが、この歌集で気になるのは第一歌集『サラダ記念日』では、もう幸せいっぱいとしかいえなかった万智さんの恋の行方でした。 なんだか、淋しい方向に進んでいるみたいで胸が痛くなる歌が多かったです。 タイトルの『かぜのてのひら』は ○四万十に光の粒をまきながら川面をなでる風の手のひら からとられています。 この歌集は、恋の歌以外も色々載っていますが、やっぱり気になる恋の歌中心に以下に載せます。 ○「おまえとは結婚できないよ」と言われやっぱり食べている朝ごはん ○かつて我が夫に立候補せし人の婚の知らせを聞く十二月 ○「たすけて」と言えばあなたは会いに来てくれるだろうかくれぬだろうか ○君の子として生まれきしみどりごを花より早く知るこの四月 ○君の子を生める女人のほほえみの眉毛も唇も三日月の夜 ○チューリップの花咲くような明るさであなた私を拉致せよ二月 ○三度目の春を迎える恋なればシチューを煮こむような火加減 ○今日からは妻と呼ばれる友がいてはにかむような桜のつぼみ ○来年のことは言わない原っぱに菜の花色の時限爆弾 ○さみどりの葉をはがしゆくはつなつのキャベツのしんのしんまでひとり ○六月になれば心をよぎる人夢の中にてすずらんを振る ○花ことば「さびしい」という青い花一輪胸に咲かせて眠る ○「斜陽館」にて更ける夜は思いきり一人よがりの日記を書かん ○はなむけの言葉を生徒に求められ「出会い」と書けり別れてぞゆく ○選択をするなら誰にも憎まれぬ国より一人に愛される国 ○「もし」という言葉のうつろな人生はあなたに一度わたしに一度
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「サラダ記念日」のピュアな恋のうたとは少し変わって、教師としての目線や、過去の恋愛を顧みるような目線、本気で相手を想えない葛藤など、時の流れを感じれた 自転車を漕いで初めて会いにゆきし日のスピードを思いつつ漕ぐ
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特別でない路傍の石がかくも煌めいてみえるなら、忙殺による暗雲は風に攫われる。思考の整理が追いつかなくて不安でも、まだ目が輝いている。まだ心は鳴る。それがどんなに私を。
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一目で、すごくいい! という歌ではなく、ただ、芯と逡巡が見てとれて、心がキュッとなるものが多かった。
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