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15歳、ぬけがら の商品レビュー

3.7

16件のお客様レビュー

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2024/02/28

辛いねぇ、こりゃ辛いねぇ。まさかお母さんがお客様接待中に出会っちゃうなんて。わたしゃあ、びびっちまうよ。(;゜0゜)

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2023/05/28

貧困家庭の児童生徒が主人公の小説で、これまでに身近にはいなかった世帯の話題ですが、その置かれている状況の凄まじさに怯まされることが多々ありました。 片親でありながら、親は精神的な問題で働けず、家はゴミ屋敷、食事は学校での給食のみ。支援団体の取り組みは「哀れみで、ほどこそうとして...

貧困家庭の児童生徒が主人公の小説で、これまでに身近にはいなかった世帯の話題ですが、その置かれている状況の凄まじさに怯まされることが多々ありました。 片親でありながら、親は精神的な問題で働けず、家はゴミ屋敷、食事は学校での給食のみ。支援団体の取り組みは「哀れみで、ほどこそうとしているのでは」とプライドを傷つけられるように感じ、非行少年のグループでの「遊び」には道徳的な抵抗があって心から楽しむことはできず、あまりの生きづらさに、まるで「ぬけがら」のように心を殺して日々を過ごす彼女の姿に、やるせない気持ちを抱きます。 日本の平均的な世帯からは大きく乖離した状況であるが故に、その実態を想像することが難しく、簡単に「貧乏だから」などと心無い言葉を浴びせられることも少なくないのも、読んでいて辛くなります。 一方で、彼女の救いとなったのは、支援施設「まなび〜」での美味しい食事と、彼女の話を正面から受け止めて答えてくれる塾長の存在でした。 教員が生徒の気持ち、感情を全て正確に把握することは困難ですが、きちんと向き合う姿勢を通して、信頼関係を築くことが(理想論ですが)やはり大切だし、意識して行きたいと思います。

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2022/09/24

私の身近にない主人公の暮らしぶりが胸に突き刺ささりました。 その過酷な環境のなかで 15歳の主人公が考え、少しずつ強くなっていく姿がとても印象に残ります。 人に手を差し伸べられるのは、やっぱり人間。 今は誰かの助けをかりてても いつか誰かを助けられるようになれば良い。 前...

私の身近にない主人公の暮らしぶりが胸に突き刺ささりました。 その過酷な環境のなかで 15歳の主人公が考え、少しずつ強くなっていく姿がとても印象に残ります。 人に手を差し伸べられるのは、やっぱり人間。 今は誰かの助けをかりてても いつか誰かを助けられるようになれば良い。 前を向くためのチカラをくれるような物語でした。

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2020/12/10

生徒の家庭のことを何も知らない先生。 すごいな、今の時代にそんなこと可能なのかなと思うけれど、じゃあ逆にいったい何を知ってると言えるのだろうかと言えば、やっぱり何も知らないのかもしれないなとも思う。 支援を必要とする側が、支援する側になる。 未だ自らも支援を必要とするままなのに。...

生徒の家庭のことを何も知らない先生。 すごいな、今の時代にそんなこと可能なのかなと思うけれど、じゃあ逆にいったい何を知ってると言えるのだろうかと言えば、やっぱり何も知らないのかもしれないなとも思う。 支援を必要とする側が、支援する側になる。 未だ自らも支援を必要とするままなのに。 これが自助、共助の世界ですか。

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2019/09/08

読んだのは去年。いまだに読み終わった瞬間の哀しさと遣る瀬無さを覚えている。つくづく思うのだけれど、これは物語のお話なんかじゃなくて、実在する人間の話だったのだ。きっとたびたび思い返す。わたしには何ができるのかと思いながら。

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2018/05/01

貧困家庭の女の子が、学習支援塾に出会い、希望を見出す。食事っていいなと思えた。 塾の人ができすぎな点、主人公が不思議にまっすぐな点をのぞけば、自分の世界とも地続きなリアルさを感じて共感できました。

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2018/03/29

経済的に困窮している家庭がいくつか出てくる。主人公の中学生の麻美の家庭もそんな家庭のひとつ。父と離婚した後、母親が精神的に病んでしまい、部屋が汚くて食べるものも着るものも欠いている。 フィクションだが、経済的にも精神的にも自立できていない家庭の子どもたちの現状がよくわかる。子ども...

経済的に困窮している家庭がいくつか出てくる。主人公の中学生の麻美の家庭もそんな家庭のひとつ。父と離婚した後、母親が精神的に病んでしまい、部屋が汚くて食べるものも着るものも欠いている。 フィクションだが、経済的にも精神的にも自立できていない家庭の子どもたちの現状がよくわかる。子どもを取り巻く先生や同級生や見ず知らずの大人たちは、貧困家庭に育つ子供たちの背景を理解しないで阻害したり批判的だ。 そんな中でも、無償の愛を注ぐ、学習支援塾のまなびーに出会うことで、麻美は変わっていく。 近年、子ども食堂が話題になっているが、この本を読んでその価値を改めて認識した。 私は大人として、自分の行動を振り返ったが、中学生はどう読み感じるのか、正直分からない。

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2018/03/20

今の豊かな時代に、今日明日の食べ物に困っている子供たちがいると思うと、切なくなる。物語の中では、学習支援塾でご飯を出してくれたり、勉強を教えてもらったり、話を聞いてもらったりする場所があったから、少しは救われたと思うけど、ホントに切ない。

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2018/02/23

児童文学というカテゴリーだけど、大人にも読んでもらいたい一冊。 世の中、理不尽なことが多いけど 誰かのせいにして不貞腐れてないで 自分のできることからやってみよう! そんな気持ちにさせられます。

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2018/02/18

 海外の作品はかなり果敢に厳しい問題に挑戦するけど、日本のYAは学校で読まれることを配慮してか、厳しい問題もソフトに描く傾向がある気がしているが(『カーネーション』『小やぎのかんむり』など。岩瀬成子は例外)、これは、日本の貧困家庭をかなりリアルに描いている。(一般向けなら厳しい現...

 海外の作品はかなり果敢に厳しい問題に挑戦するけど、日本のYAは学校で読まれることを配慮してか、厳しい問題もソフトに描く傾向がある気がしているが(『カーネーション』『小やぎのかんむり』など。岩瀬成子は例外)、これは、日本の貧困家庭をかなりリアルに描いている。(一般向けなら厳しい現実を描いた作品はいくらでもあるが、この本は児童文学、つまり子どもに読まれる前提で書いている。)  主人公は両親が離婚し、母と暮らすが、母の精神状態が悪く、家事も仕事もできない状態。狭い家に男を連れ込むこともある。 貧困とネグレクトが一体化すると、とたんに大人社会の闇が接近する。女子は売春し、男子はチンピラになり、児童は放浪し、万引きする。最近になって「子どもの貧困」なんて言われだしたけど、いつの時代にもこういうことはあった。多分ほかの国でも同じだろう。しかし、貧しい国ならいざしらず、国家としては豊かな日本が、こうした子どもたちの救済に乗り出さないのは異常だ。  この本でも食事を与え、勉強をサポートするのは民間のボランティアだ。こういう善意の人々に頼って良しとするのではなく、きちんと行政がサポートしなくては。  食欲に負けてサポート団体に行き、少し将来に光が差してきた主人公に比べ、18になったため何のサポートも受けられず、売春で身を立てなければならない優香のことを考えると胸が締め付けられる。(たった一人田舎の祖母に引き取られた和馬も、将来グレる予感大。)しかし、これが現実。すべての人が救われるわけではない。  著者は公立中学の教員だったとあるから、きっとこういう現実を目の当たりにしたのだろう。甘くない現実と同時に、夢物語ではない希望も描いた作者に拍手を送りたい。

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