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僕たちのインターネット史 の商品レビュー

4.1

13件のお客様レビュー

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2023/10/25

1980年代から2010年代までのインターネットの言説史。 ここ何年か、(俺の加齢もあるかもだが)ネットがつまらなくなったと思っていたがその答えが書かれていた。 ネットが広告収入に依存するようになりコンテンツの質よりPV数が優先されるようになっていったためコンテンツの質が低下し...

1980年代から2010年代までのインターネットの言説史。 ここ何年か、(俺の加齢もあるかもだが)ネットがつまらなくなったと思っていたがその答えが書かれていた。 ネットが広告収入に依存するようになりコンテンツの質よりPV数が優先されるようになっていったためコンテンツの質が低下した。またコンテンツそのものよりそれを使ってコミュニケーションすることがネットの主流になっていった。 最近はネットに費やす時間を減らして読書したり散歩したり音楽聴いたり買い物に出かけたりするようにしてる。

Posted byブクログ

2020/10/29

2020年10月28日読了。かつての「パソコン通信」の時代から、10年ごとの日本のインターネットをめぐる言説と人々の変化をたどる対談本。ウィンドウズ95発売とかADSLの搭乗とか、イベントは覚えてはいるのだが、インターネットを巡る肌感覚というか、「何を感じながらインターネットを使...

2020年10月28日読了。かつての「パソコン通信」の時代から、10年ごとの日本のインターネットをめぐる言説と人々の変化をたどる対談本。ウィンドウズ95発売とかADSLの搭乗とか、イベントは覚えてはいるのだが、インターネットを巡る肌感覚というか、「何を感じながらインターネットを使っていたか」という感覚は、10年もするとすっかり忘れているというか、実感が遠くなっているものだ、と感じる…。「世界がフラット化する」「国家がなくなる」といったフリーダム的な議論は今となっては懐かしいし「夢物語」「現実は格差と断絶を助長するだけ」と批判もできるが、当時は真面目にみんな議論していたし、インターネットに輝く未来を感じていたものだったんだよな…。過去は放っておいても忘れられたり改変されたりするものだから、記憶しておく努力、はしていかないといかんな。

Posted byブクログ

2020/09/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

知らない言葉や出来事が多かったけど、解説がわかりやすく頭に入ってきた。インターネットの言説、つまりどのように語られてきたかの話。インターネット自体の倫理や設計から、現代ではインターネットを社会学的な視点で語ることが多くなった。それは、インターネットの大衆化を意味する。しかし、設計や倫理を考えないことは、インターネット自体の設計や倫理が間違った方向に進んだ時に気づかなくなってしまうという危険を孕む。 ・擬似同期 p.88 インターネットでみんなと同じものを見て同じ時間を過ごして同じ体験をしたいという欲望。 擬似的にでもみんなと同じものを見て同じ時間を過ごして同じ体験をしたいっていう欲望を満たす役割を持っていたのは、インターネットが生まれる前はなんだったのだろう。それともインターネットが生んだ欲望なのだろうか。 ・宮台真司の島宇宙理論 p.177 今のインターネットは島宇宙で、自分でスクリーニングしているにもかかわらずあまりにも自然に流れてくるから「これが世間なのかな?」って感じがしてしまう。 自分と同じ意見にしか囲まれないから、「俺たちは正しい」という確信が蔓延する。この島宇宙的思考はメタ認知しておくべきだなと思った。 ・文系理系の二項対立 p.226〜 文理の二項対立、インターネットの倫理・設計か社会学的視点の片方しか理解する気がない点に問題提起があった。物事の実態と現象の両方に理解がある人になりたいと思った。自分の中に「知ったかぶりな状態は好まない」という気持ちが少しあるのかも。 ・デジタルネイティブ世代 p.236 デジタルが自然すぎて、内側の設計や倫理に目が向かない。ここを考えるのはデジタルイミグラント世代の責任。

Posted byブクログ

2019/09/19

昔話話してるのを隣で聞いてるような感覚。さすがに生まれる前のことは分からないのでふーんと思って読んでたがあとはそうだよね〜的な感じだった。

Posted byブクログ

2019/04/06

インターネットの技術的な歴史ではなく、インターネットについて何が語られてきたかが書かれている。80年代から、10年ごとに章立てしてある。数多くの情報を羅列するスタイルで、ひとつひとつを深く掘り下げることは少ない。以下内容メモ。 ・アメリカにおけるインターネットは、サイバースペー...

インターネットの技術的な歴史ではなく、インターネットについて何が語られてきたかが書かれている。80年代から、10年ごとに章立てしてある。数多くの情報を羅列するスタイルで、ひとつひとつを深く掘り下げることは少ない。以下内容メモ。 ・アメリカにおけるインターネットは、サイバースペース独立宣言などに明らかなように、ヒッピー文化と関わりの深い思想的なものだった。 ・一方、日本では思想的な側面はあまり注目されず、サラリーマンのホビー的なものとして受け入れられた。 ・パソコン通信はインターネットではない。各サービスごとに閉じていて、それぞれに掲示板などがあった。 ・日本でインターネットが一般化したころのメインのユーザ層は、音楽やサブカル好きみたいな人たちだった。エヴァの後あたりで、アニメオタクのユーザが急増した。 ・インターネットはサイバースペースとも呼ばれるように、現実とは別の「空間」としてとらえられてきた。しかし東浩紀も指摘するように、インターネットに関して空間の比喩は適切ではない。 ・疑似同期の話。ライブ中継ですら「疑似」である。 ・インターネットは「バカと暇人のもの」になってしまった。「みんながプログラマ」みたいな理想は実現しなかった。 ・初音ミクのPは、やる夫シリーズに見られたような匿名の創造性とは別物だ。昔ながらの音楽業界の成り上がりシステムである。 ・MMO全盛期のゲーマは、ゲームという、現実とは別の空間を生きていた。ソシャゲではそういう感覚は薄い。現実にかぶさるひとつのレイヤーとしてある。 ・PVを稼げばいい、動員すればいいという風潮は、さまざまな問題を引き起こしている。 ・錯覚させるメディア。たとえばナタリーは、読む人によってperfumeに強いメディアに見えたり、電気グルーヴに強いメディアに見えたり、異なって見える。意図的にそのように作っている。 ・海外のメディアは、「何々が選ぶ100枚」みたいな特集を組んで積極的に価値判断を打ち出している。日本ではメディアは価値判断をあまり前面に出さずフラットでいようとしがち。 ・各アプリで情報が閉じていて、グーグルが検索の対象にできない領域も大きくなってきている。相対的にグーグル検索の重要性が低くなっている。the web is dead. ・映像言語をどうとらえるかも重要である。インターネットについて語られることは文字情報にかたよっている。

Posted byブクログ

2018/03/06

80年のインターネット前史から、 2010年代のインフラとなったインターネットまでを 二人の視点で語る。 コンピューターも通信も高価で、 コードを知っていることが前提にあるような頃に インターネットが持っていた意味と、 ビジネスに利用され、誰でもが意識することなく生活の中で使う今...

80年のインターネット前史から、 2010年代のインフラとなったインターネットまでを 二人の視点で語る。 コンピューターも通信も高価で、 コードを知っていることが前提にあるような頃に インターネットが持っていた意味と、 ビジネスに利用され、誰でもが意識することなく生活の中で使う今では まったく違っている。 生まれたときからネットが当たり前にある時代では ネットは別の世界として独立したものではなく、 ネットそのものについて考えることもなく、 結局、数が多ければ勝ち、みたいな場所に 行きついてしまうというしょうもなさ。 倫理はどんどん見えなくなって、扇動が目的になっていく。 おもしろいから数が集まるのではなく、 数を集める(そしてお金が集まる)ために作られるという倒錯。 だったら嘘でもいいのかよ、 というところまでネットの質は落ちている。 一般の人でもネットから何かができる、という状態だったのが、 結局ネットの上でも、 突出した個人とそれ以外という構図が出来上がっていく。 ネタとして扱っていたものを、本気で信じる人が出る。 グーグルが検索できたワールドワイドな世界も、 TwitterやLINEという、検索で見えない閉じた世界が拡張していく。 ウエブの主体も文字ではなく映像や音楽へと移っている。 今後インターネットを倫理と設計の問題として 語れる世代は少数派となっていく。 確かに、ただの道具になった敷居の低い今のネットについて、 考えることはなくなっていくよね。 でも依然としてネットは、コンピューターやプログラムの知識で 何かを起こせるもので、 どんどん複雑になり生半可なアタマでは追い付かず、 影響力も広範囲で大きい存在でもあるはず。 考えもなく信用して気軽に使っているには 危険なものであることに変わりはないし、 とりあえず意識くらいはしておかないといけないよ。

Posted byブクログ

2017/12/11

さやわかさんは「さわやか」さんだと思ってた。読んでる途中で気付いた。ムーノーの頃からだからかれこれ十年以上も勘違いしてた。

Posted byブクログ

2017/11/03

インターネットがどのように語られてきたかについて、その実感をメインに交えて語られた本。 大まかな流れのようなものを再認識できる。

Posted byブクログ

2017/10/22

インターネット史に対する人文的な考察。池田さんにしろこういう本は好物。 でも2017年に書かれた本、しかも言説史であるにも関わらず大統領選やフェイクニュースについてほとんど言及がない。この部分の考察をもうちょっと読みたかった。

Posted byブクログ

2021/01/05

かすってはいるけど全体にぜんぜん違うものを見ていたなあ、みたいな感じ。というか、たしかに同じ情報は見ているけどこういう感じの興味はなかった。この先生たちのネット生活も別なんじゃないかな。

Posted byブクログ