忘れられた花園(下) の商品レビュー
過去と現在を行ったり来たり、ゆるゆると過去を辿るのかと思いきや、色んな伏線はられていて、更にそれらが実にキレイに回収されていくので気持ち良い。いやまぁ分かってしまえばそれまでなんだけど、単にこうでした、ではつまらん訳で、語り部の上手さってことなんだろうなぁ。 けっこう登場人物は多...
過去と現在を行ったり来たり、ゆるゆると過去を辿るのかと思いきや、色んな伏線はられていて、更にそれらが実にキレイに回収されていくので気持ち良い。いやまぁ分かってしまえばそれまでなんだけど、単にこうでした、ではつまらん訳で、語り部の上手さってことなんだろうなぁ。 けっこう登場人物は多い気もするけど、自分としては関係性を理解できるのにギリギリってところで、それも良かった。 いやしかし英国の貴族はたいがい碌でもない感じで描かれることが多くてどんどん脳内で偏見が育っていくよ。
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(上巻より) 22歳の時に、自分の子供ではないと父親に告げられ、 婚約を解消し、それまでの人生に背を向けたネル。 そのネルが、自分の出生を探しに訪れた秘密の花園にいた少年に、 ネルの足取りを追ってきた孫がめぐり合う。 ちょっとご都合過ぎると思いながらも、良かった。 自分や祖母の過去を追う謎解き自体も面白かったが、 挿入されたおとぎ話が美しい。 その美しさがこの物語の核だろう。
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再読! 三つの時代を行ったり来たり。 闇のロンドン市中やコーンウォールの蔦に囲まれたお屋敷や庭、既視感たっぷりなのに何度ページを捲っても新しい。 私にとって一生モノの本です。
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祖母は誰なのか、なぜひとりで船の中にいたのか?すべてが明らかになる下巻。 祖母の境遇に涙し、ある人物に腹を立てながら、一気に読みました。 ラストの過去エピソードは、どれも胸がつまり、ひとつずつ噛みしめながら読み進めました。
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このミス海外編2012年版9位、本屋大賞翻訳小説部門2012年3位。 長い、長すぎる。 800頁ぐらいの長編。祖母の出生の秘密の調査が主題。 祖母は孫ができたころに一度、自分の秘密を調べてあり程度真実に行きついたもののをれを誰にも伝えてない。祖母が死ぬときにヒントを孫に残し、そのヒントをもとに孫が独自に調査する話。 何十年、何百年も昔のことを調べるのだから展開はが遅くまどろっこしい。ミレニアムの最初の方のもどかしさがずっと続く。 綺麗な女性がいっぱい出てくるのは良いのだが。。。
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下巻になると、ネルの出生の謎もいろいろわかってくるので、ページをめくる手が早くなります。 現時点での2005年、ネルがオーストラリアに着いた2013年、21才の誕生日の1930年、ネルが孫と暮らし始める1975年、ロンドン1900年、ブラックハースト荘1900年、ブラックハース...
下巻になると、ネルの出生の謎もいろいろわかってくるので、ページをめくる手が早くなります。 現時点での2005年、ネルがオーストラリアに着いた2013年、21才の誕生日の1930年、ネルが孫と暮らし始める1975年、ロンドン1900年、ブラックハースト荘1900年、ブラックハースト荘1907年、と行きつ戻りつしつつ物語は進む。 早川海外ミステリハンドブック2015:時代を作る・作った新世代ミステリ 2008発表 2011.2。25初版 2011.10.20第5版 図書館
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秘密を先に読んだけど、建て付けとテイストは共通している。祖母が道半ばだった自分探しの旅を孫が引き継ぐ話で、20世紀初頭のパートは、ダウントン・アビーを想起する情景たっぷり。3つの時代の独立したストーリーが交互に語られ、それぞれが上手に絡み合い、読んでいても違和感ない。挿入される童...
秘密を先に読んだけど、建て付けとテイストは共通している。祖母が道半ばだった自分探しの旅を孫が引き継ぐ話で、20世紀初頭のパートは、ダウントン・アビーを想起する情景たっぷり。3つの時代の独立したストーリーが交互に語られ、それぞれが上手に絡み合い、読んでいても違和感ない。挿入される童話も効果的で素晴らしい物語だった。ラストサプライズは秘密のような爽快感はないが、物語としてはこの作品の方が優れていると思った。だけど、訳者あとがきはいただけない。注意書きはあるけど、ここまでネタばらしする意味がどこにあるのだろう?
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時を超えた秘密。 ドロッとした昼ドラ感もありつつ、ミステリーを貫いてくれた。劇的なトリックがあるわけではないが読みごたえがあった。 とても長く濃密な時間を過ごさせてもらった。 100年近く前の家族の謎をひ孫が解き明かしていく。 その答えは秘密の花園に。 なんという恍惚感。魅力的な...
時を超えた秘密。 ドロッとした昼ドラ感もありつつ、ミステリーを貫いてくれた。劇的なトリックがあるわけではないが読みごたえがあった。 とても長く濃密な時間を過ごさせてもらった。 100年近く前の家族の謎をひ孫が解き明かしていく。 その答えは秘密の花園に。 なんという恍惚感。魅力的な物語でした。
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3人の女性の視点で物語は進む。 章ごとに視点が目まぐるしく入れ替わり、少しずつ秘密が解かれていく構成。 主題は、ネルとは一体誰だったのか。読み進めていくと想像はできるけど、3人がたどり着く結末が気になり最後まで一気に読んでしまった。 ミステリというより、ハーレクイン。 読後感は良かった。
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1913年オーストラリア。英国から着いた船にたった1人で名前すら言わぬ少女が乗っていた。少女はオーストラリア人夫婦に引き取られネルと名付けられた。1900年ロンドン。孤児のイザベラは弟と2人でケチで意地悪な夫婦の下で過酷な仕事を強いられていた。ある日立派な馬車がイザベラを迎えに来...
1913年オーストラリア。英国から着いた船にたった1人で名前すら言わぬ少女が乗っていた。少女はオーストラリア人夫婦に引き取られネルと名付けられた。1900年ロンドン。孤児のイザベラは弟と2人でケチで意地悪な夫婦の下で過酷な仕事を強いられていた。ある日立派な馬車がイザベラを迎えに来た。ずっと探されていた貴族の家の娘だと言って。2005年オーストラリアのブリスベン。カサンドラは祖母ネルを看取った。祖母は英国にコテージを遺してくれた。1975年ネルは英国に向かい、コテージを買った。2005年カサンドラは謎を追う。なぜネルはコテージを買ったのか?祖母は誰だったのか?なぜひとり船に乗っていたのか?なぜその後誰もネルを探しに来なかったのか?コテージで、カサンドラは忘れられた秘密の花園を見つける。するとその花園が秘密を語り始める。100年以上にわたる4人の女性たちの人生をモザイクのように交互に語り、彼女らの遺した日記やメモを通して最後の最後にすべての謎が明らかになる。推理小説やサスペンスではない。それを期待すると拍子抜けするが、これはむしろバーネットの秘密の花園をモチーフに母から娘へ5代に渡る謎を秘めたエンタメ大河小説。私的には、併読する金子文子とイザベラの過酷な少女時代が重なってしまい、ちょっと混乱。
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