失われた時を求めて(11) の商品レビュー
相手を求めつつ感情とは裏腹な行動を取る様は見ていて滑稽だけどそういう時はあるし覚えがある。本人に自覚がないだけに厄介ではあるけれどそういうのを乗り越えてこそ大人になるとも言える。人種が違っても人は人でしかないし変わりはないというのがまざまざと見せつけられる。
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ヴァントゥイユの死後、その作品を通して、音楽論、解釈の重要性を開示する部分が見事。 ナポリ王妃の登場は、ここに来て初めての胸を空く、ドラマチックな展開だ。 ヴェルデュラン夫妻の意外な一面も、本作らしくなくて良い。 スワンをはじめ、死または死の際にいる人が多くなる。 最後の...
ヴァントゥイユの死後、その作品を通して、音楽論、解釈の重要性を開示する部分が見事。 ナポリ王妃の登場は、ここに来て初めての胸を空く、ドラマチックな展開だ。 ヴェルデュラン夫妻の意外な一面も、本作らしくなくて良い。 スワンをはじめ、死または死の際にいる人が多くなる。 最後のアルベルチーヌへのこじらせ、結末は脳裏を掻き乱される。 これまでで一番面白い巻。
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原書名:À LA RECHERCHE DU TEMPS PERDU 囚われの女2 著者:マルセル・プルースト(Proust, Marcel, 1871-1922、フランス・パリ、小説家) 訳者:吉川一義(1948-、大阪府、フランス文学者)
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岩波文庫版。 相変わらずの観察力と圧倒的な比喩の洪水。読めば読むほど、『これをよく延々と書き続けたなぁ』と変な意味で感動してしまう。 それにしても、岩波文庫版はもう11巻か……完結までもう少しになってきた。古典新訳文庫版もこれぐらいのペースで出てくれればいいのだが。
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