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猫の傀儡 の商品レビュー

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43件のお客様レビュー

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2018/03/01

タイトルと装丁の雰囲気で猫の妖怪でも出てくるちょっとおどろおどろしい話かと思いましたが、猫にうまく使われる人間との可愛らしい話でした。 猫同士の話や天敵の烏との話も絡み、面白いです。 烏が男前で好き。 シリーズ化も出来そうですけど、一冊で綺麗にまとまっていると思います。

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2018/02/26

傀儡(操り人形)師となった猫・ミスジが人間の阿次郎を傀儡としてを操り、事件を解決する時代小説。 最初は単発的な事件を数件。全体の基底に流れているのは、商家に養子縁組した兄弟と、それぞれの幼馴染との恋に係わる事件です。 猫を主人公にしたり、ライバル的な烏を出したりで、従来の捕物帳か...

傀儡(操り人形)師となった猫・ミスジが人間の阿次郎を傀儡としてを操り、事件を解決する時代小説。 最初は単発的な事件を数件。全体の基底に流れているのは、商家に養子縁組した兄弟と、それぞれの幼馴染との恋に係わる事件です。 猫を主人公にしたり、ライバル的な烏を出したりで、従来の捕物帳から一線を画そうとしたのでしょう。でも、そういった「仕掛け」の方に目が行ってしまい、肝心の人情話(結構良いのですが)のところの印象が薄められてしまったような気がします。 猫好きには堪らない話なのかもしれませんが。。。

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2018/01/12

猫の新米?傀儡師のお話、連作短編でよみやすい。 猫好きにはたまらない!! シリーズになると嬉しいなあ!!

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2018/01/06

猫町に住む野良猫のミスジは猫の傀儡師を継ぐことに。猫のために働かされるのは、24歳のおっとり長屋に住む本ばかりを読んでいて暇な売れない狂言作家の阿次郎。一匹と一人が江戸の町に繰り出して難題を解決する。

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2017/12/01

西條奈加さんで猫モノ。という事で、安心しきって読める一冊。 人を操る“傀儡師”となった、猫のミスジが様々な事件に挑むのですが、ミスジとその傀儡である人間の阿次郎のコンビが絶妙でいい感じ。 そして何といっても、仔猫のユキが可愛くて癒されます。 続編希望~。

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2017/11/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

猫が人を操るとは、妖怪話かと思いきや、大江戸捕物の話でした。私はミステリ苦手なのに、犯人がわかっちゃう話もあったので、その点では大した仕掛けはなかったです。猫が具体的にどう人間を操っているのかも曖昧に感じたのですが、それぞれの猫たちが抱える人生(猫生?)が面白く、人間の世界と、猫や鳥の世界があるという設定が巧みでした。

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2017/10/31

猫町に暮らすミスジは、新たな猫の傀儡士に任命された野良猫。傀儡士とは、猫の為に働くように人間を操る猫のこと。ミスジの傀儡は駆け出しの狂言作家阿次朗で、ミスジは上手く彼を操って猫の困り事を解決するに導いていく。 猫の困り事が人間の困り事でもあって、ミスジと阿次朗のコンビが上手く作用...

猫町に暮らすミスジは、新たな猫の傀儡士に任命された野良猫。傀儡士とは、猫の為に働くように人間を操る猫のこと。ミスジの傀儡は駆け出しの狂言作家阿次朗で、ミスジは上手く彼を操って猫の困り事を解決するに導いていく。 猫の困り事が人間の困り事でもあって、ミスジと阿次朗のコンビが上手く作用して、事件を解決していく。 上手く行き過ぎなところはご愛嬌かな。

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2017/10/29

猫がたくさんいる江戸の町、猫町。 ここでは、猫が陥った困難を解決するために人間が必要な時、人間を巻き込む猫と猫のために働かされ事件を解決する人間がいる。 猫を可愛がり、少しだらしなくも優しい人間が、傀儡師であるミスジに上手く誘導され、揉め事に首をつっこむ。 優しい気持ちになる作...

猫がたくさんいる江戸の町、猫町。 ここでは、猫が陥った困難を解決するために人間が必要な時、人間を巻き込む猫と猫のために働かされ事件を解決する人間がいる。 猫を可愛がり、少しだらしなくも優しい人間が、傀儡師であるミスジに上手く誘導され、揉め事に首をつっこむ。 優しい気持ちになる作品。

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2017/10/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

困っている猫がいると放ってはおけない! 猫をピンチから救う傀儡師、オス猫のミスジは人(阿次郎)を操り日夜猫達を助けている。 チャキチャキの江戸っ子のミスジの言葉遣いは読んでいてスカッとする。 人は考えすぎるのが玉にキズ、物事をもっとスッキリ始末すりゃいいのに…とごもっともなミスジのセリフには思わず納得。 呆れるくらい呑気な相棒の阿次郎に鋭くツッコミを入れるミスジ。 そんなミスジ主導のもと、名コンビが猫とその猫に関わる人に起こった災いを次々と鮮やかに解決していく。 微かな臭いや音、気配で人が隠す嘘をズバリ見抜くミスジ…うちに来る通い猫の二匹も実はこんな事を思っていたりして…想像すると面白い。 江戸の猫町で繰り広げられる人(猫)情に厚い軽快な物語。 もちろん続編希望!

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2017/09/15

二歳のオス猫・ミスジ、人間なら24歳くらい。 前任者の順松(よりまつ)兄貴が行方知れずになったため、頭領からこの町のあたらしい「傀儡師(くぐつし)」に任命された。 傀儡師とはつまり、傀儡(くぐつ)たる人間をうま~く操って、猫のために働かせる技を持った猫だ。 傀儡師(猫)と傀儡(...

二歳のオス猫・ミスジ、人間なら24歳くらい。 前任者の順松(よりまつ)兄貴が行方知れずになったため、頭領からこの町のあたらしい「傀儡師(くぐつし)」に任命された。 傀儡師とはつまり、傀儡(くぐつ)たる人間をうま~く操って、猫のために働かせる技を持った猫だ。 傀儡師(猫)と傀儡(人)は、1対1でバディを組む。 人間のほうは、うまく使われていることに気づかないのが前提。 とても面白い設定。 猫のために働かせているというが、同じ町に暮らす以上、猫の問題と人の問題は複雑に絡み合っている。 とはいえ、人の掟(法)と猫の掟は異なるから、同じ事件を別の思惑で解決を願ったり、別のやり方で成敗したりもする。 ミスジがいくつかの事件をこなしながら傀儡師としての仕事に慣れ、傀儡の阿次郎との信頼関係を築いてきたあたりで大きな事件のうねり。 阿次郎の飼い猫・ユキ、ミスジの宿敵・烏の三日月、ミスジに大きな影響を与えた兄貴分の順松のキャラクターもいい。 時雨さんが気になるなあ…何か知ってるの? 続編、当然ありますよね? 『猫の傀儡(くぐつ)』 ミスジ、初仕事。 三町目の“キジ”の訴え「花盗人の疑いを晴らしてくれ!このままでは三味線にされてしまう!」 ついでに縁結び2件。 『白黒仔猫』 “母さん(飼い主)”と白猫、子沢山母猫と黒猫、こじれた母親と娘。 ミスジ、烏から仔猫を救う。 『十市と赤』 知恵の遅れた十市と、老猫・赤の絆。 阿次郎の正義感と憤り。 『三日月の仇』 動物に残酷な仕打ちをする人間の子供。 ミスジ、天敵である烏を助ける。 『ふたり順松』 猫の順松と、辰巳芸者の順松、両方の行方不明にかかわりはあるのか。 物語、大きく動く。 『三年宵待ち』 商家の次男と三男の兄弟愛。 『猫町大捕物』 戻ったものと、戻らないもの。 時雨の言葉に、ミスジは少し救われ、兄貴・順松の思いを受け継ぐ。

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