バッタを倒しにアフリカへ の商品レビュー
壮大な物語を読んでる気分でした。以下、私が心に残った言葉です。 “上を向けば涙はこぼれないかもしれない。しかし、上を向くその目には、自分よりも恵まれている人たちや幸せそうな人たちが映る。その瞬間、己の不幸を呪い、より一層みじめな思いをすることになる。私も不幸な状況にいるが、自分...
壮大な物語を読んでる気分でした。以下、私が心に残った言葉です。 “上を向けば涙はこぼれないかもしれない。しかし、上を向くその目には、自分よりも恵まれている人たちや幸せそうな人たちが映る。その瞬間、己の不幸を呪い、より一層みじめな思いをすることになる。私も不幸な状況にいるが、自分より恵まれていない人は世界には大勢いる。その人たちよりも自分が先に嘆くなんて、軟弱もいいところだ。これからつらいときは、涙がこぼれてもいいから、下を向き自分の幸せを噛みしめることにしよう。” (p265引用) “ありがたみを漢字で書くと「有難味」になる。困難があったからこそ、余計にありがたみを感じられるようになったのだろう。” (p374引用) 読むだけで、アフリカに行った気分になれます(著者からしたらおこがましいとは思いますが)。 バッタに関する専門的用語は一切なく、著者の研究日記であり、とても読みやすい新書になってると思います。私はまだ学生ですが、社会人になったらもう一度読み返そうと思います。 初め、ティジャニは金に糸目をつけない人間で、今後付き合っても大丈夫かなと読者ながら心配でしたが、著者との関係をみていくうちにいい人なんだなと思えるようになったのと同時に少し愛らしくも見えてきました(笑)
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ウルド博士の意志の強さと行動力に感嘆しました。本の内容もコミカルでfunny。また私も理系の研究室に所属していたため実験の考え方と想いもよらない(アフリカの)その環境でのアクシデントとかはあるあるのようでinterestingでした。所々挟まるモーリタニアのエピソードもちょうど面...
ウルド博士の意志の強さと行動力に感嘆しました。本の内容もコミカルでfunny。また私も理系の研究室に所属していたため実験の考え方と想いもよらない(アフリカの)その環境でのアクシデントとかはあるあるのようでinterestingでした。所々挟まるモーリタニアのエピソードもちょうど面白いです。少しネックなのが結局博士の目的(研究)はどの章でどの程度果たされているのかわからなかったです。最終章あたりまでほとんどせいかなしということだったのか。。あと論文にしていなかったりなんだりで研究成果は本に載せられなかったことは残念ですし、それもあり進捗かわかりにくいのかもしれません。
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TV朝日の「激レアさんを連れてきた。」に出てきそうな、とにかく行動力アリまくりな、バッタ大好き学者の卵の主人公が、熱意と行動力と人柄と運で無職 -> 京都大学の学者になるサクセスストーリー。 言い回しとかが秀逸で、面白いから隅々まで読みたいが、ページ数が地味に多い上に文字数...
TV朝日の「激レアさんを連れてきた。」に出てきそうな、とにかく行動力アリまくりな、バッタ大好き学者の卵の主人公が、熱意と行動力と人柄と運で無職 -> 京都大学の学者になるサクセスストーリー。 言い回しとかが秀逸で、面白いから隅々まで読みたいが、ページ数が地味に多い上に文字数も多いので、忙しい人は図書館で借りても返却期限までに読み切るのはまあまあしんどいので注意。
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バッタ被害を食い止めるため、単身モーリタニアへと旅立ったバッタ博士が描く科学冒険ノンフィクション。(オーディブル) フィクション以上の実話に夢中になりました。 この筆者は何者で、モーリタニアってどこ?という感じで読み始めましたが、読み終わった後は、筆者がとても魅力的な変...
バッタ被害を食い止めるため、単身モーリタニアへと旅立ったバッタ博士が描く科学冒険ノンフィクション。(オーディブル) フィクション以上の実話に夢中になりました。 この筆者は何者で、モーリタニアってどこ?という感じで読み始めましたが、読み終わった後は、筆者がとても魅力的な変人であることがわかり、モーリタニアに行ったことがあるような親近感も感じてしまいました。 読書の楽しみの一つは、自分の世界とは違う世界を味わえることだと思いますが、本書は、まさにそれに当てはまる作品でした。 アフリカのバッタの特性やモーリタニアの文化や国民性は、この日本では想像できない世界で、新たな発見ばかりでした。 子供の頃の純粋で変わった(個性的な?)夢を叶えるために、単身アフリカへ渡った筆者の行動力から、自分も何かできるのではないかとちょっと勇気をもらいました。
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痛快エンタメ冒険譚! 博士という生態系のかっこよさが詰まった傑作。 昆虫記であり、文化人類学史であり、ポスドク奮闘記であり、前田ウルド浩太郎という偉人伝でもある。 フィールドワークものにハマりそう。 〜推せる生き物投票〜 【1位】 ババ所長 本名(改名後) モハメッド・アブダ...
痛快エンタメ冒険譚! 博士という生態系のかっこよさが詰まった傑作。 昆虫記であり、文化人類学史であり、ポスドク奮闘記であり、前田ウルド浩太郎という偉人伝でもある。 フィールドワークものにハマりそう。 〜推せる生き物投票〜 【1位】 ババ所長 本名(改名後) モハメッド・アブダライ・エッべ as known Babah 前田・ババ・ウルド・コータローにすればいいのに...! よき師となり、戦友となり、旅と研究の全てを支えてくれ、前田氏のモーリタニアフィールド研究の恩人となった人。とても神々しい。ババも「モハメッド」であることは言及されていなくてくすっとした。その情報の開き方テクいよ。情熱、温かさ、聡明さ、陽気さ、そして慈悲深さ、全てを兼ね備えた立派な方で終盤は手を合わせながら読んだ。 【2位】 ハロウ 終章に近づいたあたりにハロウとの別れ話を長めに演出してきてテクすぎた。そう、ハロウの話が聞きたかったのよー...!物語としてのエモポイントの差し込み方は石井氏の差金か?前田氏のセンスなのか? 【3位】 ティジャニ 銭ゲバなところはあったけど、まあいいじゃないの!モーリタニアには珍しく時間を守る人らしく、外国人である前田氏とバディを組んでかなりフッ軽にバッタを追いかけ回したかけがえのないパーティの戦士。 職業属性は音速ドライバー。 【4位】 石井伸介氏 しごできで震える。登場シーンは少ないにもかかわらずダンディズム乱射しすぎな1枚の写真と、トッキントッキンに鋭利なしごできエピソードにやられました。 【5位】 京都大学 白眉を審査するのが伯楽? 白眉メイク無視? ユーモアはポーカーフェイスで、口は出さんが金は出す、ちょっといけずな甲斐性おばけ。来世は京都大学になりたい。 【6位】 ゴミムシダマシ 略してゴミダマ。自分がつけた名でもないのに偽物扱いされている不本意(代弁)な虫。本物のほうのゴミムシって名前も大概だけどね。 雌雄の存在確認のために、前田氏により交尾中に引き剥がされて解剖された過去あり。 バッタがいないあいだの浮気な研究対象として一躍ライトがあたるが、自らを捕食しにきたハリネズミたちの「かわいさ」に前田氏の興味も読者の興味もまたたくまに悉く奪われていった。 その後、バッタが発生したら研究対象としての言及も言わずもがな、ゴミダマたちがその後どうしているのかは、伝え手がいないので誰も知らない。 【7位】 ヤギミルクをくれた地位の高い人 伝統的で機能的そうな木の器に入ったヤギミルクがおいしそうだった。豊かな感じが写真から伝わる。 ---- 後日譚、も出ているようだしいつか読みたいです。
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長い事積んであったものをようやく。 面白かったー。ぶっちゃけ興味のある分野では無かったけれど表紙のインパクトで買ったのでそれほど期待してなかったし、小難しい内容だったら読めないなと思ってた。 が、平易な文章で面白おかしく馬鹿馬鹿しく、けれど学術的な部分もしっかり押さえてという...
長い事積んであったものをようやく。 面白かったー。ぶっちゃけ興味のある分野では無かったけれど表紙のインパクトで買ったのでそれほど期待してなかったし、小難しい内容だったら読めないなと思ってた。 が、平易な文章で面白おかしく馬鹿馬鹿しく、けれど学術的な部分もしっかり押さえてという非常に読みやすく引き込まれる内容だった。 ブログほど崩れ過ぎてもおらず、気楽に本として読むにはちょうど良いというか。文才ですな。 次巻出てるので他の課題こなしたら是非読もうと思う。
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初めて知る内容が多かった。アフリカの砂漠、バッタの被害、昆虫学者としての活動などなど、最後まで楽しく読めた。
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バッタ研究については興味がなかったにも関わらず、筆者の独特の言い回しや行動がとても面白くすらすら読むことができた。 有言実行できる人はそう多くないと思うが、常に行動する筆者はすごいと思った。見習いたい。
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【つらいときは自分より恵まれている人は見るな。自分より恵まれていない人を見て、自分がいかに恵まれているかに感謝するんだ】 自分含め、ぜひ日本人のみなさんに身につけてほしいマインドセットでした。
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ずっと読みたいと思っていた本。やっと読めた。想像していた内容と全然違って勝手にビックリしている。 おもしろい!著者の人柄がとても素敵だし、文章もとても上手なので惹きつけられる。 何よりも私が感動したのが、まえがきがめちゃくちゃ面白かったこと。ここで一気に惹きつけられた。本文が気...
ずっと読みたいと思っていた本。やっと読めた。想像していた内容と全然違って勝手にビックリしている。 おもしろい!著者の人柄がとても素敵だし、文章もとても上手なので惹きつけられる。 何よりも私が感動したのが、まえがきがめちゃくちゃ面白かったこと。ここで一気に惹きつけられた。本文が気になって仕方なくなってしまう感じである。 モーリタニアお国柄、バッタの研究生活、ティジャニやババ所長とのやりとりについて、生き生きと語られているので、こちらも楽しくなってしまった。 好きなことを仕事にするって素敵ですね。周りへの感謝を忘れずに、自分のやるべきことに集中する著者。その姿勢に心打たれるひとが多いのも納得(私もその1人で)。
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