ハンセン病療養所を生きる の商品レビュー

有薗真代(著者)

2023/05/07

とても力強い書きっぷりで、その場に「留まること」の強さを前向きに捉える。療養所に留まることを弱虫だと難ずる向きにカウンターパンチを食らわせる快著。留まることで、アサイラムとも呼ばれるような苦しい環境を「乗っ取り」、改変し、ブリコラージュを駆使して望ましいものをリクリエイトする人間の強さ。社会学でいうエージェンシーの重大さをこれでもかと突きつける著者の気迫に心打たれた。

2019/02/20

ハンセン病者の生活は本当に薄くしか知らなかったが，この本でさまざまな制約のある中でもたくましく生き抜いていることを知る．