西洋哲学史 の商品レビュー
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西洋哲学史、3つめ。もう飽きてきたから、一旦、通史的なのはおいておいて、次からは1人ずつに進みたいかな。 これ読んでる途中も、ブルーノの無限の宇宙に感動して、寄り道してしまったが、まずはプラトンからやりたい。 この本はルネサンス以降に絞ってあるところがひとつの特徴。 もうひとつ...
西洋哲学史、3つめ。もう飽きてきたから、一旦、通史的なのはおいておいて、次からは1人ずつに進みたいかな。 これ読んでる途中も、ブルーノの無限の宇宙に感動して、寄り道してしまったが、まずはプラトンからやりたい。 この本はルネサンス以降に絞ってあるところがひとつの特徴。 もうひとつは、 色々な立場の混在したルネサンス 17世紀、デカルトからスピノザ、ライプニッツにおいて、我思うの二元論から汎神論への展開。 18世紀、啓蒙の時代。 18世紀末、カントからヘーゲルが、再び二元論から汎神論へと展開していく時代。 19世紀、科学の分化による反省を経て、 20世紀、また新しく啓蒙とロマン主義の対立。 ようするに、客観的であろうとしたり、主観的であろうとしたり、いったりきたりしてる、というのが乱暴な理解だろう。 カントが危惧した通り、形而上学は学問として成り立つかどうか、否。ということでもある。みんながそれぞれ我思うしてるということで、そうともいえるし、そうでないともいえる。 そして、だからといって無意味なのではない。実践においてその価値があるというカントの考えに、これまた賛同する。 例えば、ブルーノが、ルネサンスにありながら、宇宙は無限だ、無限なら、太陽系みたいなのが無限にあるはずだ、それなら、宇宙に地球人以外の人もいるはずだ、と、大胆に発想したような、そういう転換には意味があると思う。 例えば、デカルトの、我思う、というのも実践として素晴らしい。明らかにそれまでとは違う視座を産む。 なので、カントも読みたくなったんだけど、ちょっとキツそうだなーと怯む。
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バランスが良いという印象。哲学思想の変遷というアウトラインを描きつつ、個々の哲学者の思想の説明も怠らない感じ。分かりやすい、と思う。 哲学を学問の"究極"と思っていた身からすると、哲学が案外(というかモロに)数学や物理学その他の影響でたびたび変化を余儀なくさ...
バランスが良いという印象。哲学思想の変遷というアウトラインを描きつつ、個々の哲学者の思想の説明も怠らない感じ。分かりやすい、と思う。 哲学を学問の"究極"と思っていた身からすると、哲学が案外(というかモロに)数学や物理学その他の影響でたびたび変化を余儀なくされていて、少しがっかりという感想も……(なんと素人感満載の感想でしょう)。しかし、絶対的全体者と個別者の関係の考察から微積分学が生まれたというライプニッツの話には感激してしまった。微積の発祥の秘密が哲学にあったとは。まことに意外。その哲学も、数学的でありながらロマンチックな感じがして、なんだかとても魅力的に見える(なんと哲学的な見方と無縁な感想でしょう)。哲学を理解しないままに、哲学史を相応に楽しんでしまった。
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専門外の人には何が何やらの著書だろう。この分野の訓練を受けてきた私も深く通じることができず、そういう意味で私も哲学界に入門し切れていないと言える。言わば、仲間内で同意を深め合う内容で、この手の理解を持つ者なら、新しい頭の使い方でもあり、面白いだろう。しかし、よくよく内容を精査した...
専門外の人には何が何やらの著書だろう。この分野の訓練を受けてきた私も深く通じることができず、そういう意味で私も哲学界に入門し切れていないと言える。言わば、仲間内で同意を深め合う内容で、この手の理解を持つ者なら、新しい頭の使い方でもあり、面白いだろう。しかし、よくよく内容を精査したら、日本社会とは状況が隔絶しており、空理空論を追う弊害でさえ生じかねない。つまり、これは思考訓練の意味合いが強く、この手の論理を操れたとて、実利にはならない。学校文化の論理を司りはしても、実社会ではこの教養だけでは生きられない。
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