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ブローティガン東京日記 の商品レビュー

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8件のお客様レビュー

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2023/10/17

初めて日本に滞在したブローティガンの日記のような詩であり詩のような日記。一瞬の情景、心の揺れがスナップ写真のように書き留められ心地良い。戦争下を少年として生きた頃の日本への思いが時を経て変化する様を衒いなくフラットに、どこまでも真摯に書き上げた序文は必読。素晴らしい。

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2022/11/19

1976年の晩春、日本滞在中の詩のような日記のようなメモのような作品集。 旅行中の些細な日常を見つめたり、いろんな人を観察したり、孤独に浸ったり。 冒頭の「はじめに」に、どうやってブローティガンが日本にみちびかれていったのかが記されている。日本との戦争で叔父さんが亡くなってしま...

1976年の晩春、日本滞在中の詩のような日記のようなメモのような作品集。 旅行中の些細な日常を見つめたり、いろんな人を観察したり、孤独に浸ったり。 冒頭の「はじめに」に、どうやってブローティガンが日本にみちびかれていったのかが記されている。日本との戦争で叔父さんが亡くなってしまい、日本人をずっと憎んでいた少年は、歳月が流れ、日本の文化に触れて、しだいに日本に深い愛着の気持ちを持つようになる。行かなくてはならないと思うほどに。

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2021/09/20

1976年に日本を訪れた際のブローティガンの詩による日記。第二次世界大戦で亡くなった叔父さんは、日本人に殺されたというショッキングな書き出し。そして、滞在中の日本女性への眼差し。不思議な感覚が残った。

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2021/02/23

2021.02.23 東京で過ごした1ヶ月半に日記のように綴られた詩には、全編にわたって、言葉を話せない異国での孤独感が漂っていた。 でも時折、楽しい事が楽しそうに綴られていて、読んでいると「良かったね」と思わされる。 根底に「淋しさ」があり、あくまでその上に喜びやユーモア...

2021.02.23 東京で過ごした1ヶ月半に日記のように綴られた詩には、全編にわたって、言葉を話せない異国での孤独感が漂っていた。 でも時折、楽しい事が楽しそうに綴られていて、読んでいると「良かったね」と思わされる。 根底に「淋しさ」があり、あくまでその上に喜びやユーモア、恋愛なんかがあるという事は、ブローティガンにとって「異国の地」での詩だから明瞭に浮かび上がっているが、それ自体は誰もが抱えているものだと思う。 私も40歳になったら1ヶ月くらい外国に滞在して、ひとりでカレーライスを注文したり、タクシーに乗ったり、映画館に行ったりしてみたいと思った。

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2019/08/05

昨日、無印で立ち読みしてどうしても欲しくて、今日、文教堂で買ってきて、今一気に読んだ。 静謐な、つぶやきのような詩の、東京滞在記。

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2018/02/10

 思潮社から出版されていた版ですでに読んでいたのだが、今回平凡社ライブラリーから再出版されたということで、購入。訳者によると、多少の手直しはしてあるとのこと。  僕は詩心というものを全くもっていないので、詩集なんて読んでもどう受け止めていいのか途方に暮れてしまうのだが、ブローティ...

 思潮社から出版されていた版ですでに読んでいたのだが、今回平凡社ライブラリーから再出版されたということで、購入。訳者によると、多少の手直しはしてあるとのこと。  僕は詩心というものを全くもっていないので、詩集なんて読んでもどう受け止めていいのか途方に暮れてしまうのだが、ブローティガンだけは別。  この詩集には、孤独や悲しみや疎外感がある。しかも今回はアメリカ人である彼が異国である日本に滞在中に書かれた詩なので、いつも以上にそのあたりが強く出ている。そしてそんな感情を、読者がそっと寄り添えるような雰囲気で提供してくれる。何気ない優しさがありユーモアがある。  改めて彼の経歴を読むと「ああ、そうか、49歳で自分の頭にピストルで穴を開けちゃったんだなぁ」とその若さに驚かされた。

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2017/10/15

なんともいえない寂しさとユーモア、シュールさとリアリティが入り混じったブローティガンの小説は大好きだ。きっと、村上春樹にも影響を与えたに違いない。 ブローティガンは、小説だけでなくて、詩集もたくさん出している。翻訳の詩は、ピンと来ないことも多いので、読んでなかったのだが、最近、...

なんともいえない寂しさとユーモア、シュールさとリアリティが入り混じったブローティガンの小説は大好きだ。きっと、村上春樹にも影響を与えたに違いない。 ブローティガンは、小説だけでなくて、詩集もたくさん出している。翻訳の詩は、ピンと来ないことも多いので、読んでなかったのだが、最近、新版が出たのをきっかけに、「東京日記」を読んでみた。 ブローティガンの「東京モンタナ急行」という小説(?エッセイ?)が好きで、ブローティガンには俳句に近いセンスもあるので、なんとなくホノボノ感のあるものをイメージしていたのだが。。。。 ここにあるのは、言葉が通じないということからくる圧倒的な孤独感、悲しさ。。。。。 私の本は日本語に訳されているのに、私は一人で、話す相手もいない。。。。日本人の女性はとてもチャーミングなのに相手にされない。。。。 みたいなことが、結構、ストレートに綴られている。 もちろん、こうした悲しさ、寂しさは、ブローティガン独特のユーモア感覚を伴って、表現されるのだけど、ここまで、ストレートに悲しさが出ているのは初めて読んだ感じ。 なんともいえないスッキリしない。 が、もう少し読んでみたい複雑な読後感が残る。 そう、私も、その孤独感は、知っているよ、外国人のあなただけじゃないんだよ、と声をかけてあげたくなった。

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2017/04/12

思潮社より刊行された単行本の復刊。 ブローティガンが1976年に東京に滞在した際に書かれた詩の翻訳だが、一種の日記とも読める。そういう意味では非常に不思議な1冊。 詩のことは正直よく解らないが、ふとした時に取り出して、また読みたい。

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