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谷崎潤一郎全集(第12巻) の商品レビュー

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2021/12/14

「饒舌録」はどっしり構えた呼吸の深い論説で、相手をけなすようなこともなく、筆者の小説以外の文章は初めてであったが、感じ入るところが多かった。 上海の交友録を含め、改めて当時一流の知識人であることを痛感。 このほかあわせて収められている小説も、変態的なところを持ち合わせたおもしろい...

「饒舌録」はどっしり構えた呼吸の深い論説で、相手をけなすようなこともなく、筆者の小説以外の文章は初めてであったが、感じ入るところが多かった。 上海の交友録を含め、改めて当時一流の知識人であることを痛感。 このほかあわせて収められている小説も、変態的なところを持ち合わせたおもしろいストーリーであった。

Posted byブクログ

2019/03/11

記者がのぞきみた作家の秘密「蘿洞先生」、分身譚「友田と松永の話」、幻想的な「マンドリンを弾く男」、「痴人の愛」の前日譚ともいえる、美少女に貢ぐ中年男の混乱と陶酔を描いた「青い花」、話題を呼んだ翻訳「グリーブ家のバアバラの話」など、残酷でエロティックな印象を残す短篇を中心に、大正末...

記者がのぞきみた作家の秘密「蘿洞先生」、分身譚「友田と松永の話」、幻想的な「マンドリンを弾く男」、「痴人の愛」の前日譚ともいえる、美少女に貢ぐ中年男の混乱と陶酔を描いた「青い花」、話題を呼んだ翻訳「グリーブ家のバアバラの話」など、残酷でエロティックな印象を残す短篇を中心に、大正末から昭和初年に描かれた作品群を収載する。

Posted byブクログ