社会にとって趣味とは何か の商品レビュー
最初のブルデューについての説明が詳細である。しかし、それ以降の分析について、特に数量的な分析については突っ込みどころ満載なので、学生が卒論を書く場合に、この論文に不足するところを論文とすることができよう。その意味では、卒論を書くためのいい素材となるであろう。
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その後「腐女子」をめぐっていろいろ発展した議論を見た。その件についてはいろいろ問題があるが、一番の問題は、統計を使った研究で一般的な形の集計表がないことにつきるとおもう。 --- むずかしいです。専門家向き。なんか読みにくいのは余白が少ないとかそういう版組の問題もあるかな。
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動物たちの楽園と妄想の共同体が気に入った。 女のBL志向は性愛と関係性を男女間の自分の取り扱いにくいシステムと結婚出産から切り離して消費するための仕掛けであり、既存の性規範が入り込めない仮想的状況としてのBLを用いることで関係性構築の結実としての性愛を作り出すことの共有であると。男オタクの夢と希望とはかなり違うぞ、というのは肌感覚としてとてもよくわかる。 夢と希望はなかなか近くにないもんだなあ。
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理解する上では、ブルデューやボードリヤール、統計解析を軽く知っている必要はあるものの、興味深く読了(もちろんブルデューの原本を読んでいる必要はなし)。 一番面白かったのは、p291の性別XオタクXジェンダー規範の分析。女子オタクは昭和的ジェンダー規範に批判的である一方、男子オタク...
理解する上では、ブルデューやボードリヤール、統計解析を軽く知っている必要はあるものの、興味深く読了(もちろんブルデューの原本を読んでいる必要はなし)。 一番面白かったのは、p291の性別XオタクXジェンダー規範の分析。女子オタクは昭和的ジェンダー規範に批判的である一方、男子オタクは非オタクの男子よりも昭和価値観寄り。そう、既存のジェンダー規範に違和感がある人の一形態が腐女子…肌感覚としてそんな気がしていたが、くっきり結果が出ていて興味深い。オタクだからといってその価値観が近いわけではないのです。
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あるいは北田先生にとってブルデューとは何か、というのは冗談として、学問的にはブルデューを、そして日本国内においては宮台を越えていくための文化社会学を打ち立てよう、という野心的な本。読者は選ぶし、量的調査に基づく分析で何をやってるかわからないとけっこうしんどい(しんどかった)。 印...
あるいは北田先生にとってブルデューとは何か、というのは冗談として、学問的にはブルデューを、そして日本国内においては宮台を越えていくための文化社会学を打ち立てよう、という野心的な本。読者は選ぶし、量的調査に基づく分析で何をやってるかわからないとけっこうしんどい(しんどかった)。 印象論ではない、確固たる趣味論、文化論を考えていくための視座となりうるものなんだろうとは思いつつ。
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