松ノ内家の居候 の商品レビュー
昔1年間だけ居候した文豪の残した原稿をめぐす物語。 初めはどう言うこと?っと思いながら読み進めたけれど、その文豪と家族の関係や、原稿をめぐって家族で話す場面など、徐々に引き込まれて面白かった。
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旧家・松ノ内家に存在するかもしれない文豪の幻の原稿。 最初は取っつきにくく感じたけれど、読んでいくうちに、松ノ内家の三世代それぞれの思惑や、過去の松ノ内家と文豪の謎が明かされていって、面白くなってきた。 事件が起こりそうでハラハラするけどならなくて、あの人が悪い人じゃなくてよか...
旧家・松ノ内家に存在するかもしれない文豪の幻の原稿。 最初は取っつきにくく感じたけれど、読んでいくうちに、松ノ内家の三世代それぞれの思惑や、過去の松ノ内家と文豪の謎が明かされていって、面白くなってきた。 事件が起こりそうでハラハラするけどならなくて、あの人が悪い人じゃなくてよかった。 いくらすごい文豪でも、女性関係がそんなに奔放だと、作品読むにも妙なバイアスかかってしまいそうで、嫌だなぁ。
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文豪の孫が松ノ内家の屋敷に転がり込んだ。目当ては 文豪の幻の原稿。掘り起こされる、家族も知らない ”秘密”。お宝騒動のさざ波が、彼方の記憶をたぐり 寄せ…。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
主人公の祖父が生きていた頃、友人である1人の作家を泊めた1年だけ原稿が発表されていないため、主人公の家にあるだろうと、作家の召使いの息子がわざわざ家庭訪問して、泊まりがけで家族を巻き込みながら原稿を探し出す物語だった。 遺品である原稿を巡って家族間での関わりや本性がわかって、勉強になった。
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偉大な文豪の未発表作品や資料が時を経て発見されることがある。ファンならば胸が踊る。 でもなぜ今頃?遺された人々の思惑が絡んでいることもあるだろう。 文学好きには堪らないテーマの本書は、谷崎潤一郎を思わせる楢崎春一郎の空白の一年に書かれ隠された原稿を巡る、松ノ内家の人々と文豪の孫?...
偉大な文豪の未発表作品や資料が時を経て発見されることがある。ファンならば胸が踊る。 でもなぜ今頃?遺された人々の思惑が絡んでいることもあるだろう。 文学好きには堪らないテーマの本書は、谷崎潤一郎を思わせる楢崎春一郎の空白の一年に書かれ隠された原稿を巡る、松ノ内家の人々と文豪の孫?との物語。
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松ノ内家に突然、現れた美青年。 彼は、70年も前に居候をしていた有名な文豪の孫だと言う。 孫の目当ては、その文豪が残したであろう幻の原稿。 現在の当主は、その当時小学生であり、記憶も朧気である。 できるなら関わりたくないと思っているのだが、息子は価値のあるお宝だと踏んで、その青年...
松ノ内家に突然、現れた美青年。 彼は、70年も前に居候をしていた有名な文豪の孫だと言う。 孫の目当ては、その文豪が残したであろう幻の原稿。 現在の当主は、その当時小学生であり、記憶も朧気である。 できるなら関わりたくないと思っているのだが、息子は価値のあるお宝だと踏んで、その青年を泊める。 そこから掘り起こされるのは、原稿だけではなく 誰も知らない家族の秘密。 幻の原稿の顛末は、想像もつかなかった内容。 静かに流れていく状況と家族の心の内、決して驚愕するということもないのだが、結果的に穏やかにまとまった感がした。
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登場人物それぞれの心情を ていねいに描きながら、 刻々と展開するストーリー に惹きつけら一気読み! 大きなお屋敷が舞台。 引退した祖父、跡を継いだ父とその妻、 一人娘の4人が暮らすのは、 10部屋以上ある2階建て。 多種の木々や花々、 橋がかかる池まである庭に囲まれた、 立派な...
登場人物それぞれの心情を ていねいに描きながら、 刻々と展開するストーリー に惹きつけら一気読み! 大きなお屋敷が舞台。 引退した祖父、跡を継いだ父とその妻、 一人娘の4人が暮らすのは、 10部屋以上ある2階建て。 多種の木々や花々、 橋がかかる池まである庭に囲まれた、 立派なお宅だ。 そこに著名な作家の孫を名乗る 美男子が尋ねてくる。 故人となった作家が三十歳の時、 この家に居候していたという。 研究者の間では空白の一年、 作風が変わった節目とされている。 作家が書いたものが遺されていないか。 それを確かめるのが美男子の目的だ。 その申し出が、 家族それぞれの心をざわつかせる。 私小説を得意とした作家が 書いたものには、 家族の秘密をめぐるものが 含まれるのではないか。 思い当たる節も無きにしも非ず。 一方で著名な作家の隠された名作 の可能性もあって、 見つけ出したいような 見つけてはいけないような。 そうしたやり取りの中で 「家族」の在り方が問われる。 大切にすべきものはいったい何か。 家族って互いに知っているようで、 意外に知らないのかもしれない。
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お金持ちのおうちの家族のお話だけど、一般家庭の自分にも、こういうことあるなぁと共感したり、家族であるってどういうことだろう?と考えたりできた話でした。ちょっとミステリーな感じもあり、最後までサーっと読めた感じです。 最後、もうちょっと西島さんの気持ちを詳しく聞きたかったかな。
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一般的評価はあまり高くないようだけど、個人的にはすごく良かったです。今までの瀧羽さんの作風とは異なっていて、作品の中身と合わせて瀧羽さん自身にとっても転換作品になっているのではないかと感じました。
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偉大な文豪の幻の原稿を求め生前彼が空白の一年を過ごした家を孫を名乗る男性が訪れる。祖父の当時の記憶、息子と嫁の仲違い、孫娘と文豪ファンの少年等、家族の各目線でくるくると語られる。さらっと書かれた、正しさで相手を萎縮させ追い込んではいけないという教えが深く染み入る。文豪の存在や彼の...
偉大な文豪の幻の原稿を求め生前彼が空白の一年を過ごした家を孫を名乗る男性が訪れる。祖父の当時の記憶、息子と嫁の仲違い、孫娘と文豪ファンの少年等、家族の各目線でくるくると語られる。さらっと書かれた、正しさで相手を萎縮させ追い込んではいけないという教えが深く染み入る。文豪の存在や彼の文章の趣に感じ入る。
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