秋山善吉工務店 の商品レビュー
火災で家と主を失うことでスタートしますが、とても素敵な家族のお話です。年寄りと小さな子供が同居してたころの古き佳き時代に想いを馳せました。嫁も息子たちもそれぞれが新しい環境でトラブルを抱えます。それを良い方向に導いてくれる善吉爺さんも春江夫人もすごく素敵でかっこいい。春江夫人のよ...
火災で家と主を失うことでスタートしますが、とても素敵な家族のお話です。年寄りと小さな子供が同居してたころの古き佳き時代に想いを馳せました。嫁も息子たちもそれぞれが新しい環境でトラブルを抱えます。それを良い方向に導いてくれる善吉爺さんも春江夫人もすごく素敵でかっこいい。春江夫人のように年を取れたらいいんだけど、なかなかできることじゃありませんね。楽しいばかりのストーリーではありませんが、ラストに彼が墓地で思い至ることはとても素敵です。ちゃんとミステリでもあり、中山さんらしい作品でとても良かったです。
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んー、ミステリーにしては稚拙な感じが否めない。 何より表紙の顔が怖すぎる。 色々な嫌な感じの人が出てきて正直、好きではないかなー。
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劣等感を覚えるところを狙って正確に爪を立ててくる。胸にぽっかり穴が開いたところに容赦なく蔑みの言葉を押し込んでくるイジメ。イジメのやっかいなところは、ゴールがなく、淡々と暴力を振るわれ、それが学校生活の一環で次第に日常化していくところ。奥田英朗ばりの人情ドラマ。中山さん、こんなの...
劣等感を覚えるところを狙って正確に爪を立ててくる。胸にぽっかり穴が開いたところに容赦なく蔑みの言葉を押し込んでくるイジメ。イジメのやっかいなところは、ゴールがなく、淡々と暴力を振るわれ、それが学校生活の一環で次第に日常化していくところ。奥田英朗ばりの人情ドラマ。中山さん、こんなのも書くんだと小さく驚く。自分が世間から認められていない現実が辛かった。家族に尽くす自分のことを誰も評価してくれないのが悔しい。期待されている自分を捨てたくなかった周囲から賞賛される自分という存在を護りたかった。子供の章に続くお母さんの章もなかなか心揺さぶられる。しかも、これで終わりではない。しっかりミステリーで、お約束のどんでんもちゃっかり仕掛けられている。一粒で2度おいしい傑作。つくづく酔いしれた。
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ミステリーというよりハートフルな話です。 やっぱ中山さん、一筋縄ではいかない終わり方(^-^;。まーハッピーエンドとは言えるからいいかな。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
人はみんな何かしら弱い部分があって負けそうになることもしばしばで、最善の道というのも長い目で見ればわかってもその時々では迷う事の方が多い。ああそうだなぁと思います。秋山善吉さんのような一本筋の通った人にどうしたらなれるのか。「責任を取れ」心に響く言葉です。「それができる大人になれ」改めて我が身を振り返り自らを戒めました。「楽な方は選ばない。いつも辛い方厳しい方を選ぶ。」「負けるんじゃねぇぞ」主人公への言葉だけど、私も、ドキっとしながら読み終えました。
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火事で家を追われた家族と頑固爺のハートフルストーリー。 一 太一、奮闘する 二 雅彦、迷走する 三 景子、困惑する 四 宮藤、追及する 五 善吉、立ちはだかる 火事によって父・史親を亡くし、一家で父の実家である秋山善吉工務店にお世話になることになった3人。 次...
火事で家を追われた家族と頑固爺のハートフルストーリー。 一 太一、奮闘する 二 雅彦、迷走する 三 景子、困惑する 四 宮藤、追及する 五 善吉、立ちはだかる 火事によって父・史親を亡くし、一家で父の実家である秋山善吉工務店にお世話になることになった3人。 次男・太一はイジメに遭い、長男・雅彦は悪の道に引きずり込まれそうになり、景子の孤軍奮闘は空回りする。 そんな3人に適切な助言を与えていた善吉だったが、警察からは火事の放火疑いをかけられることに。 善吉の疑惑の裏に隠されていたのは、家族を思う熱い思いだった。 とても読みやすく、心に響くストーリー。 間違いなくドラマ化される気がします。
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大黒柱を火事で失った家族と身を寄せる先の頑固舅とのハートウォーミングストーリーと思いきや、最後はミステリーになる。宮藤刑事はストーリーの宮藤助監督の兄。
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ちゃきちゃきの江戸っ子風のおじいちゃん、 一本筋が通った振る舞いに職人気質はとってもかっこよかった。いじめに立ち向かう太一、ヤクザから雅彦を救い出したおじいちゃん、嫁のクレーマー撃退に一肌脱いだ姑春江さん、悲しい話でもあるが愛情が感じられて楽しく読めた。
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火事によって全てを失った、景子(妻)・雅彦(長男)・太一(次男)の3人は、夫の実家である秋山工務店の世話になることに。 こわ~いお爺ちゃんに苦手意識を持っていたが、イジメ・ヤクザ・クレーマーと、3人の身に降りかかったトラブルを善吉が解決していくことで、強い絆が生まれていく。 そし...
火事によって全てを失った、景子(妻)・雅彦(長男)・太一(次男)の3人は、夫の実家である秋山工務店の世話になることに。 こわ~いお爺ちゃんに苦手意識を持っていたが、イジメ・ヤクザ・クレーマーと、3人の身に降りかかったトラブルを善吉が解決していくことで、強い絆が生まれていく。 そして最大のトラブルが景子と善吉を襲う。 善吉さん、カッコいいです! 本当に最後までカッコイイです! シリーズで読めないのが残念。 脳内イメージは菅原文太かな♪
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★2018年6月23日読了『秋山善吉工務店』中山七里著 評価B 中山七里が書いた小路幸也の東京バンドワゴンシリーズと表現すれば良いのだろうか? 小路の作品は、あれで一つのパターンになっているので、平成の寅さん小説版として認める。 しかし、中山七里にはもっと、アクティブで切れのいい...
★2018年6月23日読了『秋山善吉工務店』中山七里著 評価B 中山七里が書いた小路幸也の東京バンドワゴンシリーズと表現すれば良いのだろうか? 小路の作品は、あれで一つのパターンになっているので、平成の寅さん小説版として認める。 しかし、中山七里にはもっと、アクティブで切れのいいストーリーを期待したい。 新しい試みではあるが、もっと中山氏の行くべき道はあるような気がした。 齢80才を超えたチャキチャキの大工の棟梁である秋山善吉と妻春江。その息子でソフトウェア技術者だったが失業中の史親とその嫁景子、その息子で高校生の雅彦と中学生太一の一家4人を突然襲った悲劇。史親の部屋から出火、一瞬にして燃え落ちる借家。黒焦げになって発見された史親。その後、史親の実家の善吉の家に引き取られる親子3人。そこから始まる善吉、その妻春江との交流。出火の原因はその後、時効直前でほぼ明らかとなるが、、、
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