秋山善吉工務店 の商品レビュー
あっという間に読み終えてしまった。 納得感ある問題解決、心に刺さるセリフ、さすが中山七里。 素晴らしい作品だと思います。
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頑固一徹、声も大きくて威圧的な、下町のおじいちゃん、善吉さん。居候開始直後は怖がって近づこうとしなかった親子三人が、善吉さんの助言で問題解決し、やがて善吉さんを慕い、全幅の信頼を置くようになるのが面白い。 家族に降りかかる災難はどれもひどいんだけど、景子さんの章が特に怖かった。子どもたちより景子さんの方が弱い感じがしたからかな。この章ではおばあちゃんも活躍して、かっこいい。 事件の真相については、そんな感じなのかなと想像していたけど、この小説では、真相探しはおまけみたいなものかな。
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べらんめえ口調の大工の棟梁、善吉おじいちゃん。突然転がり込んだ、母子が出会う日常に潜む不幸に正面から立ち向かう。少し面倒くさいが、頼りがいは抜群! 悪辣な御子柴弁護士や斯界の光崎教授とはまた違うキャラ設定のこだわり人物。中山さん、キャラ設定がすごい。続編にも期待したかった!!
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読み終えてグッと胸に来てしまった。 読後感は歪な星(☆):一点だけ長く伸びた頂点が刺してくる感じ、になるだろうと思っていたが、いい方に予感は外れた。 中山七里さんは2冊目。 ムダのない筆致が素晴らしいと今回も思った。また、別の作品も読んでみたい。 【あらすじ(各編の始まり)】 火事で焼き出された母親と息子たち(景子、雅彦、太一)は、焼死した父親・史親の実家にやってきた。本当は昔気質で頑固な史親の父・善吉との暮らしは避けたかったのだが。 ①太一、奮闘する 転校してきた太一の前に増渕彰大と3人の子分たちがやってきた。 ②雅彦、迷走する 雅彦は通学路で、前の中学で2学年上だった曽我にバッタリ会った。曽我は短髪の髪と眉を真っ赤に染めていた。 ③景子、困惑する 職探しに苦労する景子は、やっとアパレル関係の会社でパートとして働けることになった。 ④宮藤、追求する 刑事の宮藤は、焼死した史親の妻、景子が故意に火事を起こした、と疑いの目を向ける。 ⑤善吉、立ちはだかる 宮藤は推理を進め、史親の焼死は、善吉と景子の共謀だったとして善吉の当日の行動を洗い始める。
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自宅の火事で世帯主や家財全てを失った秋山家。 残された3人は史親の実家秋山善吉工務店の世話になるが…。 その秋山家の家族を中心としての多くの事件と。 後半失った家の出火の真相に迫っていく。 頑固親父を中心とした物語と思いきや。 いじめ、不良、はたまた悪質クレーマーまで。 かなり心...
自宅の火事で世帯主や家財全てを失った秋山家。 残された3人は史親の実家秋山善吉工務店の世話になるが…。 その秋山家の家族を中心としての多くの事件と。 後半失った家の出火の真相に迫っていく。 頑固親父を中心とした物語と思いきや。 いじめ、不良、はたまた悪質クレーマーまで。 かなり心が痛んでいくも善吉夫婦の助けで活路を見出していく。 心を通わせる事が出来た秋山家に、突如警察の影が…。 人情肌スーパーお爺さんの活躍は爽快。 締めくくりとしては、まぁいい終わり方だったかな。 善吉はあの玄太郎とも仲良くやれそうですね。
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善吉じーちゃん、かっけーねー。 昔ながらのじーちゃんが皆カッコいいかのような書きぶりになっているが、そんな訳はなく、そんな気質に実際の精神力とネットワークと脳力が伴うからこその強者感なのだけれど。(幻想はいけない) でも、それでも、年長者ならではの、社会での在り方のヒントみたいな部分はあるかな。 最後の犯人探しみたいなところに関しては、途中で答えは大体読めたけど、それでも、ストーリー自体は読めず、まさかの善吉じーちゃんが事故でなくなるとかも衝撃で、、て感じでした。 全体的に、涙腺うるうる系。 長男も母親も2人ともがヤバイ感じのチンピラに絡まれるとか、そんなことある?!てちょっと思いつつも(笑)。まぁ面白かったよ。サクッと読める分量感。
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要介護探偵の香月玄太郎の下町オヤジversion。キャラも似ているけど、オチを最期にしちゃうっていうのもデジャブ。続編を考えない潔い終わり方ではあるけれど、出来れば、もう少し昭和の頑固オヤジの采配を読みたかったかな。実際、火事で焼け出された母息子たちが善吉の指南によって力強く自立していく様子を描いた前半は面白く読めたけど、後半の火事の真相を扱ったミステリは正直藪蛇な感じ。結局のところ、子供の過失による単なる失火だし、変に周りが隠し立てをしなければ、原因を作った当の本人にもトラウマなどを与えず、あっさりと真相を解明することは可能だったはず。結果に過ぎないかもしれないけれど、とりあえず宮藤という刑事のネチっこい捜査手腕のせいでただただ不快感が残るばかりだった。
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面白かったーッ!! 著者の本は初めて読んだけど、これは作家読みする。絶対する。 ただ、めちゃくちゃネタバレになるけど(アカン)、個人のいろいろなことを善吉さんがバシッとまとめてくれる爽快感が読んでてすごい楽しかったのに、エッオチこれなの…!? とは、なった。笑 悪いわけではな...
面白かったーッ!! 著者の本は初めて読んだけど、これは作家読みする。絶対する。 ただ、めちゃくちゃネタバレになるけど(アカン)、個人のいろいろなことを善吉さんがバシッとまとめてくれる爽快感が読んでてすごい楽しかったのに、エッオチこれなの…!? とは、なった。笑 悪いわけではない。現実…というか…今風に言えばメリバ…? ではないか…? ただもう、予想と違いすぎた切り口と抉り加減に「ウッ」てなって、お気楽に読んでてゴメンなさいッてなった。笑 善吉さんご自身が、懐は広いけれど「何でも無条件に許す」ていうお人柄ではないだけに、こういう結末は納得しかない。お見事。 弱くたって生きていく方法がある、と、いうのは、「うん」と、真顔で頷いた。弱いことが悪いわけではないのよね。 弱いことを言い訳にすることが、アカンねん。 そう思っていたら、善吉さんの「弱くても生きていける方法」は「弱いことを認めること」やった。そうやねん。 そうやねん(二度言う)。 理想はある。夢もある。なりたい自分も大事。 でも、現状の自分を認めることから、その理想は始まるんやね。 最近ふと思った、わたしは三月に「四捨五入したら半世紀年」になるわけやけど(笑)、ここまでの約半世紀年ではじめて 「やりなおせるなら、やりなおしてみたい」 と、思った。それも、ひとケタ年齢のあたりに。 もしわたしが今小学生に戻れたら、わたしはわたし自身の評価基準を自分にしたいなと思う。 だって一般常識は備えてるもの。だから、他人にどうこう言われるとか他人と比べて自分がどうじゃなくて、自分が好きと思うもの、大事に思うものを(自分のなかで)一番に据えていたかったと思う。 こうしなければいけない、こうしたほうが世間一般的にいい、わたしはそういうのを自分の物差しにしていた。 べつに取り立てて何ができるわけでもなく、目立つわけでもない普通の人が、やっぱり(時代的にも)褒められることもなく、目立てば叩かれる状況で息をひそめて(?)ここまで生きてどうよ。いいことあった? いやいや、常に底辺人生いってるやん! 笑 せやから、あと残り20年ほどは、同じ底辺人生でも自分は自分を「いいね!」て言うていこうと思ってる。 他人の目ばっかり気にして生きて、社会的に底辺でなかったことなんてない。 それやったら、楽しく生きるほうがいいな。 閑話休題、せやから残り20年は、弱いことも認めて、それをわたしだけは愛しいと思って生きていくのよ。
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ヒューマン、ハートフルなストーリー展開。 善吉爺ちゃんは最高です。 昭和の頑固一徹爺は、頭も良く、その上喧嘩も強い。 陰湿ないじめや半グレ問題も出てくるのですが、爺ちゃんのおかげで爽快な読後感。 こんな人が味方にいてくれたら、と思える魅力的な人物でした。
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今ではあまり見かけなくなった頑固ジジイの話。もっとたくさんのおもしろい物語ができそうなのに、終わり方が残念。
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