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悪医 の商品レビュー

4.3

39件のお客様レビュー

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2024/03/17

僕自身、末期がんなどの終末医療に携る医療者がどのように患者さんと接するのか気になっていたためこの本を手に取りました。 頭では理解していても、死への恐怖は克服など到底不可能なのだろうなと改めて思いました。 何よりも、ここではどのようにするのが正解とかは具体的にはなく、小説ありきなハ...

僕自身、末期がんなどの終末医療に携る医療者がどのように患者さんと接するのか気になっていたためこの本を手に取りました。 頭では理解していても、死への恐怖は克服など到底不可能なのだろうなと改めて思いました。 何よりも、ここではどのようにするのが正解とかは具体的にはなく、小説ありきなハッピーエンドもなく現実味があります。 医療を学ぶ身として、本当に自分がいつ死ぬかは分からないものなのだと実感します。 だからこそ、今を生きていくしかないのだと。 そしたら後悔しないとかではないのだけれど。 死とは永遠のテーマですね

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2023/10/15

がん末期になっても、最後まで治療してほしいと願う患者。なぜなら、治療をやめるということは死を受け入れることだから。 がん末期になったら、最後まで治療しないほうがよいと言う医者。なぜなら、副作用で体力が奪われるよりも、体力が残されているうちに有意義に過ごした方が患者のためだと思う...

がん末期になっても、最後まで治療してほしいと願う患者。なぜなら、治療をやめるということは死を受け入れることだから。 がん末期になったら、最後まで治療しないほうがよいと言う医者。なぜなら、副作用で体力が奪われるよりも、体力が残されているうちに有意義に過ごした方が患者のためだと思うから。 両者とも、もっともな思いだから、伝え方が大切だと思った。特に、ガン末期の患者や家族にとって、その医者からの言葉は最期通告にしか聞こえないから。 私は両親をがんで亡くしたので、とても他人事とは思えない小説だった。

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2023/10/01

読了後は、ご飯を食べてもお風呂に入っても それができることのありがたさを しばらく感じました がんと向き合おうとする医師と、がんと闘う患者で交互に一人称が変わり、本当に読みやすい 生きる意味がないと、 何か結果を残さないとその一生は無駄だったのか 患者の言動から 結果を出す...

読了後は、ご飯を食べてもお風呂に入っても それができることのありがたさを しばらく感じました がんと向き合おうとする医師と、がんと闘う患者で交互に一人称が変わり、本当に読みやすい 生きる意味がないと、 何か結果を残さないとその一生は無駄だったのか 患者の言動から 結果を出すことより 進むことをやめて自分のことを見つめ直して 非があることさえ認められたそのとき 何かつきものが落ちた、スッキリした気持ちになる、一歩踏み出す(それが自分の死であっても)勇気になるのではないかということを学べた気がします さすがお医者様の作品とあって いろいろなことがリアルすぎて 自分の最後はどうなるのだろうと考えてしまった

Posted byブクログ

2023/09/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「もし、私や身内が癌になったら」と考えながら読みました。 有効な治療が無いことを上手く伝えられない事に悩む医者の様子を読んでいると、無理に治療を求める患者を煩わしく感じました。しかし、もし自分や家族が患者という立場になった時、私は医者の言葉を素直に受け止める事ができるのか。この小説を読んで、医療現場で働く人の考えを知ってもいざ自分が当事者となるとなかなか難しいと思います。 ならないのが1番ですが、もし実際に直面した時この小説を思い出したいです。

Posted byブクログ

2023/09/18

医者と患者の視点から癌治療に関する捉え方を描いた作品。 癌治療は副作用が治癒作用を上回る事があるという事を知りました。 癌治療の副作用に耐える患者の描写が生々しく思えて身につまされました。

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2023/07/10

阪大医学部卒、外務省の医務官を9年務めた経験が光る作風の著者。今回はがん治療がテーマ。 医療については素人な自分は「抗がん剤って癌を“治す”ものじゃない」という一節に驚愕した。多分そういう基本認識のすれ違いは患者として医療に向き合う際にミゾを作りやすい部分なんだろうな、と実感。...

阪大医学部卒、外務省の医務官を9年務めた経験が光る作風の著者。今回はがん治療がテーマ。 医療については素人な自分は「抗がん剤って癌を“治す”ものじゃない」という一節に驚愕した。多分そういう基本認識のすれ違いは患者として医療に向き合う際にミゾを作りやすい部分なんだろうな、と実感。 医者と患者の溝は埋まらないのか、歩み寄れるのか悩むところだけど、両者とも人間なわけで、尊厳を忘れない対応を心掛けないといけないなと思えた。

Posted byブクログ

2023/01/09

身内が癌になって、一切のがん治療を自分から断って亡くなったので、心に響きすぎる内容だった。 癌になって、標準治療が効かなくなった後、自分だったらどうするかな。 どういう形にせよ、自分で道を決めて、やり切ることが大切なんだと思う。

Posted byブクログ

2022/07/22

何もかもが共感させられる。ものすごくリアル。医療者側の気持ちも生活も悩みも、患者側の気持ちも病状の描写も両者全てにおいて。何が正しいのか安易な正解も示されていないところがなんとも現実的。現実はとっても複雑だから。そういうのがそのまま描かれておりぐさぐさきました。

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2022/06/15

いろいろ考えさせられました。 現時点で健康な自分は医者側目線というか、森川の考えに頷きながら読んでた。 でも自分が患者になった時、小仲のような気持ちや思いになるんだろうか…… なってみないと分からないけど、いやいや絶対になりたくないし、もしそうなってしまった時、この本のことを思い...

いろいろ考えさせられました。 現時点で健康な自分は医者側目線というか、森川の考えに頷きながら読んでた。 でも自分が患者になった時、小仲のような気持ちや思いになるんだろうか…… なってみないと分からないけど、いやいや絶対になりたくないし、もしそうなってしまった時、この本のことを思い出そう。

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2022/03/21

もう、治療法はありません。 そう宣告された人に必要な事は何だろうと考えました。 私は二十代の頃から難病からくる半身不随で、社会的な立場を何も持っていないので、末期がんを宣告されても驚きはしますが、生きる事にあまり執着を見せないかもしれません。なるべく楽な方法が良いなぁ、とだけ考...

もう、治療法はありません。 そう宣告された人に必要な事は何だろうと考えました。 私は二十代の頃から難病からくる半身不随で、社会的な立場を何も持っていないので、末期がんを宣告されても驚きはしますが、生きる事にあまり執着を見せないかもしれません。なるべく楽な方法が良いなぁ、とだけ考えています。 作中に出てくるお医者さん同士の会話は、ちょっとショックでした。多分これを何倍にもしたのが、患者と医師の溝の大きさなのかなとも感じました。

Posted byブクログ